畑の隅に間引きして捨てておいたコマツナが、勝手に根付いて勝手にとう立ちして花を咲かせていた。
肥料も何もやっていない雑草の生えた所で生き残るなんてなんて強い生命力なのだ。子孫を残したいようだから種取りしてまた秋に植えて増やしてやろう。
Kさんの畑では栽培中のコマツナが充分大きくならないうちにとう立ちして困っていた。
自分の畑でも去年はレタス・ホウレンソウ・今年はダイコンがとう立ちしかけたのでまだ小さいうちに収穫した事を思い出した。
調べてみると野菜のとう立ちは、一定の期間寒さに合うとその植物体自体が感応して起きる現象らしい。日の長さも関係しているらしい。
これを防ぐには、とう立ちのしにくい(または遅い)品種を適期に種まきをするか、不織布やビニールトンネルで温度を調節するといいらしい。
しかし「植物体バーナリゼーション」の仕組みなんてまだよくわからない。種袋の裏に書いてあることをよく読んで、できるだけ「野菜栽培の基礎」等の教科書通りにやってみよう。
植物の体には温度や日の長さを計るセンサーがあるらしい。葉の光合成の総量でわかるのか、土中や空気中から吸収する物質の量で変化を知るのか。それともある特定の部分がセンサーの様な役割を果たしているのか・・・・。
温度計・酸度計・光度計みたいな計器を備えた機械のようにも思える。
それとも植物はただ単純に、「最近寒さが続くけど、この寒さがこのまま続いたら死んでしまうから今のうちに子孫を残しておこうか。」とか「春になってあったかくなってきたから子供を作りたくなって来た。」とか思っているだけかもしれない。たまに春と間違えて季節はずれなときに花を咲かせてしまうあわて者もいるし・・・・。この辺は人間となんら変わりない。同じ有機生命体の仲間だね。