異次元の生命体が見える。絵の中に空気の揺らぎのようなものがあり、二次元の絵の中に普通三次元世界でも目に見えない生命体が浮き出ている。
ブリューゲルの「子供の遊戯」（ウィーン美術史美術館）で見られたように、そこにいるはずの無い巨大な生物が、物の輪郭を繋いだ時に浮かび出る。人間たちはそれを「神」と呼んでいる。奴らが自らを人間に「神」と呼ばせていると言っても良い。
クロード・モネ 「キャピュシーヌ大通り」 １８７３年 ネルソン・アトキンス美術館（カンザスシティ）
近代的な大通りを俯瞰的に見て絵にした物・・・・だけではない。ここに異次元の生命体が隠されている。
右のイラストにしたような形が見えないだろうか。何となく空気のひずみが見られ、およそ現実では見た事も無いような巨大な爬虫類の頭が出来ている。それは空から降りて来ているような姿である。蛇の長い胴体を見せず、頭だけを表現しているようだ（蛇自身は目の後ろの胴体を見る事は少なく、普段は意識していない）。
白い大通りの人や車の並びを繋げると、イラストのような人型が見えて来る。空から来る巨大爬虫類の口先に位置し、二人が並んでしかも性行為をしている形になっている。（人は生命の危機を感じると子孫を残したくなるらしい）
クロード・モネ 「散歩、日傘を差す女」 １８７５年 ワシントン・ナショナル・ギャラリー
爽やかな春風を感じさせるこの絵にもこんな隠し絵がある。
婦人と子供の後ろの空、雲の表現に秘密が隠されている。
二人の存在を一旦無視して、雲の形だけを全体的に大きく見る・・・・目を広げて長い時間見続ける・・・・雲の形を多角的に意識を変えながら見続ける・・・・するとやがてこんなイラストのような形が見えて来ないか。
ゴジラの顔。恐竜の顔。爬虫類の正面顔。巨大な蛇がこちらを睨んでいるような・・・。婦人の後ろには大きなそれが、子供の後ろには小さなそれが、いまにも口を開けて二人に噛み付こうとしているような形で表現されている。
次元の違う世界の生命体が、我々の世界に出現する瞬間が描かれている。奴らはこの世界の有機生命体（人間）を摂取するために現れ出たのだ。
奴らの存在は良く幽霊・妖怪・空想上の生物として言い伝えられている。宗教においては「神」として・・・・。
ダンテ・ゲイブリアル・ロセッティ 「小枝」 1865年 ハーバード美術館（アメリカ
「小枝」と題されており、女性の右手の上にそれらしき木の実が見えているがどうも怪しい。この木の実はトカゲか蛇の目にも見える。女性の背後に大きな蛇がいて、こちらを睨んでいるのではないか。
暗がりの中でこんな恐ろし気な目に睨まれたら、誰でも幻惑させられるだろう。恐怖で身がすくんでしまう。
ティントレット 「磔刑」 １５５０年 ソウマヤ美術館（メキシコシティ）
イエス・キリストと二人の泥棒が磔の刑になっている図。単にそれだけなら良いが、背後の暗い雲の中におかしな揺らぎがあるのに気付いただろうか。
イエスの背後で巨大な蛇が這い寄って来ている。地上の人間たちをその口の中に入れている。
目を細めてぼやかしたり、画像を処理して画質を変えたり、画像を小さくしたり、色々と変化させると見やすくなる。僕のように元絵をレイヤーの下にしてトレース作業をする事でより良く作品を見る事になり、それで発見できる場合もある。
ワシリー・カンディンスキー 「コンポジションⅦ」 １９１３年 トレチャコフ美術館（モスクワ）
現代の抽象画においても全く見え方は同じ。色や形を繋げると見えて来るものがある。画像を大きく全体的に見る努力をすると見えて来たりする。
二匹の巨大な蛇が人間を奪い合いながら喰っている図。
パオロ・ヴェロネーゼ 「カナの婚礼」 １５６３年 ルーヴル美術館
ルーブル美術館の中のこの大きな絵の前で大勢の人々が鑑賞している。
絵の中には画面いっぱいにこんなイラストのような爬虫類の顔が隠されているのだが、まるで絵の前の人々をも口の中に呑み込んでいるかのようだ。
この絵の真の意味を知っている人がこの中に何人いるだろうか。大抵ただ単に、有名な絵だから、高額な価値があるから、よく描けているから、聖書の話が絵になっているから、教科書に載っているからとかの理由で、絵を観ての感動とか感銘とかの理由では観ていないと思う。
絵画芸術は「神」（悪魔）が人間を制御するために、洗脳するために創りだされた仮想現実の世界。そこには異次元の生命体から人間に対するメッセージも含められている。すなわち人間の起源や存在する理由、何処へ行くのかの答えさえ含まれている。鑑賞する人はどう解析するかにかかっている。（僕は今のところ、悲観的な答えしか見つかって無いのだが・・・。悪魔に上方界に付いて聞いても仕方ないか・・・・。）
