最近「農作物病害虫診断ガイドブック」(静岡県植物防疫協会)で害虫の写真ばかり見ていて、首筋が痒くなるような気持になっているので少し違った絵を描いてみた。
サトイモの葉から落ちる水滴。
サトイモの葉はどうして水をこんなに弾くのか調べてみたら、この葉の表面はツルツルしたガラスのようではなく、非常に細かいブツブツがあってそれが水を弾いているのだという。ちょうどプラスチックのしゃもじにブツブツがあってご飯をくっつかないようにしているのと同じ構造がごく小さく作られているという事だ。
水滴が葉の上のほこりや小さい虫を巻き込んで、葉が邪魔者なく陽の光を浴びられるようにキレイにしている・・・・これを「ロータス効果」と言うのを調べて知った。
ロータス(蓮)が自浄効果を持っていることから古来仏教では清廉な物の代表として仏像や仏画の台座に表されてきた。蓮の仲間であるサトイモも同じ効果を持っているという事だ。
サトイモが育つためには水分を豊富に必要とする。水田の跡地等でよく育つのはそのせいだろう。
サトイモの葉は雨の時は、雨水を株元に即座に落として葉の上で蒸発する時間を与えない。暑い夏は葉が大きく日傘のようになって、土が乾燥しないように日陰を作っている。なかなかよく出来ているものだ。