名画の隠し絵

美術館にある名画には隠し絵がある。それは巨大な蛇の形をしており、人間を喰う姿が絵になっている。

ルノワール 「デュラン・ルュエルの娘たち」 神へ血と肉の捧げものをする

観た瞬間は「ああ、いい絵だな。」と思う。人の感性を喜ばせる心地よさがある。しかしその絵を10分、20分と見続けるとまた別の物が見えて来る。普通美術館では一つの絵にそんな時間を掛けずに見るので気付かないが、自宅でネット上の高画質画像をじっくりと見ることが出来るので、絵画芸術の「アラ」と言うか、「根柢の気味悪さ」のような物が見え始めた。

ピエール・オーギュスト・ルノワール 「デュラン・リュェルの娘たち」 1882年 クライスラー美術館(ノーフォーク・アメリカ)

木陰のベンチで休む少女たち。その白い服には木漏れ日がチラチラと降り注ぐ。夏の日の清涼感のある絵である。左の少女のひざ元にあるのは花だろうか。

「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」は1876年の作品だから、これはその5年後の作品。木漏れ日の表現がより一層強調されてそれがゆらゆらと動いて見える気さえする。ルノワールやモネならではの表現であり好ましい。

丸顔の美人の姉。ただ口がほんの僅かに開いている。歯が見えているのではなく、何か焦げ茶色の物を口に入れているように見える。

背後の森を合わせてイラスト化するとこんなになった。巨大な怪物が彼女を襲おうとしている。そいつの口には既に別の人間が咥えられているらしい。この状態でさらに少女を口に入れようとしているのか。

向かって右の小さめの少女は妹か。口をぴったりと閉じている様子だが、頬が膨らみ何か口に含んでいるのが分かる。

やはり背後には巨大な化け物が見えている。別の人間を咥えながら少女をも襲おうとしている。化け物は恐竜のような爬虫類っぽい。

二人の少女の身体は、微妙にバランスがおかしい。例えば足。二人とも上肢(ひざ)が異様に長いのだ。垂直に下がって来た胴体と足がうまく繋がらない。

姉の手は上腕が異様に長いのか、または肩で切れて繋がってない。妹の手も肩の位置が本来の位置とは違うのではないか。

姉の腹を絞める真っ赤なリボン。リボンではなく、胴体切断の断面が見えているのではないのか。

姉妹の下半身が無い代わりに、別の人間の身体がそこに置いてある。背後の爬虫類への捧げものであるかのように。

左の姉が膝に広げているのは、血だらけの肉塊に見える。右の妹が手で押さえているのは、人体の一部(足?)かもしれない。

イラスト化しながらさらに詳しく見る。姉の膨らんだ腹は腹ではなく、小さい人間のようだ。数体の小さな人間(大きさもまちまちである)を手で裂いて口に入れて喰っているのではないか。

人物が小さな人間を喰いながら、己自身も大きな爬虫類に裂かれ喰われる図になっているのは他の名画と変わらない。絵の中には時間が存在せず、過去も現在も未来も同時に表現される。

画面右下の拡大図。形がはっきりせず、うまく捉えられない。しかし例えばこんな形が隠れているのかもしれない。姉の失われた二本の足が置いてある。地面には人間の肉体がいくつも転がっている。

全体図。

二人の少女は巨大な蛇の頭の上に位置し、その巨大な蛇は画面下方の人間の身体のパーツを喰い漁っている。

蛇神への生贄現場の絵である。