ドガの絵にはおかしな点、不可思議な点が多々ある。分かり易く隠し絵が見つかったりする。ちょっと観ただけでは発見できないが、時間を掛けて観続け、明るくしたりコントラストを強めたりすることや、拡大してより良く見ながらイラスト化すると見えて来ることがある。この絵も相当おかしい事に気付いた。
エドガー・ドガ 「バレエ教室」 1871~1874年 オルセー美術館(パリ)
バレエのひとつのクラスの先生が真ん中に立っている。生徒はその周りを囲むようにしてレッスンを受けているらしい。厳しそうな先生が太い杖を立てて立っているのは良いとして、生徒たちの動き、表情が皆バラバラなのはどうなんだろう。ダンスレッスンと言えば普通皆を並ばせて同じ動きをさせて教えるイメージなのだが、ここでは真ん中の一人だけを見ており、他の連中は休憩中のようだ。
白髪のおやじ先生、向かいのちょっときれいな少女しか見ていない。しかも良く見ると(明るさ等を調整してみると)股間の物を勃起させてしかも露出してないか。
部分図にして調整すると、うっすらとそれらしき物が見える。
画面右上奥にいる二人は何をしているのか。抱き合ってキスをしているのか。踊り子とそのパトロン? こう言う事は他所でやれと言いたい。
左手前の後ろ姿の少女、背中に手をまわしてどこか苦しそうだ。首や頭を黒いひも(蛇?)で締め付けられているのか。右奥の柱の所にいる少女は首を絞められているようでもあるし、頭に大蛇が齧り付いているようでもある。
参考 「舞台上でのバレエリハーサル」1874年 オルセー美術館
この絵は以前調べた事がある。この部分と全く同じ苦しそうな表現だ。
左下にジョーロがある。何のためか分からない。実際に練習場にジョーロが置いてあったとしてもそれをわざわざ描き込むだろうか。
小犬もいる。生徒たちのアイドル犬であったとしても、ここにウロチョロさせるのはおかしい。練習しながら蹴飛ばしそうだ。厳格な先生も何故こいつの存在を許すのか。
一番大きく描かれたこの少女の持つ扇、大きすぎやしないか。まるでコントで使うハリセンのようだ(昔のチャンバラトリオだったか)。先生が股間の物を露出している方を向いて口を隠している。まあ、ご立派!
イラスト化して行く過程で、細かい所が見えて来る。爬虫類の形が見える。そいつが口の先に小さい人間を咥えているのが見える。左から来る蛇に胴を巻かれ、頭にも茶色い爬虫類が乗っかている。左手の甲が赤いのは蛇に噛まれているからか。
異次元の生命体の隠し絵は小さくも大きくも捕らえることが出来る。至る所にその存在が認められる。「神」はどこにでも存在する、と言ったところか。その「神」が人間を有機物として体内に摂り込もうとしている。ここは「神」の食事処、生贄の祭壇なのだ。
全体図を少しぼかしてみた。この方が見えやすいかもしれない。
画面を小さくしてぼやかすと、画面全体を占めている最も大いなる存在が見える。全ての生命をその体内に摂り込む「天の父たる神」、ゼウスとか、大日如来とも言う。