名画の隠し絵

美術館にある名画には隠し絵がある。それは巨大な蛇の形をしており、人間を喰う姿が絵になっている。

ロセッティ 「ベアトリーチェ」 おかしな点がいっぱいあるがまだよく分からない絵

暖かくなってきたので農作業の方が忙しい。ナス・トマトの苗作り、定植・ニンニクの芽やそら豆の収穫・調整・出荷・ジャガイモの追肥、土寄せ・・・・除草その他も気を抜けない。体力が年齢に応じて落ちているので、身体を騙し騙し使う。ブログも更新が遅くなり、記事が少しマンネリ化しているかもしれない。

 

ロセッティの代表作のひとつを観る。過去に調べた物をより深く観るのも良いが、新たな作品を調べる事も必要だ。

ダンテ・ガブリエル・ロセッティ 「ベアトリーチェ」 1863年 テート・ギャラリー(ロンドン) 86.4cm×66cm

ロセッティと同じ名前のダンテはルネサンス期の文筆家で、「神曲」・「新生」等の著作がある。ベアトリーチェはダンテの片思いの初恋の女性で、その恋は実らなかったが、ダンテは「神曲」の中で天国へ導く淑女として登場させている。絵はダンテとヴェルギリウスが煉獄山の頂上に来たところで、ベアトリーチェが座している。ダンテを助ける為に何かを念じているのだろうか。

明るくしてみるとより分かり易い。彼女は光を背にして神々しく描かれている。後方の日時計が9時を指しているが、これは3の倍数であり三位一体を表し、彼女が神学の象徴である事を示している(Wikipedia 「神曲」の項より)のだとか。左手にあるのはケシの花で、その横のハト(?)は平和の象徴だそうだ。確かノアの箱舟の話ではハトがオリーブの枝を咥えて来るのではなかったか。それにこの鳥はツバメのようでハトには見えない。日時計・ハト(?)・ケシの花が何を意味するのか、こういう掲示物(アトリビュートと言うのか)はどこかの研究者が解説してくれるだろう。僕は隠し絵を探しているので表立った意味はあまり興味がない。

ケシの花はアヘンの原料であり、絵の中のベアとリーチェは、すっかり幻想の世界に入っているように見える。ハトの形が変なので、それがライオンか何かの顔に見えたりする。何だこの絵は。

彼女の首は異様に長い。確かレオナルド・ダ・ヴィンチの「モナリザ」も首が長かったと思う。「モナリザ」の首が長いのは、肩が下にずれて落ちているからだった。このベアトリーチェも肩が落ちているのだろう。名画を今まで見て来て、人体のパーツの大きさが不自然なのは、バラバラになったのを無理にくっつけているからだ。この女の腕も異様に小さくバランスが悪い。恐らく肩で切れていて、無理やり繋げている事を何気なく鑑賞者に伝えているのかもしれない。

遠目には分からないが、この口、奥の方がおかしい。唇が奥の方まで分厚いはずが無い。イラストのように小さな人間がそこに張り付いているらしい。下唇には赤色が全く無いが、ここにも小さな人間がいるようだ。

人間は小さくひ弱で、ただ喰われるだけの存在だと言っている。

9時を指す日時計。

ベアトリーチェの腕。ハトとケシの花。

僕にはこんな風に見える。向かって右から顔を突き出しているライオンのような獣。その口に彼女の左手が咥えられている。

指の形がおかしい。右手の薬指、小指などは長すぎる。左手には何か(小さい人間か)を持っている。

案内人のヴェルギリウス(左)とダンテ(右)らしい。どちらもぼんやりと描かれていいて、ここではさして大事では無いのだろう。

全体図。ダンテたちを両目とする巨大な爬虫類の顔が見える。ハトはライオンに見えると言ったが、ここでは胴体が後ろに流れる大蛇の頭になった。ベアトリーチェの身体は小さめの人間の身体を組み立てて出来ており、それに首、手が取って付けてある。異様に長い膝部分も別の人間の横たわった姿らしい。

彼女は小さい人間を手に持ち、口に運んで喰っているようだが、彼女自身も巨大な爬虫類によって喰われている。

 

この絵の最初の紐解きはここまでくらいしかできなかった。次回、次々回と見直す事でより深い解釈が出来る事と思う。人間の繁殖を促す隠し絵もまだ見えて来ない。