名画の中の人物は上半身と下半身が繋がっていない。
例えばこれ。
エドガー・ドガ 「バレーシーン」 1880年 ディクソン・ギャラリー・アンド・ガーデン(アメリカ・メンフィス)
岩の多い波打ち際でバレエダンサーが踊っている。そんなシーンの舞台装置が表現されていると言うが、どうもそうは見えない。
僕にはこんな風に見える。波の奥まった部分は逆に出っ張っていて、トカゲの頭を形作っている。こいつの口の中にはダンサーの下半身が入っている。もう一匹億の岩に見える赤い芋虫みたいな化け物の口には、ダンサーの上半身が喰い付かれている。ダンサーの上下の身体はうまく繋がらないので、それぞれ別の人の身体がくっ付いて一人の人物に見せていると言うのが真実であるようだ。
奥のトカゲに上半身が呑まれ、手前の大きなトカゲの口の中に別の人間の下半身が2~3体呑まれている。
エドガー・ドガ 「舞台上の二人の踊り子」 1874年 コートールド・ギャラリー(ロンドン)
ダンサーの背後の、緞帳のような黄土色の物は、巨大な爬虫類の頭である。二人のダンサーはこいつの口に咥えられているのは上半身なのか下半身なのか。口先がちょうどダンサーの腰の後ろに位置している。
どちらにしろダンサーの上半身・下半身は、ずれており繋がってない。
エドゥアール・マネ 「休息(ベルト・モリゾの肖像)」(部分)1871年頃 ロードアイランド・スクール・オブ・デザイン付設美術館 1873年サロン入選
婦人の下半身が上半身と繋がってない例。白いスカートに包まれた下半身の下から出ているのは片足の先だけ。もう一本の足はと言うと・・・・、右手の下、ソファーの肘掛けに見せかけて丸い切断面を見せているのがもう一本の足。婦人以外の下半身もその下に積み重ねられている。
ピエール・オーギュスト・ルノワール 「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢」(可愛いイレーヌ) 1880年 ファンデーションEGピエールコレクション
この少女の下半身の表現がおかしい。白いシーツのかかったソファーに腰掛けているのか、でもこのソファーの背もたれはどんな形なのか。
背景の緑色の樹の葉らしき物は何か。
僕には少女の下半身が背後に後ろ向きにぶら下がっているように見える。下半身が本来あるべき所には他の人間たちが何体も積み上げられている。
ギュスターヴ・クールベ 「もの思うジプシー女」 1869年 国立西洋美術館
この女の下半身もはっきりとは描かれていない。恐らく背後にある影のような黒い物が彼女の下半身なのだろう。
ピエール・オーギュスト・ルノワール 「ピアノに寄る少女たち」 1892年 オルセー美術館
少女の身体が二体の別の人間の身体で組み立てられている。少女たちはほとんど首だけで存在する。
蛇神が食べやすいように、生贄をバラバラに切断してある事を示している。人間の身体をバラバラに切断して、一見分からないように繋げて表現するのは奴らの手法。
この世界は楽しい物だと錯覚させながら実際の残酷な真実を隠すやり方。
人間は食材を煮たり焼いたりして元の形が分からいようにして食べるが、それとほぼ同じやり方。家畜を殺し切り刻んでいる事実を出来るだけ認識しないようにして食べる。
ヨハネス・フェルメール 1656~57年 「眠る女」 メトロポリタン美術館
居眠りしているメイドの絵だが、この女も上半身しかない。下半身はテーブルの上に横たえられている。
浅井忠 「縫い物」 1902年(明治35年) ブリジストン美術館
パリ留学中の日本人画家がこんな絵を描いている。この女の下半身は異様に大きい。そこには別の人間たちがうず高く積み上げられている。下の床は血だらけである。女は上半身だけしかなく、下半身はどこにあるのか分からない。
若い舞妓の下半身の膝の突き出しがうまく描けてない。胴が長すぎはしないか。
それもそのはず、女の下半身はそこには無く、別の人間が積み重ねられている。
ドミニク・アングル 「グランド・オダリスク」 1814年 ルーブル美術館
背中や腰・腕が異様に長い。なぜならば、この女の身体は複数の人間の身体で組み立てられているからである。しかも女の左足、右足と見える部分は切断されている。
アンドレア・デル・サルト 「聖母子と幼児の洗礼者ヨハネ」 16世紀後半 ダルウィッチ・ピクチャー・ギャラリー
幼児キリストの身体、腹の所で切られているのをごまかすために腰布を巻いてある。
下半身の足の大きさと方半身の身体の大きさのバランスが悪い。この事は気が付く人には気が付けるようにわざと大きさを違えているらしい。
ポール・ゴーギャン 「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこに行くのか」(部分) 1897~98年 ボストン美術館
全体図の向かって右下。岩の上に横たわる赤ん坊。これはどう見ても石の祭壇上の生贄そのものだが、これも下半身と上半身の繋がりが不自然である。腰布の辺りで切断されて下に血が大量に流れ出ている様子だ。
レオナルド・ダ・ヴィンチ 「ブノアの聖母」1478年 エルミタージュ美術館(サンクトペテルブルグ)
聖母は幼児の背中で握りこぶしを作っているが、これは短刀のような物を握っていて幼児に突き立て、正に今切断している最中であろう。