名画を詳細に自分の目で見続ける事で、人生の何たるかを追求して行く、と言う事でこのブログをやっている。最近目に見える発展が無いので意欲が鈍りがちである。何年も同じ事をやるので次第に詳細・丁寧・緻密になり、時間もかかって来るので面倒にもなる。飽きて来る。しかし研究と言うのはこう言う物で、一つ一つの地道な作業の積み重ねでしか進展はしないのだろう。アクセス数が一向に伸びなくても気落ちしてはいけないと自分に言い聞かせている。
今回はブリューゲルの堕天使の絵。
ピーテル・ブリューゲル 「反逆天使の墜落」 1562年 ベルギー王立美術館(ブリュッセル)
117cm×162cmの大作である。高慢や嫉妬の為に天界を追放される堕天使たちと彼らを追い払う大天使ミカエルたちの戦いを描いてある。絵の筆致はブリューゲルの生まれる前に死んだヒエロニムス・ボッスの影響が色濃く出ていて、堕天使たちは動物や昆虫・魚等と組み合わされた奇怪な形態で描かれている。
画面上方真ん中にある円形が天界であり、そこから無数の変形した堕天使たちが噴き出すようにこぼれ落ちている。大天使ミカエルは中央の鎧を身に纏った天使だろう。彼と白衣を着た天使たちが剣や槍・ラッパを持って堕天使たちを追い払っている・・・・と説明される(Wikipediaによると)。
しかし物事の真実は世間で言われる事とは逆の場合があり、名画の中の人物像が手足が逆さまに組み立てられている事があるので簡単に信じてはいけない。以下詳細に見て行こう。
天界から落ちて来る堕天使たち。それを槍で突く天使たち。
天界で反逆行為をして追放されたのは元天使であった悪魔ルシファーだけかと思っていたが、この絵では無数にいる。しかも落ちるにしたがって徐々に奇怪な生き物に変身しつつある。
堕天使たちは魚・昆虫等が組み合わされた、地上には存在しない生き物に変って行く。
大天使ミカエルの足元には哺乳類・爬虫類・蝶類・魚類と組み合わさった生き物になり、兜や短剣のような武器を持って戦っているようである。
鎧兜や楽器・大きな魚・蛸等がごちゃ混ぜになって描かれている。
大天使ミカエルをトレースしてみた。
手足が異様に長い。風になびくマントも異様に大きい。そのマントの中に人間の形がいくつも見える。翼の中にも人間がいる。足で踏みつけた龍のような生き物も人間の身体で組み立てられている。
これは小さな人間を狩る巨人だろう。同類の巨人をも狩ってマントや翼の中に隠している。
ミカエルの顔拡大図。
口から何か出ている。首に巻いた金色の鱗の蛇が口から出ているような・・・。小さな人間を口に入れているのだろうか、血を吐いているのだろうか。
ミカエルの向かって左にいる天使。
尻の後ろの衣の形が変で、よく見るとその中に人の形が見える。同胞の巨人族を狩って足に絡めて確保しているのだろう。天使自身の身体も別の人間の身体数体分で出来ている。この太い腕はその足である。足が手になっていると言う逆さまな描き方で、世の中の仕組みのでたらめさを表している。
この天使の顔拡大図。
遠目には分からないが口がわずかに開いていて、真っ赤な血の色の物を含んでいる。こいつも肉食の巨人だろう。
ミカエルの右の天使。
これも手足が逆である。開いた両足(絵では天使の手)の間から人の首が生まれ出るような形に描かれている。長すぎる左手(絵では天使の左足)は途中で切れているかもしれない。
この天使の顔拡大図。
拡大してみて初めて分かる。ひどく垂れ目で頼りなさそうな顔をしている。赤い下唇が突き出ているのではなく、赤い何かを口の中に入れている。
その他の天使の顔を拡大してみると、どの顔もまともそうでは無い。少なくとも天界に反逆した悪魔を追放しようと言う正義感に満ちた表情ではない。
特に右上のこの天使たちの表情はふざけている。
一方下方の堕天使の仲間たちの中にある人の顔の表情は真剣である。何者かに襲われて恐怖の表情を浮かべている様子だ。
天使が天界から落ちて他の生物との組み合わせの怪物に変身したと言うよりも、普通の人間が他の生物の襲われて、首を残して身体ごと呑まれている様子にも見える。
天使たちの中でもラッパを吹く者がいたが、堕天使の中にもラッパを吹く者がいる。
聖書のヨハネの黙示録の中のラッパを思い浮かべる。人類が滅ぼされる時ラッパが吹かれるごとに災いが降りかかると言う話だった。
どこかでラッパが武器になると聞いた事がある。音で重力を操ると聞いた事がある。このラッパの吹き手は大天使ミカエルたちと戦っているのではないか。
ミカエルの足元に猿がいて、赤い布がらせん状になって下に向かい、その下端に豚がいる。この辺が僕には意味深に思えて仕方がない。
地球に元々いた猿の遺伝子に神(蛇神)の遺伝子を混ぜ合わせて人間を創った。赤いらせん状の布はこの遺伝子を示唆しているのではないか。
そしてこの豚。目が人間の目である。豚は地球に元々いた猪と人間の掛け合わせで創られた、と思っている。その証拠に今でも豚の臓器は人間に移植できると言う。雌豚には処女膜があるとも聞いている。共食いになるからイスラム教徒は豚を食わない。
堕天使たちが天界から落ちた様子を描いた画面下方部分が言わば地上の人間界ではないか。
全体図。
画面を明るくしてみるとうっすらと大きく蛇の頭が見えて来る。右上から、左上から、全体を覆うように大きく蛇神が全ての生き物をその体内に入れている。
堕天使たちとミカエルたちの戦いは善悪が逆に描かれている。絵は人間を洗脳する為のツールの一つだから神の都合の良いように描かれている。知能の低い人間には分からないと思って真実とは逆の事を示す。堕天使(悪魔)と彼らが呼ぶのは彼らにとって都合の悪い存在だからだ。逆にこのミカエルたちこそ人を食い物にする悪しき存在(人間にとって)であろう。
青い巨大蛇・緑の巨大蛇が上空左右から降りて来て、地上の人間たちを喰っている。ミカエルたちはその巨大蛇の鼻先または目の間に位置し、人間狩りを手伝っている。
目を細めて全体図を見ると、リアルな巨大蛇が人間を襲う様子が見て来る。ここでも大天使ミカエルがその鼻先で先導役をしている。
地上は人間と言う家畜の放牧場だから、よく繁殖するようにこんな隠し絵も含まれている。女(赤)を男(青)が背後から襲う図が画面いっぱいに描かれている。
同時に向きを変えて同様な男女交合図が隠されている。
画面左上にあるこの真っ黒な生き物が気になる。腕と頭で眼の形を作っている。これは万物を見つめる目「プロビデンスの目」ではないか。紙幣の中にあるし、テレビ局のロゴマークにもある、神の支配の印である。
地球上に人間を創る前、神は色々と実験をしたに違いない。地上に元々いた動物を掛け合わせて、アヒル・ニワトリ等を創ったし、古代エジプトの壁画にあるような人と動物の合いの子のような生物もたくさん創り出したに違いない。その頃の混沌とした地上世界をボッス・ブリューゲルは描いているのかもしれない。
また同時に現在の天使と悪魔の戦争も表している。天界(蛇神の住処)を追い出された元天使たちが地上にもいて、地上から天に向かってラッパを吹いて戦っていたりするのだ。