名画の中の人喰い蛇

美術館にある名画には蛇の隠し絵がある。その蛇は人間を喰っている。

ウイリアム・ブレイク 「ひどい皮膚病でヨブを打つサタン」 まるでコロナウィルス攻撃のよう

病院での検査に次ぐ検査で参っている。今日はMRI検査と入院前PCR検査、明日からは前立腺がん生検の為の入院と言う事になっている。医者の言う事には何でも前立腺特有のPSA検査の結果が正常値を大幅に上回っているらしく、がんの確立が53%だそうだ。ただしもしそれだったとしても進行速度の遅いがんだから気長に構えていれば良いのだろうが・・・・。他の要因で人生を終わる可能性の方も高い。

下の絵を見ていただきたい。人間に災難を与える悪魔の姿が描かれている。

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ウイリアム・ブレイク 「ひどい皮膚病でヨブを打つサタン」 1826年 テート・ブリテン国立美術館

前回に引き続き旧約聖書のヨブの物語の一場面である。息子たちを殺され、家も財産も無くしたヨブに対し悪魔はなお疑い、ヨブの健康をも失わせようとしている。悪魔は瓶に入れた病原菌をヨブの上に振りかけひどい皮膚病にさせようとしている。ヨブは悪魔を腹の上に乗せたままのけぞり苦しそうにしている。ヨブの足元でうなだれて嘆き悲しむのは妻であるらしい。何だかこの光景、コロナウィルスに苦しめられる現代人の様子にも見える。

悪魔は神にこう言ったらしい。「ヨブの信仰心は利益を期待しての物で本物ではない。俺に試させてくれ。」 それを神は承諾した。

考えてみれば罪の無い人間に災いを与えて試す事を承諾した時点で神も悪魔と同類である。ヨブの真実の信仰心を見抜けない神は全知全能ではない。神は人間よりも少し知能が高いだけで、人間の心を理解できない冷血な生命体である。

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悪魔に踏みつけられたヨブ。頭部が胴体に繋がってないのではと思えるほど首がのけぞっている。肩・胸の筋肉がたくましく、少し現実離れした形の筋肉の付き方だ。腰に被せた網目の布は突っ伏した人間の姿にも見える。

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この部分をよく見ると、悪魔の手に持つ瓶からこぼれる液体は蛇の様だ。ヨブの身体はヨブより少し小さめな人間の身体の寄せ集めで出来ている。ここでも蛇が人間を襲う場面を描き表わしている。

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悪魔の右手にあるのはヨブの五感の内のいくつかを矢で無くすことを象徴しているらしい。その矢と最後に残った触覚をも瓶からこぼれ落ちる物で失わせようとしているらしい。しかしそんな解説者の説明よりも僕にはこの矢が小さな人間に見える。悪魔は小さな人間を手に持ち、神に捧げようとしている図と見える。

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悪魔の局部(一般民衆に見せる為に生殖器は描かれて無いが)あたりには、蛇のうろこ状の模様が垣間見える。この悪魔は蛇の化身である事をほのめかしている。

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悪魔の身体をよく見ると、胸が大蛇の頭になっている。左右に不自然に離れた乳首がその眼になっている。腹から股に掛けてその大蛇に喰われる人間の姿が見られる。

両手・両足もまた別の蛇であるようだ。

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髪の毛を異様な形に垂らして嘆く妻。詳しく見ると体の中により小さな人間の身体が何体も見つけられる。つまりこれは生贄の人間たちの山積みである。

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全体図のイラスト。悪魔の身体は数体の大蛇で出来上がっており、それらの胴体が背後の団子状の煙で表され繋がっている。悪魔の手からぶちまけられた液体その物も大蛇であり、ヨブを形作る小さな人間たちに襲い掛かっている。

悪魔は蛇で組み立てられた仮の姿であり、その背後にいる神の操り人形である。

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悪魔人形を操る神の姿が隠し絵になって見えている。

イラストの緑色部分、悪魔の体側の線とヨブの下の地面の線が繋がり、巨大な蛇の頭になっている。目は悪魔の股下部分と右側中央の黄色い部分である。ヨブを喰っている。

イラストの青い部分、左上方から降りて来て画面中央付近に顔を置いている。緑の巨大蛇と同じような振り向き方で、ヨブの妻を喰っている。

その他夕陽を目とした巨大蛇の横顔も見えたりする(重なりが多くなって分かり難いのでイラスト化はしなかった)。

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左が油絵の元絵。右が前回と同じ本になっている版画。どちらが制作年が早いかは分からない。ただ右の版画の方は悪魔の翼が無く、妻の描き方等がより具象的なので先なのかもしれない。

右の版画でも同様の隠し絵が見られる。それに加えて悪魔の上半身の後ろに、白い物を口から吐き出す巨大蛇の顔が見える。煙の形がそのまま蛇の顔になっているのが分かるだろうか。悪魔のぶちまけた液体のちょうど後ろに巨大蛇の口から細菌かウィルスか何かの毒がヨブに向かって吐き出されている。左の油絵の方はこの巨大蛇は見付けにくい。

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画面いっぱいに隠れていた巨大蛇の顔。右側の黄色い雷のような物と夕陽が目になっている。

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悪魔の翼と地面とでも巨大蛇の横顔が出来ている。悪魔に補助されて人間を口に入れている図であろう。死を予感させるような白骨化した巨大蛇だ。

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こんな隠し絵もあった。生殖と出産。人間家畜の補充。