あの人の対応は「神」だった。・・・・とか言う表現が最近多く聞かれる。普通あり得ない最高の行為に対して、尊敬の意味を込めて「神」と言う言葉を使っているらしい。その裏には「神」は全知全能であり、人の能力を凌ぐ力があるとの前提がある。
現実の「神」の存在はそのように全知全能なのだろうか、生死をも超えた、空間をも超えた、高次元の存在なのか、ミケランジェロの絵の中にその答えが隠されている。
ミケランジェロ・ブオナローティ 「アダムの創造」 １５０８～１２年 システィーナ礼拝堂天井画（ヴァチカン）
多くの人が「神」と言って思い浮かべる像がこれだろう。ここでは指先から、白髪白髭の老人が人間の始祖を創り出しているようだ。この爺さんが「神」の姿？
この目は、遠目で見ると瞳が前方をしっかり見つめているように見える。
しかし拡大して見ると、黒い瞳が・・・・無い。白目を剥いているようになっている。経年劣化によって黒目部分の絵具が剥がれ落ちてしまったのか。ほんのわずかに黒目の痕跡の様な物もあるがどうもおかしな表現である。
それとこの唇。老人にしては厚く、赤い色が鮮やかすぎる。上唇と下唇の色が微妙に違う。特に下唇は色も赤くなく、異質の物がそこにあるかのように見える。何か笹カマボコを咥えているような・・・・。何か喰っているのか？
爺さんは雲に乗っている訳では無い。赤い大きな布を被り、それが風で大きく膨らんでいる。布の中には天使でもなさそうな人間の男女が爺さんの身体を支えるようにしている。何だこれは。この赤い布が人間の脳の形のそっくりで、脳の前頭葉に位置する爺さんの上半身は「神」の知恵を表すとかなんとか。
僕に言わせれば、この赤い布自体が「神」本体であり、その体内に摂り込まれているのが爺さんと人間たちである。目を細めて全体をぼやかして眺めると見えて来る。赤い色をした「神」は、顔をこちらに向け、鼻先に爺さんを乗せている。爺さんの下半身は分断され、「神」の口に咥えられている。爺さんの足が口からはみ出している。人間たちは既に摂り込まれているか、これから摂り込まれるところである。
システィーナ礼拝堂天井画の「大地と水の分離」部分
ここでも赤い布が爺さんを摂り込んで喰い付いている。
システィーナ礼拝堂天井画「太陽・月・植物の創造」の部分
赤い色をした「神」が爺さんを呑み込もうとしている。（「神」の目の位置はこのイラストのようだと見たがどうだろうか）
システィーナ礼拝堂天井画「エヴァの創造」の部分
「神」は向かって右側に立っており、アダムのあばら骨からエヴァを産み出す場面。
右の爺さんが「神」ではなく、画面全体を覆って隠されている爬虫類の頭の様な形が本当の「神」の姿。アダムもエヴァも爺さんもその身体の中に摂り込んでいる。
ミケランジェロ・ブオナローティ 「最後の審判」 1537～1541年 システィーナ礼拝堂（ヴァチカン）
この絵を観る人々は、ミケランジェロの描く人体の堂々としたたくましさに圧倒され、その群像の意味を必死に探ろうとするだろう。人体の作るポーズの意味を考えるよりも、絵から遠く離れて全体を捉えるようにすると真意が見えて来る。
この絵には巨大な爬虫類の顔が隠されている。奥からこちらに向かって迫っており、画面内の人間すべてを口の中に入れようとする。上空からやって来た爬虫類「神」が、地上の人間を片っ端から喰っている図である。
ミケランジェロ・ブオナローティ 「サウルの改宗」１５４６～５０年 パオリナ礼拝堂（ヴァチカン）
同じミケランジェロの作品。「神」は地上の聖人を口に入れている。上空の爺さんも別の「神」の口に咥えられている。手から光を出しているこの爺さんは従って「神」ではない。（「神」は画面上にも下にも複数いる。空間のどこにでもいると言う事か、異時同図法か。）
ミケランジェロ・ブオナローティ 「聖ペテロの殉教」 １５４６～５０年 パオリナ礼拝堂（ヴァチカン）
殉教者がはりつけにされる場面だが、ここでも「神」が上空から降りて来ている。殉教者はその鼻先に乗って地上の人間たちを「神」に喰わせる手伝いをしている。
同じ絵だが、別の見方も出来る。巨大な爬虫類の頭を持った「神」が奥からこちらに迫って来ており、口を大きく開けて人間たちを呑み込んでいる。（殉教者は顎の上に乗ってその手伝いをしている）
人が「神」と呼んでいる生物は人間と言う有機物を摂取して生きているが、次元の違う世界におり、人間にはその姿が見えないようだ。人間を支配する為に協力者を人間の中に作る。人々を引っ張る聖職者・殉教者・英雄・国家権力者・天才画家等はその脳を洗脳され自在に操られた存在である。彼らを使って人間たちはその肉体を「神」の口元まで運ぶ。今、「神」の存在が危うくなっており、国家権力者の悪徳行為がよく見えるようになって来たので焦っている。地球上の金（ゴールド）を集めて他所に逃げる準備に余念がない。こんな偽神の時代はもう終わる。
