名画の中の人喰い蛇

美術館にある名画には蛇の隠し絵がある。その蛇は人間を喰っている。

ルノワール 「雨傘」 蛇神の食人

梅雨時にふさわしい絵を見つけた。

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ピエール・オーギュスト・ルノワール 「雨傘」 1881~86年 ロンドン・ナショナルギャラリー

Wikipediaによると、この作品は右側の人々と左の男女の筆致が違い、ルノワールがその時代時代において描き方の模索をしているのだと言う。ふわっとした描き方と輪郭のかっちりした描き方を混在させた作品として紹介している。しかし僕の興味はそれとはまったく別で、画家が絵の奥に何を隠し込んでいるかが知りたい。

急に雨が降り出したのか、人々が傘を広げ始めている。左の若い女性は傘を持っていないのか、スカートのすそを掴み画面の左に移動しようとしている。後ろの男は知り合いなのか、そうでなく下心を持ってか、女性に近づき自分の傘を差し出しているようである。

右側にいるのは母親と二人の娘だろうか。小さい女の子の肩に母親と姉が手を当て、かばっているように見える。その子が遊び道具(木の輪っかを転がして遊ぶのだろう)を手にしたままこちらをじっと見ている。遊べないのでがっかりしているのだろうか。三人とも花の付いた帽子をかぶり、お出かけ用の綺麗な服を着ているようである。雨の為に帰るしかない。

雨の降り出した時の人々の様々な動きを一つの画面に描き表わしている。

ただ不思議なのは若い女の左手のバスケットが、画面中央に描かれている事である。何故こんな物が真ん中に位置しているのか、何か意味が有るのだろう。

目を細めて全体を見ると、巨大蛇っぽい物が人間を襲っているように見えるが、まずは細かい部分から確認をして行く。

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若い女は急な雨に対しても取り澄ましている。左目にわずかに困った様子がうかがえるが、男に声をかけられた瞬間の表情だろうか。一方男の顔はどこかいやらしい。

二人とも唇の隙間に何か挟んでいる。

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イラスト化するとこうなった。ただ見ているだけでは見えない物が手作業をしながら時間を掛けて見るとこう言う物が見えて来る。人体の組み立てである。所々に蛇がいて人間を襲っている。二人の唇は生まれ出る子供のように見え、同時に蛇に喰われる人間である。二人とも人間を喰うので顔も人間の組成するもので出来ている事を説明的に描いている。そして今現在も頬を膨らませて人間を口に含んでいるらしい。

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この女の子の部分がよく分からない。輪っかの中に見える足先は母親の物であるらしい。母親は花柄のスカートを履いている。奥の空を見上げる女性の服と色が近いので紛らわしいが、母親は上体だけを前に突き出している。

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この子も口に何かを含み、頬を膨らませている。

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イラスト化する過程でこんな物が見えて来る。上から降りて来る蛇に人間が襲われている。少女の右肩にある母親の手には小さな人間(黄色)が掴まれている。

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母親の口がゆがんで見えるが、これは口から小さな人間が飛び出ているからだろう。

姉の方の頭はと言うと、全く人間的でない。

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画面中央に位置するバスケット。上に布が被さっているのか、判然としない表現である。こんな雑な描写が中央にあるのは解せない。

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イラスト化するとこんな風になった。バスケットの中にも大蛇に喰われる人間たちがいた。

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スカートをたくし上げて歩く若い女性。その身体の中にも大蛇に喰われる小さな人間が表現されていた。その上半身の中に二人の交差する人間が含まれている。女性の肩はこの二人の尻で出来ている。

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全体図にしてみて探って行くと、また別の隠し絵が見えて来た。

バスケットの中には人間二人の頭があり、この二人の身体は女性の下半身にあり交接している。舌の人間の尻からまた別の人間が生れ落ちており、その尻からも子供が産まれているらしい。母親と妹の頭には蛇が乗っかっており、姉においては頭が大蛇に覆われてしまっている。三人とも身体が数体の人体で構成されている。

上方にはそれらしい巨大蛇が見えて来出した。

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画面下半分くらいに隠された人間たちを上方から降りて来た巨大蛇が口に当てて喰おうとしている。目を細めて全体をぼやかしてみると見えて来る。人が描いてある・傘が描いてあると言う既存の概念を捨てて、自然に見える物を素直に見ればこの巨大蛇が見えるはずだ。

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さらに画面全体に、全てを呑み込む超巨大蛇の頭が見える。キリスト教では「天にまします父なる神」と呼ばれる存在の真の姿である。人間を食糧としている。

「神」は巨人たちに食事の手伝いをさせている。この絵では左の若い女性の持つバスケットは人間の入いる入れ物であり、蛇神に喰わせるための供物入れである。だから画面中央に描かれている。

右の母親も二人の女の子を引き連れて蛇神に捧げているのかもしれない。

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こんな風にも見えた。地上から立ち上がる巨大蛇の姿が見える。若い女と母親はこの蛇の両目である。