ルノワールもやはり悪魔に魂を売って作画技術を手に入れた一人である。その悪魔は地球上の蛇によく似た姿をしている。ただしかなり大きく知能が高い。そんな悪魔の姿がこの絵の中に隠されていた。
ピエール・オーギュスト・ルノワール 「帽子のピン」 1894年 ワシントン国立美術館
ルノワールが知人の夫妻にプレゼントしたドライポイント(版画の一種)の小品。
女性が別の女性の帽子に花をピン止めしている。造花か本物の花か分からないが、当時の流行りだったのだろう。日常の何気ない光景が絵にしてある。
花を付けられる少女は何故か少し不安そうな表情をし、怖がっているようでもある。花を付ける女は眼鼻の形がおかしいし、髪が乱れて不気味だ。両手の形もどこか蛇っぽい。二人の帽子の上の花がぼんやりとして何の花かも分からない。
確かにルノワールの描く女性は柔らかい曲線で描かれ、顔も身体も丸っこくて好む人が多いのだろうが、どこかおかしい所がある。
全体図を小さくして暗くし、コントラストを強めると、全く別の物が見える。絵を二人の少女の物であるとはしないで、単に目に入る形だけを追うと「寄せ絵」が見える。
もう少し強調した。大きな蛇の横顔が見えないだろうか。大きな口を開けて少女を呑み込もうとしている。頭には王冠を被っているのか。
トレースしながら細かく見て行くとこんなイラストが描けた。
帽子に花を付けてもらっている少女は大蛇に呑み込まれる少女。しかしその手にはさらに小さな人間が捕まっている。彼女自身も小さな人間を喰っている途中だったらしい。右手と下半身の部分には別の人間がいる。一緒に大蛇に呑まれているのか。
花を付けてやる少女はどうやら実像では無いらしい。彼女の髪は、上から来た大蛇に喰われる小さな人間たちを表している。彼女の帽子は上から降りて来る大蛇の口先に巻き付く別の蛇で出来ているらしい。
イラストでは上から来た蛇が下の蛇の頭に噛み付いているようにも見えるが、そうではなくたまたま人間を喰う蛇がそこに重ねて置かれているらしい。
花を付ける少女の帽子が、もう一匹の蛇の頭の上の王冠にも見えるのは、意味が有るとも思える。すなわち蛇型生命体の遺伝子を強く受け継いでいるのは王族・皇室の者たちだとの表現にも見える。
ルノワールの描く女性の身体の柔らかさは普通の人に表現できるものではない。柔らかい筆で何度も撫でさすった様な筆跡も女性の肌の柔らかさを、血管の浮き出るような表現も尋常ではない。こういう表現が出来るのも人間以外の存在の力を借りているからだろう。その悪魔に感謝の気持ちを伝えるためにもこんな風にして悪魔の姿の隠し絵を仕込んでおくのだ。人間は彼らの食糧であるにすぎないとの真実を知らしめなければならない。