名画の中の人喰い蛇

美術品が教えてくれる命の意味を農作業しながら考える。

ルノワール「2人の姉妹」 人肉を神に喰わせている絵

マネの「鉄道」の8年後にルノワールが似た絵を描いている。

オーギュスト・ルノワール 「2人の姉妹(テラスにて)」1881年 シカゴ美術館

ルノワール姉妹1
ルノワール姉妹1 posted by (C)カール茅ヶ崎

こちらは家のテラスでの姉と妹らしいが、女が腰かけ子供がその傍らに立っていると言う所が同じである。また女の服が紺色で、女の子の服が白と青、背後に格子がある事も同じである。精査してみた結果、隠された画題も同じであることが分かった。

ルノワール姉妹2
ルノワール姉妹2 posted by (C)カール茅ヶ崎

若い女で、ルノワール独特の透けるような肌の表現が魅惑的である。

ただ、口から何か飛び出している。舌にしては赤すぎないか。小蛇の顔のような物が覗いている。赤い帽子の縁が大蛇の横顔に見える。

ルノワール姉妹3
ルノワール姉妹3 posted by (C)カール茅ヶ崎

女の肩には紺色の蛇がたくさん載っている。服にはどこもかしこも蛇で形作られているのが見て取れる。胸の花も蛇の頭の集まりである。

腕が長すぎる。アングルの「ドーソンヴィル伯爵夫人」同様腕の位置が本来の位置よりも下にずれている。右の上腕だけ見ても異常に長い。これは肩の所に大蛇が入り込んで(イラストのグレー部分)腕を咥えているのだろう、それでその分だけ下にずれているのだ。従ってこの両腕は胴体と繋がっておらず、切れていると考えられる。

ルノワール姉妹4
ルノワール姉妹4 posted by (C)カール茅ヶ崎

右手の指は3本である。小指がありえないくらい変に曲がって離れているのは、そこに同じ色をした蛇が張り付いているから。親指は無い。左手はずいぶん平面的だが、ここは既に蛇に成り代わられている。

ルノワール姉妹5
ルノワール姉妹5 posted by (C)カール茅ヶ崎

姉は黒い瞳だったが、妹のそれは青い。やはり口から何か出て来ている。大きな帽子は色とりどりの蛇の山盛りである。

ルノワール姉妹6
ルノワール姉妹6 posted by (C)カール茅ヶ崎

この子の手指も3本である。左手の人差し指に見える物は若干色の違う蛇が張り付いているのである。右手の方は単に蛇が3匹並んでいるだけ。

ルノワール姉妹7
ルノワール姉妹7 posted by (C)カール茅ヶ崎

画面左下の花かごは、蛇神に捧げられた生贄の人肉が置いてある祭壇である。小さな蛇どもが既に集っており、ごちゃごちゃして分かりにくい。おそらくテーブルの上に置いてあるのだろう、バスケットのような物の中に花を装ったカラフルな蛇どもが顔を見せたり、とぐろを巻いていたりしてている。

その中に人の手と見える物がいくつかある。イラストで描くと上図のようになった。背景の草木は大蛇であり、それの口の先に人の腕が咥え込まれている。手前の方にはバスケットの弦を赤い3本指が掴んでいるが、それと繋がる腕が途中で切れていて、切断面をこちらに向けている。バスケットの中の右の方にも切断面をこちらに向けた、小さな手があるように見える。こちらは2本の手が上下に重なっている。姉の両手・妹の両手がこの花かごの中に置かれているらしい(長い時間この花かごを凝視した結果、僕はこう見た。もちろん全ての画像が蛇の姿で形作られているのではあるが、人体の一部をも同時に表している)。

ルノワール姉妹8
ルノワール姉妹8 posted by (C)カール茅ヶ崎

この絵の全体を見ると、巨大な蛇が上方から降りて来て姉妹の背後に迫っているのが判る。2人とも自らの手を切って祭壇に置き、蛇神に捧げている。自らの意思でしたことか、それとも圧倒的な数の蛇どもに抵抗できずに、奴らのなすがままになっているのか。

この爬虫類の仲間である姉妹が絵の中で自らの手を神に喰わせる様子を表して、実際には人間を喰わせている事を示唆しているのかもしれない。