名画の中の人喰い蛇

美術館にある名画には蛇の隠し絵がある。その蛇は人間を喰っている。

フェルメール 「牛乳を注ぐ女」 もう少し深く調べてみる

同じ名画を時間を空けて何度も見るとまた違った物がその中に見えて来る。

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ヨハネス・フェルメール 「牛乳を注ぐ女」 1660年 アムステルダム国立美術館

この絵が描かれた季節は冬だろう。女の足元に足温器(足を乗せて温めるアンカのような物)があるし、女中の腰に巻かれたエプロンのような布にも季節感が出ている。朝食の準備をしているのだろうか、パンと肉・牛乳をテーブルの上に揃えている。

ただ牛乳には湯気が全く出ていない。冷たい牛乳なのだろうか。パンがやたら多く大きい。テーブルに直置きしたパンもある。日本人なら皿の上に置くとかするだろうに。この女中は無神経だ。そう言えば筋骨隆々としたがさつそうな女である。青い布もテーブルの端にだらしなく垂れ下がっている。骨付き肉もやたらでかい。別の部屋に雇い主の家族が4~5人待っていそうだ。

この部屋は台所だろうか。牛乳を温めたり肉を焼いたりするためのコンロが見当たらない。それどころか調理道具が一切無い。窓際に掛かっているのはランプと籠だけである。こんなおかしな部屋は実際には無い。作者が作為的にモデルにポーズを取らせてその雰囲気だけを表した絵である。窓から入る柔らかい光に照らされた人物を表現し、その穏やかな空気を感じられればそれで良いのかもしれない。

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2年ほど前にこの絵を調べた時にはこのテーブルの辺りがこんな風に見えた。絵のすべてが蛇の姿で構成されている。長方形でないおかしな形のテーブルの上にバスケットが置かれていて、そこには人間の頭蓋骨かと思えるような物が入っている。それを求めて下から蛇が這いあがって来ている。

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女の目は伏し目になって牛乳の方を見ていると見えるが、拡大してみると瞳は左下を向いている。テーブルの牛乳やパン・肉から目を背けている。口から赤い物が出ている。

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湯気の出ない冷たい牛乳がポットから流れ出ているが、何故かポットの奥の方が全く見えない。牛乳が注がれる鉢の方は上から俯瞰した描き方なのだから牛乳ポットの中に白い牛乳が見えないのはおかしい。

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牛乳ポットの中の黒々とした部分は凹んでいると見せて手前に向けて膨らんでいるのではないか。つまり凹凸が逆になっている。ここではポットの奥が見えているのではなく、こちらに向かって膨らむ何かを表している。僕にはここが黒い蛇の頭に見える。

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不思議な形のテーブルの上のパンと骨付き肉。

今まで見て来た名画の中で、画面の下端は大抵生贄の人間が隠されていた。このことから言ってこの辺りが怪しい。

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イラスト化しながら詳細に見るとこんな風に見えた。牛乳を注がれる鉢は大蛇の頭である。イラストのように縦線の瞳の目が左右に見える。こいつの胴体は右手に回ってから上の牛乳ポットに巻き付いている。女はこの大蛇の胴体を手に持っているらしい。この蛇は人間を呑み込んでいるから所々に腹の中の人間が透けて見える。

バスケットの後ろにあるぶつぶつしたパンは人間の膝から下の足ではないか。足指が鉢の大蛇の口の中に当たっている。

右側のテーブル直置きのパンは小さな人間だと思う(同時に蛇の頭をも表しているが)。

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バスケットの後ろの人間の足は骨付き肉と繋がっている。左側が皮をすっかり剥かれた足の太もも辺り、右側が剥かれた皮が重なった膝から下の足先。

バスケットの中の大きな丸いパンはこんな風に置かれた頭蓋骨ではないか。

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少し引いて見るとこんな絵になった。テーブルの右端には逆さになった人間の足がテーブルクロスの端に見えるようにぶら下がっている。

その他あちこちに人間の形が見えて来たが、大きなパーツは頭蓋骨と足二本だから、もしかしてこれらはこの女の身体の一部ではないか。この女中もいずれ大蛇に喰われバラバラになる事を暗示しているのではないか。こんなテーブルの方を女は直視できないから目を背けている。

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全体図にすると女を呑み込む巨大蛇が画面いっぱいに描かれているのが分かる。画面左下隅のテーブルの側面に人間の尻が見える。テーブルから垂れ下がる青い布は人間の手二本を表しているのか。とするとテーブルの上に女の身体のパーツがほぼ全て揃う。画面いっぱいの巨大蛇はこの女も小さな人間たちや別の蛇たちも全てを口に入れようとしている。

牛乳から湯気が出ていないのはポットの中に黒い蛇が顔を出しているから、テーブルの形が変なのはその左端に人間の尻が隠されている為である。

 

さらに女はどうしてこんなに筋骨隆々としているのか・青いエプロンが腹の辺りで出っ張っているのは何故か等疑問点がいくらか残っている。それらはまた他の名画を研究し続けていつかこの絵をまた見る事になった時に分かるかもしれない。