名画の隠し絵

美術館にある名画には隠し絵がある。それは巨大な蛇の形をしており、人間を喰う姿が絵になっている。

ベラスケス 「ラス・メニーナス(女官たち)」 王家の血の呪い

王家と言う所では、近親婚が繰り返され、身体や知能に弱い人間が生まれる事が多かったらしい。スペイン・ハプスブルグ家のフェリペ4世は自身の姪と結婚し、王女マルガリータを産んだ。お妃は6人の子を産み、まともに育ったのは彼女だけだったそうだ。その王女も神聖ローマ皇帝に嫁ぎ、流産・出産を繰り返したが結局全ての子が夭折してしまった。

この絵ではそんなマルガリータ王女が中心に描かれている。

ディエゴ・ベラスケス 「ラス・メニーナス(女官たち)」1656年 プラド美術館

暗いので明るくしてみる。

侍女が二人、小人の二人、喪服を着た女と目付け役の男、奥の階段から出て行く男もいる。画面左側に大きなキャンバスがあり、その裏側にベラスケス自身がいる。

真ん中の壁に鏡があり、王と妃が映っている(王なのに画家よりも小さく貧弱に描かれている)。

場所は画家のアトリエであり、そこに女官たちが集まったと言う構図になっている。

手前の床に何故か犬が座っており、小人の一人に蹴られている。

この絵は何なのだろう。情報量が多すぎて理解が出来ない。

何故舞台がアトリエなのか、何故不細工な小人女を目立つ位置に配置しているのか、何故犬がいるのか、何故喪服を着た人がいるのか、部屋から出て行く人が何故いるのか、王夫婦が手前にいて二人の肖像画を画家が描いていると思うのだが、それにしてもガチャガチャしすぎている。

可愛い王女を見せて王夫婦の機嫌を取りながら肖像画を描いているのか。しかしそれなら王女以外の人物たちを立ち退かた方が良い。

この理解しがたい絵が、古今の名画とされるのも不思議でならない。確かに王女や侍女の服装の描写は普通の人では描けないほど巧みだが、どこかに人の心を打つ要素があるのだろうか。

全体図。例によって上から降りて来る「神」の姿が見える。元絵を無彩色にし、ぼかしを入れればより見やすくなる。巨大な「神」が人間を喰いに来ている。人間は絵の中の登場人物の他に、隠し絵で人間の身体を作った物もある。他の絵画と同じく人間世界の真実を隠し込んである。

画面中央にいるのがマルガリータ王女。右手の描写が何やらぐしゃぐしゃしていておかしい。赤い瓶を持っているらしいが、手の下に脚の付いた高坏があり、侍女がそれを持って支えているようだ。王女は障害が無かったと言われているが、ひょっとしてそばに仕えるベラスケスは手が不自由だったことを知っていたのかもしれない(手の色も悪い)。そう言えば他のマルガリータ王女の肖像画は、常に右手を机とかに乗せていたように思える。自力では手を支えられなかったのではないか。

そう思って顔を見ると、悲しい表情にも見える。口に何か赤い物を入れて食べているらしいのは、他の爬虫類遺伝子が強い人物と同じ(小鼻の形も少しおかしいか)。

両側の二人の侍女の顔。普通では無い障碍者の王女を見る目をしていると思う。驚きと蔑みの入り混じった表情だ。奥で階段を少し上がって退出しようとしている男も、悲しげな顔で去って行こうとしている。

画面右下の犬は犬では無い。うつ伏せになった人間である。犬の尻に顔があり、両目を表す点が二つ見えるだろう。犬の顔部分は、別の小さな人間が二体ほどで形作っている。尻をこちらに向けて丸まって犬の頭らしくしている。その下にさらに小さい人間が横になっている。

神代の時代には、人間を試験的に大小様々に創って来たのだろう(人間以外の生物も試行錯誤で創っていたが)。「神」に協力的な巨人族と、食糧になる小さな人間に大きく分けられると思う。だからこの犬は「神」の食糧としての人間。

不細工なおばさん顔の小人はもちろん身長の伸びない障碍者で、右手もどこかおかしいが、右の少年も足が棒のように細い障碍者だろう(義足かもしれない)。

二人は王女の障害をほのめかす為にそこに描かれ、上から来た巨大な「蛇神」の上にいる。この絵の意味を明らかにする解説者か。

画家自身が大きく描かれている。やる気の無い顔。パレットを侍女の頭に乗せているように見えるが、だとしたら何と態度のデカい画家だろう。王夫妻を直視し、二人よりも自分を大きく描き込んでいる。

フェリペ4世とその妃。明らかに巨大な蛇の上にいる。王族とはこの「蛇神」の血流なのだ。そしてその血を大事にするあまり、近親婚を繰り返し(この王は姪を嫁にした)、血が濃くなりすぎて様々な弊害が出ている。

この小さな鏡の中の絵にも隠し絵が見られる。右上に性行為をしている男女がいてその尻から赤い血が流れ出て王に降り注いでいる。妃の上半身は逆さになった人であり、胸の所の赤いのが人が産まれ出る所である。王の身体は灰色で形がよく分からないが、やはり人が出産する形になっているらしい。どす黒い血にまみれた子供が産まれ出ているように見える。

王族に見られる血の呪いとでも言いたいほどの障害が、この王家に見られる。画家はそれを知っているから知られないようにそれを隠し込んで表現しているのではないか。

女官その他の人物たちもその意味を鑑賞者に知らせる為の表情、仕草をしている。画家は王家を批判的に見ているらしい。

もう一度全体図。この絵の隠し絵としての「神」の姿はたくさんある。何処もかしこも「神」の存在があり、日本のヤオロズの神のようだ。