名画の中の人物は大抵手・足・首がバラバラに切られているが、ここでは首だけに注目して見てみたい。
エドゥアール・マネ 「オランピア」 1863年 パリ・オルセー美術館
ティツィアーノもゴヤもアングルもマチスもレンブラントも踏襲した、ベッドに横たわる婦人の像。ヴィーナスを想起させる像であるが、この絵では暗い背景、黒人奴隷、黒猫などを配して婦人の白い肌を対比させている。
モデルは首の紐と花の髪飾り、腕輪、イヤリングだけを身に纏っている。
この首の紐の所がどうもおかしい。
細い紐の上と下で皮膚がわずかにずれているように見えて仕方がない。
紐から上の部分が、向かって右に少しずれてはいないか。
向かって右側は、紐と背景の暗い色の区別が付きにくいが・・・・。どうも怪しい。
ポール・ゴーギャン 「食事」 1891年 パリ・オルセー美術館
左端にいる少年の生気の無い顔と相まって、シャツの首の所にある赤い線がどうも意味深である。ちょん切られた首の切断線ではないのか。色は血の赤ではないのか。
ポール・ゴーギャン 「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこに行くのか」(部分) 1897~98年 ボストン美術館
石の上に寝かされた赤ん坊の首は、胴体と綺麗に繋がっていない。足もそうだが、この首も切られていてただそこに置いてあるだけに見える。
レオナルド・ダ・ヴィンチ 「カーネーションの聖母」 1473~78年頃 アルテ・ピナコテーク ミュンヘン
幼児キリストの手・足・首が不自然な向き、大きさで置かれており、家畜のように解体されている。首がこんな角度で上向くなどあり得るだろうか。
首の下の赤い線は、皺を表したのではなく、切断面の血の流れを表している。
ウィリアム・ターナー 「戦争ー流刑者とあお貝(戦いー流刑者とカサ貝)」ロンドン・テート・ギャラリー
戦争跡の水たまりのほとりでたたずむナポレオンとその従卒、画面右下に何故か巻貝が描いてある。
美術解説者の説明などあてにならない。この絵には仰向けに横たわる男の顔と、それに口を付ける巨大な生物が描かれている。もちろん蛇神とそれに喰われる人間の肉の図だろう。
ポール・セザンヌ 「水浴する人々」 1890年頃 グラン・パレ (パリ)
真ん中の男が手にしているのは、白いタオルではなく、神へ捧げる為の人間の肉。頭は食べる部分が少ないからか、切り落として地面に転がしてある。巨人たちが同族の肉を後ろにいる巨大な神に捧げている図である。
ヨハネス・フェルメール 「窓辺で手紙を読む女」(修復前) 1659年頃 ドレスデン・アルテ・マイスター絵画館
手前のカーテン部分を横に広げると、逆さに吊り下げられた人の肉が見える。頭は切り取られ(血抜きの為?)、床に転がっている。
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 「ウルビーノのヴィーナス」 1538年頃 ウフィツィ美術館(フィレンツェ)
奥の部屋でチェストに手を突っ込んでいるメイド、拡大して良く見ると頭が無い。大蛇に頭ごと呑まれているようだ。腕も蛇の胴体のようだ。
ベッドの上、横たわる婦人の足元に犬がいるように見えるが、これは犬が丸まって寝ているのではない。仰向けにされた頭蓋骨ではないか。メイドの頭を脊椎ごと引き抜いてそこに置いてあるのではないか。
エドガー・ドガ 「舞台上のリハーサル」 1874年 パリ・オルセー美術館
丸と矢印で示したバレエダンサー、奥の方の少女はひも状の物で首を絞められて苦しそうな表情をしている。手前の方は首だけで身体が全く見えない。首だけが空中に浮かんでいる感じだ。
ラファエロ・サンティ 「燭台のマドンナ」 1513年 ザ・ワルターズ美術館(アメリカ・バルチモア)
この気味の悪い絵は何だろう。特に左右の下に浮かんでいる青年の首、生気が全く無い。生首のようだ。
ラファエロ・サンティ 「システィーナの聖母」(部分) 1513年 アルテ・マイスター美術館(ドイツ・ドレスデン)
聖母像の背後の良く描かれているケルビムと言う天使、翼と幼児の顔だけで表されるらしいが、どう見ても気味が悪い。この絵など特におぞましい。恨みを持って死んだ幼児が化けて出ているような、マリアに喰われた人の子供の恨みの表情が出ているのではないか。
国宝 弥勒菩薩半跏思惟像像(部分) 飛鳥時代7世紀 京都太秦 広隆寺新霊宝殿
日本の仏像では、釈迦の首に三本の線を刻む事になっているらしい。耳たぶが大きく垂れ下がっている事などと合わせて何やら意味づけが為されているようだ。しかし本当は人間の首をこんな風に切って生贄の肉にしている事を表しているのではないか。