名画の中の人喰い蛇

美術館にある名画には蛇の隠し絵がある。その蛇は人間を喰っている。

ドガ 「踊り子 ピンクとグリーン」 上半身と下半身が繋がってない

ドガの絵はどれも残酷な隠し絵になっている。この絵もそうだ。

f:id:curlchigasaki:20210318220434j:plain

エドガー・ドガ 「踊り子 ピンクとグリーン」 1890年 メトロポリタン美術館

踊り子が舞台袖で出番を待っているのだろうか。皆衣装や髪・動作の確認に余念がない。右側の柱の影の娘は舞台の方を見ているのだろうか。全員グリーンのスカートを履いているからこの後舞台で彼女たちの群舞が見られそうである。彼女たちのの人数は5人。右から2番目の娘に隠れてはいるが足が見えている娘がいる。その娘の左側に小さく描かれた二人がいるがスタッフだろうか。一見して不自然な所は見受けられない。

f:id:curlchigasaki:20210318220449j:plain

ドガの描く踊り子はあまり美人でも可愛くも無い。この絵でも顔の描き方が雑で、眉毛や口が単に筆のひと塗りだったりする。右端の娘の顔は顔とも思えない。右から三番目の隠れた娘などはどこが目やら口やら分からない。普通若い女性を絵にする場合、もう少し丁寧につやっぽくみずみずしく描くと思うのだが・・・・。

f:id:curlchigasaki:20210318220504j:plain

一人一人の踊り子をよく見ると少しずつ違和感があるのに気付く。

左から二番目の娘(上図左)は上半身と下半身がうまく繋がっていない。前かがみになっているから腰が後ろに引けているはずなのだが腰と足とがうまく繋がらない。下腹部が変に出っ張っている。左手の形がおかしいし、左足が異様にねじれている。

左端の娘は上体から伸びる足までの距離が長すぎやしないか。

右から三番目の隠れた娘と二番目の娘(上図右)の重なる所では奥の娘の形がうまく捉えられない。右端の娘は顔だけでなく体の線や腕・足の線でデッサンが狂っている。

画面全体の芸術性の為に個々の形を変形させると言う事はよく聞く。これらの違和感を感じさせる変形がどこをどう生かすためになされているのか。

f:id:curlchigasaki:20210318220525j:plain

中央部分を拡大しイラスト化する過程で詳細に見た。まず上図右の女は口の下に小さな人間をたくさん置いているようだ。自分が人間を喰うだけでなく、手で人間を持ち左から来る大蛇に喰わせているらしい。奥の女は上から横から来る大蛇に喰い付かれて苦悶の表情をしているようだ。

奥に小さく描かれたスタッフの所はこんな風に見えた。

f:id:curlchigasaki:20210318220541j:plain

奥の女の部分だけを示すとこんなになる。大きく見開かれた目が見えるだろうか。この女の口から上は大蛇に喰い付かれて血だらけになっている。

f:id:curlchigasaki:20210318220559j:plain

右端の女の部分図。頭部は既に無く、その代わりに小さな人間が積み重なって団子状になっている。左手で人間を持ち、上から降りて来る大蛇に喰わせている。

f:id:curlchigasaki:20210318220616j:plain

左の二人。この二人の背後に巨大な蛇の顔があり、二人を咥えている。下半身を呑み込んで上半身だけが残っている状態である。この二人の下半身はその真下には無く、巨大蛇の口の中、つまり左横にあるはずだ。

f:id:curlchigasaki:20210318220640j:plain

小さな人間を喰う巨人族の女たちが、上方から降りて来るまたは下から迫る大蛇たちに襲われている図である。

柱の後ろの黒い部分がイラストのような人間の姿に見えたがどうだろう。或いは単に上から下がってくる大蛇の姿であるのかもしれない。

大蛇たちの腹の中に小さな人間たちが入っているのが透けて見えているのでどうも見分けを付けづらい。

f:id:curlchigasaki:20210318220702j:plain

全体をイラスト化するとこんなになった。踊り子たちの上半身・下半身は皆別の者で出来ているようだ。左から二番目の踊り子は下半身を巨大蛇に呑まれた娘が上半身を持ち上げており、その下では頭を含めた上半身を呑まれた娘が尻をこちらに向けるような形でいる。

f:id:curlchigasaki:20210318220721j:plain

巨大蛇たちを色分けしてみた。上から下から横から、踊り子たちが喰われまくっている。

f:id:curlchigasaki:20210318220738j:plain

さらに分かり易く分析してイラスト化した。右端の踊り子は上から降りて来た赤い蛇に喰われて腹から上だけになっている。顔ももう無い。別の踊り子が上半身を呑まれて腹から下だけを見せている。右から二番目の娘は上から降りて来て頭をもたげた大蛇に胸から下を呑まれている。柱の向こうで上から真っ直ぐ降りて来た黒い大蛇が咥えている別の娘の足があり、これと上半身が直立した踊り子に見せている。左端の踊り子も同じように、喰われて上半身を見せる娘と下半身を残して喰われている娘が一人に見せている。

結局踊り子は10人いる。さりげない舞台袖の光景を描いていると思わせて実の所こういう凄惨な光景である。

大抵の人はこの事実に気付けない。美術館で本物の前に立っても数分もしくは数十分しか対面しないから真実が見えて来ない。評論家も解説者も作品の来歴だけを語り、「この絵はここが素晴らしい。」とか漠然とした個人的感想を気取って言うだけだから見方が浅い。僕の他に誰も気付かないのだろうか。いや気付いてもあまりにも人間にとって衝撃的で、かつて教わった事の無い、誰も言ってない事柄だし、自分の地位を下げるような事は言えないに違いない。僕のような専門家では無く、老い先短い人間で、捨てる物が何もない人間しか言えない事なのかもしれない。

自分の目だけを信じて見える物を素直に言っているだけだ。「大様は裸だ!」と叫ぶ子供のようであれば良い。