2月15日に種まきしたトマトの双葉。
自然農法研究所からネットで買った「サンティオ」というトマトだが、他の品種と全く区別できない。ナスの双葉も同じ形だ。
「サンティオ」は「適度な甘さと酸味があり、生食でも加熱調理にも適する中玉トマト」と種袋に書いてある。大きくなるのが楽しみだ。
教科書によるとトマトは、「原産地 南アメリカ、熱帯や亜熱帯のアンデス高原地帯」とある。雨の少ない乾いた土地で生まれた植物だからだろう、茎や葉に細かい産毛がビッシリ生えている。空気中の水分をこの産毛でとらえて補給するのだろう。
まだ2センチくらいの赤ん坊だが、こんな赤ん坊でも双葉の真ん中に次の茎葉を作るべく小さな芽を出している。
この双葉は本葉が出たら役目を終えて枯れてしまう。それまでの間日光を浴び光合成し、空気中の酸素・水分を取り込み、株の生長を進めていく。
茎はたぶん1.5センチくらいまで太くなる。2メートルくらいになるトマトの株全体を支える土台となる。
種の発芽適温は24~30°c、生育適温は昼間20~25°c・夜間8~13°c。
種は季節を感知してまず根を地下に伸ばし始め、次に種の子房が子葉(双葉)になって地上に頭をもたげ始める。この時地下の根の長さは地上部の高さの2倍くらいになっているらしい。
全てプログラムされていることだ。生長する順序・タイミングがすべて予め計画されている。いずれ実を生らせることも予定している。
はるか昔下等な植物だった時から、より計画的な個体が生き残り、より環境に適応した個体が生き残り、実を生らせ種をまく力が強い個体が生き残ってきた。何十億年の進化の過程で、ここまで巧妙なプログラミングが出来上がった。植物というのはなんと素晴らしいのだろう。
こんな植物たちを人間は徐々に排除してきている。人間が住居とするために木を切る、山を切り崩す、交通のために地面をコンクリートやアスファルトで覆って植物が生育できにくいようにする。40億年の生物の進化の歴史の教えを学ぶことなく消費することばかりして、なんてバカなんだろう。
かく言う自分も人間の一人として車や家の電気をたくさん使って化石燃料をバカスカ消費している。道路がスムーズに走れることに快感を感じているバカの一人だ。
ただほんの少し耕作放棄地を耕して作物を作り、ほんの少し自給的な生活をして自然にのっとった生活であるかのような気になっている。今更江戸時代の生活はできない。