名画の中の人喰い蛇

美術館にある名画には蛇の隠し絵がある。その蛇は人間を喰っている。

ベッリーニ 「聖母子」 幼児誘拐、そして食人

ジョバンニ・ベッリーニの描く聖母子の絵が面白い。

ベッリーニとはティツィアーノ・ティントレット・ヴェロネーゼらと共にイタリアルネッサンス期を代表する画家だそうである(僕は今までその存在を知らなかった)。

幼児を抱く聖母マリアの絵は、人をさらって来て喰う蛇の化身の絵である。ベッリーニの絵を明るくしコントラストを強め詳細に見ると、それが露骨に表現されている。イラスト化しなくても何枚もの聖母子画を集めて並べてみると、まるでアニメーションを見るように見えて来るものがある。制作年に関係なく順不同で見て行く。

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若き聖母マリアと幼子イエスの絵と題してあるが、マリアの冷ややかな目つき、イエスの苦しそうな表情が見える。我が子を愛情を持って見つめる心優しきマリア様とは思えない。

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1480~90年 ロンドン・ナショナル・ギャラリー

全体図で見ると、元気いっぱいな赤ん坊をあやす聖処女のように見えるかもしれない。絵が描かれた当時は、信仰の対象として暗い場所で見られていたのので誰も不審に思わなかったに違いない。僕には捕まった子供が必死に抵抗しているように見える。なで肩だががっしりとした体形の大女に大きな手でしっかり捕まえられている。子供の頭の位置が少し後方にずれている。

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マリアのきつく冷たい目、幼児の恐怖感に満ちた顔。マリアの口から何か赤い物が垂れている。幼児の口の中は血の色である。

こんなマリア様に人々は慈悲深さを求めてお祈りして来たのだろうか。

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1480年代後半 メトロポリタン美術館(アメリカ) 

幼児は変に胴長である。

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マリアの口から赤い物が・・・・。何か丸い物も飛び出している。

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1490~1500年頃 インディアナポリス美術館(アメリカ)

今度は先に全体図。マリアと幼児は顔を背け合っている。予言者ヨハネはどこか生気が無い。胴長の幼児の首は身体と繋がっているのかどうか。

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感情の無い冷血動物のような顔。背景の天使ケルビムたちも気味が悪い。

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1465年 ゲマルド美術館(ベルリン)

マリアのデカい手でがっちりと押さえ付けられた子供。

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子供は目を見開き、口から血を吐いている。

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マリアの表情は遠目には慈悲深そうに見えるかもしれないが、拡大して明るくして見るとひどく冷たい。御馳走を前にして生唾を呑み込んでいるようにも見える。

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「Madonnna Adoring the Sleeping Child」(眠る子を賛美する聖母)1460年代前半 メトロポリタン美術館(アメリカ)

日本人の僕から見るとこの絵は「いただきます」のポーズにしか見えない。

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まるで釈迦像のような目である。口の両端からうっすらと赤い物が見えたりする。口の端の頬が少し膨らんでいるのは何かが口に入いっている証拠?

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まるで死体のように色あせた幼児。豚肉が転がっているようだ。首の付け根が切れているようでおかしい。右腕も手の平が無理に回転させられていておかしい。左足も足先が変に捻じ曲げられておかしな方向に向いている。

バラバラに解体された肉を繋げて置いてある、またはこの後解体されて喰われることを暗示させているのではないか。

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恐らく1480~1500年 ロンドン・ナショナル・ギャラリー

我が子を愛情を持って扱う母親にしては顎を引き突き放した態度である。幼児の身体は左足・左手が変な風にねじれ、頭はマリアの手に掴まれ支えられている。

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この仏頂面、人を見下した冷たい目、本当に何百年もの間人々はおかしいと思わなかったのだろうか。口の端から血が滴っている。

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幼児の子の表情からうかがえるのは・・・・恐怖と苦痛。少なくとも母親にあやされる子供の表情ではない。イエスが特別な「神の子」だから、と言ってもこの表情にはならないはずだ。

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レオナルド・ダ・ヴィンチ 「聖アンナと聖母子」イエスの顔部分 1508年頃 ルーブル美術館

こちらはダヴィンチの絵の中の幼子イエスの顔。これを思い出した。こちらでも幼児が恐怖と苦痛の為に目を見開いていた。

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同じくダヴィンチの「聖アンナと聖母子」マリアの顔部分 1508年頃 ルーブル美術館

こちらのマリアも口から何か赤い物を垂らしていたが、それだけでは無く顔中に血をまき散らしたように付けていた。その口の真ん中には蛇の牙のような歯さえ二本見せていた。マリアと言うのは蛇の化身なのだ。

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背景の山に洞窟が見える。これは定期的に空からやってくる蛇神たちの為に人間を集めて保管しておく設備であるらしい。

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レオナルド・ダ・ヴィンチ(ヴェロッキオとの合作) 「キリストの洗礼」部分 1472~1475年 フィレンツェウフィツィ美術館

ダヴィンチのこの絵の背景の洞窟も同じ。ここではイエスがここから少年たちを引っ張り出して喰うと言う絵だ。

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1470~1475年 コッレール博物館(ヴェニス)

青空の下の聖母子。

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だが幼児に生気が感じられない。左足が右足よりも小さく取って付けたようである。その接合部をマリアが手で隠している。右手も同様に千切れた手をマリアが押さえてそこに付けているようだ。

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1510~1515年頃 インディアナポリス美術館(アメリカ)

幼児を誘拐する魔女マリア。

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幼児は恐怖におののき、苦痛の為に目を見開き、口から血をあふれさせている。

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1465年 キンベル美術館(アメリカ)

これも同様。

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あまりの恐怖の為に泣く事も忘れただただ顔をこわばらせている。

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1460~1470年 ヒューストン美術館(アメリカ)

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人間がラム肉を食べるように蛇神は幼児が好きらしい。しかも調理せずに生で喰う。

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1470~1480年 アムステルダム国立美術館(オランダ)

幼児の顔色が悪い。身体と繋がってないようだ。

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幼児はマリアがそのまま喰うのか、それとも空からやってくる巨大な蛇神に捧げるのか。

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1460~1465年 スフォルチェスコ城(イタリア・ミラノ)

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マリアの口の隙間に何か見える。小さな人間を喰っていて頬を少し膨らましているのか。

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この幼児は明らかに口から血を吐いている。首も切られているようだ。

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1490年 Biennale Internationale dell Antiquarto di Firenze(イタリア・フィレンツェ)

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マリアの口から出ている赤い物がはっきり見える。小さな人間の身体の一部分だと思う。