見間違いだろうか。僕の目には名画の隠し絵の中に、不思議な形態が見えて仕方が無い。上から降りて来る巨大な爬虫類型生命体、その目に何か鋭利な物が突き刺さっているように見えて仕方がない。鋭利な物とは、槍であったり、木の棒であったり、人の指先であったりする。これが何らかの意味を表しているのかどうか。
以前このブログで、同じテーマで、支配者へのレジスタンスの仕方を指し示しているのではないかとの記事を書いた。支配者すなわち「悪魔=神」の支配から逃れるための人間の行動を、「悪魔」自身がほのめかしているのではないかと思うのだ。
爬虫類型生命体は冷血動物だからか嘘も真実も同様に見せてしまう。あるいは過去も未来も同時に見れる時間を超越した異次元の存在だから、人間がレジスタンスの行動を起こすのを知っていてそれを表しているのか。
いづれにしても、そんな作品例を見て行きたい。
ティツィアーノ 「聖家族と羊飼い」 1510年頃 ロンドン・ナショナルギャラリー
聖家族の背後に巨大な爬虫類の顔がある。その左目に、羊飼いの少年の首を貫いた棒状の杖が刺さっている。
エドガー・ドガ 「舞台上の二人の踊り子」 1874年 コートールド・ギャラリー(ロンドン)
真ん中のダンサーが長い手を上に挙げている。この左手の先が、背後の巨大蛇の目を突いている。
ピエール・オーギュスト・ルノワール 「舟遊びする人々の昼食」 1880~81年 フィリップス・コレクション(ワシントンD.C.)
画面上明暗の境目を辿ると、イラストのような放物線状の形が見える。もっと大きな放物線も見え、どちらも巨大爬虫類の顔を形作っているが、イラストの線で見た場合の爬虫類の右目に上から来る直線が突き刺さっている。船の屋根の支えの棒だろうが、婦人にキスをされる犬(ここが爬虫類の右目になっている)の頭に刺さっている。
レンブラント 「ルクレティア」 1664年 ナショナルギャラリー(ワシントンD.C.)
純潔を守るために自分の胸をナイフで刺す婦人。まだ胸を刺してはおらず、ナイフの先は肩から降りて来た大蛇の目に刺さっている。あるいは背後に見える巨大な蛇の頭についている右目の辺りに刺さっている。目頭辺りだろうか。
ジャン・フランソワ・ミレー 「晩鐘」 1857~1859年 パリ・オルセー美術館
夫が地面に突き立てたフォークは背後の巨大爬虫類の右目を刺しているようだ(地面の人の骨が散乱しているように見える所を刺しているようでもあるが)。
フィリッポ・リッピ? 「聖母子と聖ジョバンニーニ(洗礼者ヨハネ)」15世紀
作者がよく分からない作品。後ろの空にUFOが飛んでいるので有名だ。
ヨハネとイエス、二人の幼児を貫く十字架の棒。背後にいる巨大な爬虫類の右目をも突いている(目のすぐ下あたりか)。
ニコラ・プッサン 「人生の踊り」 1640年 ウォレスコレクション所蔵(イギリス・ロンドン)
雲の上にアポロンが馬車に乗って駆けているのだが、金色の巨大な蛇が飛んでいるようでもある。その右目に地上の女から伸びている木の枝が刺さる。この細い木は女が手に持っているようにも見える。
レオナルド・ダ・ビンチ 「東方三博士の礼拝」 1481年 ウフィツィ美術館(フィレンツェ)
マリアの後ろに男たちが何人かいて、それが正面を向いた大蛇の顔になっている。マリアのすぐ上の手がナイフのような物を横向きに持っていて、大蛇の右目に突き立てている(と思うのだがどうか)。
レオナルド・ダ・ヴィンチ 「受胎告知」 1472~75年 ウフィツィ美術館
天使の後ろ、物の境界線を繋げると、イラストのような巨大爬虫類の顔が見える。天使の下半身以下に隠れている人間を口に入れているようだ。
天使は百合の花を持っているが、それと右手の先で巨大才物の左目を突いてないか。
ミケランジェロ・ブオナローティ 「聖ペテロの殉教」 1546~50年 パオリナ礼拝堂(ヴァチカン)
画面全体に大きく表された巨大爬虫類。ペテロはその鼻先に乗っている。他の人間をこの生物に喰わせていると思える。その生物の右目に槍が刺さっているのではないか。
ピーテル・パウル・ルーベンス 「聖リビナスの殉教」 1633~35年 ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館(オランダ・ロッテルダム)
聖リビナスは巨大爬虫類の鼻先にいて、人間たちを喰わせているらしい。その巨大爬虫類(神)の右目に上空の天使の差し出す槍が刺さっている。目頭あたりか。
パオロ・ヴェロネーゼ 「キリストの洗礼」 1580~1588年 J・ポール・ゲッティ美術館(ロサンジェルス・アメリカ)
これはどう見たら良いのだろう。人々の後ろには巨大爬虫類の顔があり、その右目、左目の両方に、上から木の幹が突き通っている(あまり良い例ではないかもしれない)。
僕の勘違いでないとするならば、巨大爬虫類を倒す為の一方法がここに示されているのかもしれない。日本書紀ではスサノオがヤマタノオロチを退治する際は酒樽に酒を満たして飲ませ、酔わせて首を落としたと言われる。隠し絵に「棒で目の辺りを突く」方法が提示されるのは、目の辺りを突けば奴が目を回し酩酊状態になる? と言う事か。どうだろう。どちらにしても弱点を示しているのだと思う。