ダヴィンチのこの絵の修復に関して、2011年ごろに論争があったそうだ。過度な洗浄により色が強調されすぎ、作者の意図とは違う作品になってしまっていると言う物である。
レオナルド・ダ・ヴィンチ 「聖アンナと聖母子」 1508年頃 ルーブル美術館
左が修復前、右が修復後。色の違いは歴然としているが、人物の表面に付いた赤いシミまでをもきれいに取ってしまったようである。
これは修復の失敗であり、人物の肌に付いたシミが作者がわざと付けた物であった事を知らない人がやってしまったミスである。
修復前の聖母マリアの顔。額や頬、顎に赤い絵の具が付いている。絵具の経年劣化とも見えるし、誰かが誤って汚してしまったようにも見える。
聖母の口の拡大写真を見ると、そこに蛇の牙のような不思議なものが映っている。その横には赤い血だまりなのか、赤い肉片なのか分からない物が飛び出ている。この聖母は生肉を喰っているので顔中に血が飛び散って付いていると考えれば、赤いシミの意味が分かる。これは元々描き込まれた汚れなのだ。
修復前の聖アンナ(聖母の母)の顔。板に油絵の具で描かれた物なので、アンナの顔を通って縦に板割れの線が出来てしまっている。そこが赤い色の汚れになって口の端を通っている・・・・と見えるが、これも作者が意図した作為だと思われる。口の右側にも赤いシミが下に垂れるようにして付いている。
口を拡大して見ると、少し開いていて口の間に何かが挟まっている。目つきの悪さと相まってこいつも生肉を喰っていると思われる。
聖アンナと聖母が見ている先には幼子イエスがいる。しかしこの幼児の顔を拡大して良く見るとこんなである。目が恐怖で見開かれているし、瞳孔が開いており既に死にかけているのかもしれない。アンナとマリアに喰われる恐怖を感じているに違いない。幼児はイエスでは無く、喰われるべき生贄である。
幼児の身体を良く見ると、首、手が胴体と繋がってないように見える。さらに足も上半身と繋がってはいないだろう。
左手は羊の耳を掴んでいるのではなく、ナイフを突き立てているのではないか。
子羊自体も人間の身体で構成されている。二人の人間が折り重なっている。二人の脚は肉がそぎ落とされて骨がむき出しになっている。頭も皮がはがされて白骨化している。
幼児の手元で折り重なっている人間を分かり易くしてみた。彼らは幼児にナイフを突き立てられ血を大量に流して、地面が血だらけになっている。その血の中にまた別の人間が横たわっている。
幼児も子羊も共に生贄である。その下の血だらけの岩も過去生贄にされた人間の姿の残像を残している。
精神分析学者フロイトによると、この絵の聖母の衣に「ハゲワシ」がおり、これがレオナルドの同性愛者である事のサインだとか言っている。
そんな学説はともかく、この絵の聖アンナも聖母も変に男性っぽいのは確かだ。顔の作りも男っぽいし、肩幅も広そうだ。
以前も調べたが、この二人の体勢がどうもおかしい。聖母が年老いた母親の膝の上に尻を乗せたまま幼児をあやすのか?
イラストのように男二人が性行為(肛門性交)をしている図としか見えない。
聖母の脚は水色の部分ではなく濃い茶色の部分。
聖母の膝の上にもう一人人間が横たわっている。仰向けかうつ伏せか分からないがとにかく生贄の、食糧としての人間がマリアの脚の上にいる。
全体的に見るとこうも見える。人により多少見え方は違うかもしれない。左下隅に向けて大口を開けた化け物蛇が見えた。
Wikipediaの修復前の画像は、板絵の額縁に隠れた部分をも見せてくれる。イラスト化している内によく分からなくなってきたが、ここにはとぐろを巻くようにして複数の大蛇が絡みついている図であるらしい。蛇の交尾は二匹が縄のごとく絡み合う形になるようだが、それっぽくなっているのか。
もっと単純化させて考えた方が良いらしい。空からやって来た巨大蛇が、地上の石で出来た生贄の祭壇上の人間の肉を喰っている図であろう。
背景にある木は重なって駐機するUFOのようだ。聖アンナと聖母がそこから降りて来て巨大蛇の食事を手伝っているらしい。