名画の隠し絵

美術館にある名画には隠し絵がある。それは巨大な蛇の形をしており、人間を喰う姿が絵になっている。

「極楽」「地獄」

最近You Tubeなどを見ていると、日本人の性質をやたら褒めたたえられたり、西洋人が感心したりする動画が目に付く。「世界に冠たる日本人」とでも言いたそうな勢いである。まるで戦前の書物を見るようだ。

名画の中の隠し絵を探っていると、西洋も日本も東洋もその内容に区別が無い。西洋画にも「龍神」が隠れているし、それが人を口に入れる絵が見えているのは日本の絵と何ら変わらない。世界を大きく支配するひとつの存在がいる。

宗教による違いも無い。仏教の大日如来はキリスト教の「天の父」だし、釈迦如来はイエス・キリストと同じだ。「摩耶夫人」・「観音」は聖母マリアだろう。

それら「如来」・「釈迦」・「観音」たちが、人間を家畜化している姿を、絵の中に必ず隠し込んでいる。

「浄土曼荼羅図(伝清海曼荼羅)」 平安時代・12世紀 奈良国立博物館

鮮明ではないが、極楽浄土が描いてあるらしい。中央で座っているのは「釈迦」か。その周りを天使のような眷属たちが囲っている。

建物や眷属たちの形を大きく繋げて見ると、こんな隠し絵が見える。正面を向いた爬虫類の顔が上下二段になって重なっている。どちらも口を大きく開け、人間の形をしたものを呑み込もうとしているように見える。

この蛇のような正面顔が「神」=「地球の支配者」の本当の姿だと思う。こんな奴らに支配されているから人間は悲しい人生しか歩めない。産まれた時からこいつらに従うように教育され、労働・納税の義務を負う。理不尽で辛い事があっても泣いて耐えるしかない。仕事をする「会社」と言うのは「利益追求団体」だから最終的には人間個人を見捨てる。政治家は汚職をしてが欲を満たす事が目的なので清らかな政治など期待する方がおかしい。「国」と言うのも他国を犯して領土を拡張する意思があるので、国民一人一人が良くても「国」は残酷な事を平気でする。世の中の仕組みは「悪魔(神)」が創ったものなのでどうしようもない。死んで別の世界に生まれ変わるのを期待するしか無いのかもしれない。

ウィリアム・ブレイク 「(墓からの)審判の日」 1813年 メトロポリタン美術館

これは地獄の入り口化、極楽の入り口か。イエスが椅子に座って新入りの人間を迎えて裁く。「浄土曼荼羅図」とそっくりだ。イエスの背後、下には巨大な爬虫類が口を開けて威嚇している。

国宝 玉虫厨子 須弥座正面の「舎利供養図」 7世紀 法隆寺 

ここにも爬虫類の頭が上下に二つ並んでいる。坊主が舎利供養をしている上を天女が舞っていると見せて実はこんな顔が隠れている。上から降りて来る蛇の頭が二つ重なっているので、まるで下の顔に角が生えているように見える。「鬼」の起源はこんな錯視にあるのではないか。西洋にも悪魔の顔に角が生えているのを見るが、こんな風に蛇の頭が重なり合って出来た錯覚かもしれない。

重要文化財 「大仏頂曼荼羅」 12世紀(平安時代) 奈良国立博物館

「大日如来」と「釈迦如来」が上下に並んで描かれている。背景の樹々や人物の陰影と合わせて大きく見れば、イラストのような、上下に並んだ蛇の正面顔が見つかる。下の蛇の口の中で喰われながら繁殖行為をしている人間が見える。正に喰われるために子孫を増やす行為をしている家畜である。

国宝「地獄草紙」八大地獄の内の「雲火霧地獄の図」平安時代12世紀 東京国立博物館

火炎を大きく捉えればこんな巨大な爬虫類の頭になっている。上方から降りて来た蛇神が人間を口に入れる図である。「地獄」の絵でも「極楽」の絵でも結局人間はこの化け物に喰われる事が隠し絵で繰り返し描かれる。

「地獄草子」奈良国立博物館 八大地獄のひとつ「糞尿泥地獄」の図

画面上方の暗い空を良く見ると、こんな巨大な爬虫類の顔が見えて来る。

国宝 「観楓図屏風」(高雄観楓図) 狩野秀頼楓筆 16世紀 東京国立博物館

高尾山の紅葉を見に来た貴族たちの絵・・・・にしては鮮やかな紅葉があまり見られない。紅葉狩りならばもう少し赤や黄色の葉を画面全体に大きく見せるのが普通だと思うがこれは地味すぎないか。山のふもとの池(河?)の橋を中心にして人々が物見遊山している図である。

作者の描きたかったのはイラスト化したような、巨大爬虫類に襲われる人間たちの図だと思う。三匹の巨大爬虫類が人間を口に入れているように見える。ちょうどルノワールの「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」で見えた隠し絵と同じ手法である。物の輪郭を繋げて半透明の「神」たちの姿を垣間見させている。

 

家畜であるウシやブタには死ぬまで秘密を明かさない。「お前は俺が喰う為に飼い慣らしているのだ。」とは言わない。人間には名画の中に隠し絵として秘密をばらしている。何故か。

恐らく奴らは自分たちの運命を知っているのだ。やがて人間にも真実を知られて自分たちが滅ぼされる事を・・・・。

「地獄」も「極楽」も幻想であり、その向こうの世界がそのうちきっと見えて来る。