名画の中の人喰い蛇

美術館にある名画には蛇の隠し絵がある。その蛇は人間を喰っている。

ゴッホ 「パンジーの籠」 ゴッホの描くリアルな人食い蛇

ゴッホにこんな作品があったのだと初めて知った。フランスのアルルに行く少し前、ゴッホ34歳の時の作品である。明るい黄色のひまわりの前作品と言うべきか。

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フィンセント・ファン・ゴッホ 「パンジーの籠」 1887年 ファン・ゴッホ美術館(オランダ)

藤籠にパンジーが盛られているらしい。黄色や紫のパンジーの花がこぼれんばかりに盛られている。花瓶ではなく、陶製か木製の台の上に藤の籠があるのだろう。籠が斜めに傾いているのが不自然に思える。

ゴッホの作品は日本の浮世絵を知り、アルルの明るい日差しを浴びるようになってから、明るい色調の作品に変って行く。その変化の前の作品だろう。

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その後の作品群と違って原色の絵具を塗りたくった描き方ではなく、具象的に描いてあるので、隠し絵が見付けやすい。これはパンジーの花の形を借りて人喰い大蛇を描いた物である。何匹もの蛇の頭が見付けられるが、イラストにしたものが捉え易かった。

手前に人間が横たわっているようにも見え、それより小さな人間と共に大蛇に喰われている。画面最下端にいる人間は、生贄の石の祭壇にも見える。祭壇に捧げられた生贄たちを巨大な蛇神が下から起き上がって喰っているようだ(空から降りて来る形では無い)。上図左の元絵(明るさを増してある)を、目を細めて見ていただきたい。人間の上半身を咥える凶悪な蛇の顔が見えて来ないだろうか。

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一番左が全体図を小さくしてぼかした物、真ん中はコントラストを強調した物、右は自分に見える形を描いたイラストである。先ほど大蛇の頭に見えた部分が、今度は背後の巨大蛇に喰われる人間の塊となっている。

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もう一度分かり易くイラストにするとこうなった。生贄の祭壇上の人間を喰う巨大蛇がいて、こいつに覆いかぶさるようにして別の巨大蛇がいる。同じ獲物を奪い合うようにして喰っている。

後のひまわりの絵なども、同様に人食い蛇が隠れているはずだが、今の所まだはっきりとは捉えられてない。ゴッホの初期作品から迫って行けば見つかるのかもしれない。