名画の隠し絵

美術館にある名画には隠し絵がある。それは巨大な蛇の形をしており、人間を喰う姿が絵になっている。

ルノワール「読書をする少女」 ホラー 下から生える手

ルネッサンス期の絵画から離れて、近代の印象派絵画を観る。

ピエール・オーギュスト・ルノワール 「読書をする少女」 1890年 ヒューストン美術館(アメリカ合衆国)

椅子に座って読書をする少女の絵。ルノワールの絵は、時にホラー映画のような不気味な表現が見られるのだが、これもその一つ。そもそも画面下半分が赤色で染まっている事からしてその辺のことを予感させる。

右腕を椅子のひじ掛けに乗せて肩をうんと盛り上げさせているのだが、どうだろう。実際にこんなにも肩を上げながらだとこんな形になるのだろうか。少し無理が無いか。

左腕は胴体の向こう側に見えている部分か。変に真っ赤ではないか。そこだけ服の色とは違う。

衣類の中の身体だけを想像してイラスト化してみたけれども、どうもうまく身体が繋がらない。胴体と首、手が繋がってないのではないか。右肩は上すぎるし、首も後ろすぎる。左手は・・・・下から上に向かって生えている? 肩から左腕と見えるる所は真っ赤な逆向きの手? ルネッサンス期の聖母子像における幼児キリストのように、身体がバラバラに分断されているのではないか。

椅子の形がよく分からない。イラストのような形だろうか。しかしこれだと肘かけの左右の高さが違っていておかしい。

絵画は「絵空事」と言われるように、全体の主張の為には部分的に変形を許される場合があるらしいが、この絵のように形のつじつまが合わないのはどう説明されるのか。少女の左腕だか、椅子のひじ掛けだか、よく分からない。不明確な描き方がされるのはどんな目的の為だろうか(少なくとも画家の空間把握力・デッサン力の不足による物ではない)。

左手の下に続く同じ色の腕と思える繋がり。これは何だ。こんな下から手が生えて本を持っているはずが無い。この絵で一番不気味な部分である。僕には手首が切断されてそこに垂直に立てられているようにしか見えない(他に説明できる人が居たら説明してもらいたい)。

「ピアノに寄る少女たち」1982年 オルセー美術館 (右は部分拡大図)

この絵の中で、手前の少女の左手を掴んでいる別の手があり、何とも不気味であった。「読書する少女」はこれの2年前の作である。

「読書する少女」の口は真っ赤である。よく見ると口の中に何か入っている。何かを喰っているのか、血を吐いているのか。

少女の両手だけでなく、別の人間の手も何本か見つけられる。左腕と見える部分の他に、椅子のひじ掛け部分にも人間の手と思しき物体があるようだ。

それと、壁のカーテンのしわも、まるで剥がされて伸ばされた人間の足の皮のように見える。この少女も手足をバラバラにされて吊るされた食糧であるのか。横浜中華街に行くと、店頭に吊るされたチャーシューが見られるが、それと同じようにここには人間の少女の肉が分断され、吊るされている。

少女の右肩は、腕を咥えた大蛇がいて、そいつの頭の上に別の腕が乗せられているらしい。少女の頭の上にも膝の上にも蛇がいて肉に喰らい付いている。少女の身体自体も、大きな蛇であり、口に人間の頭を咥えているらしい。

大雑把に、単純化してみると、片手を咥える大蛇と、頭を咥える大蛇の2匹がいて、それがこの絵を形作っているのではないか。

何度見ても、この左手の部分は不気味だ。