名画の隠し絵

美術館にある名画には隠し絵がある。それは巨大な蛇の形をしており、人間を喰う姿が絵になっている。

ターナー 「トラファルガーの海戦」 戦争の勝敗は「神」が決める

戦争には気象が大いに関係する。日露戦争で連合艦隊の打ち出す玉がバルチック艦隊を沈めたのは、波が高く水線下に大穴を開けたからだとされるし、太平洋戦争のミッドウェー海戦で日本の空母が大打撃を受けたのは、当日雲が低く、急降下爆撃機の発見が遅れたからだと思う。その他の条件もあるだろうが、こんな気象に受ける影響が一番大きい。

気象を制御し、戦争の行方を決定付ける者がいる。空の中にそれはいる。巨大な存在で、人間全体の生き死にをコントロールしている。

ウィリアム・ターナー 「トラファルガーの海戦」 1822年 ロンドン国立海事博物館

1805年、イギリス人にとっては国を守った歴史的勝利としてこの海戦があった。ナポレオンの指示で組まれたフランス・スペイン連合艦隊に対して、ネルソン提督率いるイギリス艦隊が船の数が少ないにもかかわらずに勝利した戦いである。王の依頼によりターナーが絵にしている。

中心に描かれた旗艦ヴィクトリー号。撃沈されるフランス船が右に描かれる。手前の浅瀬にボートで避難したイギリス水兵が勝利の雄たけびを上げている。

フランス船が沈むのは海戦の後で、事実とは違う。旗艦に乗っていたネルソン提督はこのフランス船の狙撃兵により命を失っているが、そう言う事は絵には描かれない。

旗艦ヴィクトリー号。イギリス人にとっては知らない人はいないだろう船。日本人にとっての「三笠」のようなもの。東郷平八郎率いる連合艦隊は、この100年後、鋼鉄で出来た船同士の戦いで行われた。ただ海軍はイギリスに多くを学んでいるから戦法は似ている。旗艦が先頭を行き、真っ先に敵艦に突っ込むような所だ。ネルソン提督は敵艦の並びの横腹に一直線に突っ込んで行った。

当時は船の先頭の衝角で敵の横腹を突き刺すような戦いが主であったらしい。横向きの大砲を撃つよりも先に突き当たる。

手前の岩場に上がったイギリス兵。赤い服の陸軍兵と横縞のシャツの水兵は分かるが、他は服装がまちまちでよく分からない。兵以外の一般人も機関部員や料理人としていたのだろうか。

沈む敵艦。敵艦の船体から人がばらばらと落ちている。倒れるマストには狙撃兵がいるようだが倒れている。

メインマストに旗による信号。上から二つが「U」、次の二つが「T」、次が「Y」、次が「終わり」。合わせて英国は各員がその義務を尽くすことを期待する」と言う意味になるらしい。東郷艦隊の「Z旗」、「皇国の興廃この一戦に有り。各員一層奮励努力せよ」はこれを真似た物だろう。

戦いの結果、イギリス側には喪失艦は無かったはずだが、何故か浅瀬にボートで乗り上げたイギリス兵。分かり易く大きな国旗が広げられている。

左下の暗い部分は何が描いてあるのか分からない。船の一部だろうか。

右下部分も暗すぎて何か分からない。

全体図。空に浮かぶ雲の形に注目したい。

空の色が、画面の右側と左側で違っているのが分かるだろう。右側の空には巨大な爬虫類の顔が見え、フランス船を口に入れている。左側には少し明るい色の、やはり巨大な爬虫類の顔が見える。まるでカエルの様に目が上に突き出ているように見える。こちらはヴィクトリー号を大口を開けてぱっくりと呑み込もうとしている。

画面下端の陸地(岩場)は、巨大な爬虫類(「神」)への生贄なのだろう。人間の形がたくさん横たわっている。

戦争は「神」にとって人間を大量に取って喰うには良い機会である。

画面全体を大きく見るとこんな風に巨大な一匹の爬虫類「神」の顔になる。空に浮かぶ雲の中には「神」そのものがいる。

 

ウクライナのゼレンスキー大統領が、戦争の死者が今までに3万人以上出ていると発表した。ロシアでは18万人の死者が出ているとしている。国としての発表だから数に増減はあるだろうが、死者が大量に出ている事は間違ってはいないだろう。アメリカはアラビア半島の敵性組織を攻撃したりして、戦争が拡大して来ているようだ。日本もその内戦争に巻き込まれないかが心配だ。ロシア・中国・北朝鮮が攻めてきたらどうなるのだろう。「神」のみぞ知る。正に「神」が指図しているのだ。国の指導者を誘導し、戦争になったら気象を巧みにコントロールし、どちらかに勝たせる。