名画の隠し絵

美術館にある名画には隠し絵がある。それは巨大な蛇の形をしており、人間を喰う姿が絵になっている。

ヴェロネーゼ 「カナの婚礼」 ルーブル美術館の巨大絵画、鮮明に描かれた世界の残酷な真実

この世は何て残酷なんだろう。地震・津波・戦争その他、生老病死全てに渡って悲しい事しか無いのではないかと思ってしまう。そうか。この世が地獄なのか。

僕を悲観的にする証拠の絵がここにもある。

ルーブル美術館内でも最大の絵、幅9.94mのこの絵には普通現実に起こる事とは違う事が描かれている。キリストが最初に起こした奇跡であると言う意味ではない。この世の残酷な真実が隠れている。

パオロ・ヴェロネーゼ 「カナの婚礼」 1563年 ルーヴル美術館

ガリラヤのカナで行われた壮大な結婚式(フランス・オーストリア・イングランド・オスマン帝国・神聖ローマ帝国等の王が招待されている)、そこにナザレのイエスとマリアが招待された。食後のワインが足りなくなってマリアがイエスにその事を告げる。給仕が水の入った瓶を注ぐとそこからワインが出て来た・・・・と言う。

王侯貴族たちを差し置いて主賓のように中央に座るマリアとイエス。しかし近くにいる客たちには二人を尊敬する気持ちがあるとは思えない。むしろ二人を非難する表情に見える。ナザレの大工の子と妻が何故ここにいるのか。

イエスの向かって右にいる客たちも、イエスには不信感しか持っていなさそうだ。

奇跡を起こす前の光景か。

王やお妃(新郎新婦?)が、ワインが不足して非難を浴びているのか。周りの客たちが二人の方を見る。

画面右側の客たちも、料理を食べ終わり、あとはワインが来るのを手持無沙汰で待ちわびているらしい。食卓には痩せた子犬までが乗っていて寂しさが強調される。

画面下の方、中央には音楽を奏でる人々がいるが、その右に立つ白服の男はワイングラスを手に持っている。その前に黄色い服の男が瓶からワインらしきものを移している。ここでイエスの奇跡が現出し、白い服の男がワインを確かめるために試飲しているらしい。

黄色い服の召使い。白い瓶から黄色い瓶に赤い液体を移しているのか? ちょっと待て、この男後ろの男の持った槍に突かれて赤い血を流してないか。下に流れている赤い液体はこの男の血ではないのか。

画面下端の左端近く、頭にターバンを巻いたこの太った男、足の辺りがおかしくないか。またの間に別の足がある。どれが本当のこの男の足か分からない。イラスト化して見たが、どうしてもこんな風になってしまう・・・・ここ男の足は赤い物が本物で、その他の足は別の人間の足。所々切断されて、積み重ねられている人間のパーツ。極端に小さい人間の身体もあるし、首だけになって置かれているのもある。

この部分がどうなっているのか、これ以外に正しく説明できる人はいるだろうか。

客に出された料理は既に食べ終わっている(テーブルの上のどの皿にも料理はほとんど残って無いようだ)にもかかわらず、バルコニー上では調理が行われている。

イエスの真上のこの部分が怪しい。男の振るう包丁、刃が逆向きで自分の頭をかち割ってないか。しかも包丁を持ったこの手は後ろにいる影のような男の手ではないか。左手で男の首を掴んで押さえ、右手で包丁を振るっている。そして手前の男が左手で押さえ付けている肉らしきものは横たわった人間? さらに後ろの女が皿にのせている鳥のような物は手前の男に右手かもしれない。

そのすぐ左では、若い男が女の背中に棒を刺している。女は右手で銀の皿を持っているように見えるが、これは金属製の武器で男の腹に当てているのかもしれない。男の服は真っ赤で顔色も悪い。男は女の胸を触って戯れているのではなく、この二人は殺し合っている。

さらに左側、赤い服の女が前かがみになって左手を後ろに差し出している。何をしているのだろう。黄土色の服の男が右手を突き出しているが、その手は白服の男の持つ棒に突きさされている。

赤い服の女の右手の所に何か人の足先のような物が見える。この女は倒れ込んだ人に危害を加えようとして左手で武器を要求しているのか。

マリアの真上のターバンを巻いた男。腹の所がおかしい。そこに何があるのだ。自分の身体の一部(足?)か。

バルコニーの右側でもおかしな事が起こっている。この赤い服の男、右手の先が真っ赤で、血だらけのようだ。左手に抱えている濃い赤色の壺には血が入っているのか。後ろの青い肩掛けの男は、背中を刃物で切られたようなポーズだし、その上には真っ赤な足や何かの人体パーツが浮いている。右の顔を覗かせた男の手には棒が刺さっている。

何か角材のような物の上に肉を乗せて運んでいる人がいる。客はワインを待つだけなのにまだ肉を・・・? どうなっている。

この男の腹には下から来た棒がぐさりと刺さっている。男の右手先が見えないが、肉として上に乗っているのか。黄色っぽい肉は小さな人間が四つん這いまたはうつ伏せになった形。

バルコニーの上では人間どうしによる殺し合いが起きている。これで流れ出た赤い血が下に流れるのでそれを集めてワインと称して客に提供しているらしい。

マリアとイエスによる奇跡などこんな物だ。

ルーブル美術館でこの絵を鑑賞する人間たち。左から元の写真、色を取った写真、さらにぼかしを入れた物。

絵全体を大雑把に見ると、絵全体を占める大きな顔が見えて来る。それは人間たちに比べて巨大な存在で、はっきりと見える訳でもなく、見えると言われれば見えて来る存在。爬虫類を正面から見たような顔で、蛇に似ている。

絵の最下段に描かれた人間、さらに鑑賞する人間たちをも、その口の中に呑み込もうとしている巨大な存在。これが「神」の真の姿だと誰が信じるだろう。マリアとイエスはこの生物の鼻先に乗っている。

人間に殺し合いをさせて血を流させ、その血をすするのを好む生物。人間を家畜化し、時々現れてはその血と肉を喰って行く。この絵はそんな「神」=「悪魔」の所業を良く表している。