名画の隠し絵

美術館にある名画には隠し絵がある。それは巨大な蛇の形をしており、人間を喰う姿が絵になっている。

ルーベンス 「ディアナとニンフを覗くサテゥルス」 人間の物では無い技術力で食人画を描く

ギリシャ神話の巨人族に興味がある。一般に知られている神話とは実際はかなり違う物ではないかと想像している。人が作り出した神話物語の中の巨人は実際に存在していたのではないか。そして彼らは人間を食糧としていたのだと思う。

ギリシャローマ神話をよく画題にしているルーベンスのこんな絵をGoogle Arts &Cultureの中に見つけた。

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ピーテル・パウルルーベンス 「ディアナとニンフを覗くサテゥルス」(原題は「Satiros que espian a Diana y sus ninfas」、訳はこれでいいのか不安だが)1626年 ソーマヤ・ファンダクシオン・カルロス・シアム美術館(メキシコ)

ローマ神話のディアナはギリシャ神話のアルテミス、サテゥルスは同じくパーンとなる。中央で寝ているのが恐らくアルテミス、樹の陰から手を出しているのがパーン、左側に寝ている女二人がニンフたちであろう。右奥にはキューピッドもいる。

狩猟の神アルテミスが狩りを終えて飽食し(腹が膨れている)、獲物を辺り一面に撒き散らしたまま無防備に寝入っている。ニンフたちも同じだ。二人のパーンが後ろからいたずらしようとアルテミスの服を掴んでいる。

ただ疑問点がいくらかある。獲物をたらふく食べたのだろうが、動物の骨一つ見当たらない。火で調理した跡も無い。矢の入った箙はあるがアルテミスの持っているはずの弓が見当たらない。猪・兎・鳥・鹿は分かるがアルテミスの足先の向こうに転がっているのは何か分からない。熊? その他木々の中の陰影もあやしい。デッサン力のあるルーベンスがわざと不明確に描く部分にはきっと何かが隠されている。

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二人のニンフの寝姿がおかしい。左のニンフの右足、こんな風に曲げて寝られるだろうか。右のニンフの右足、赤い布が掛けられて膝が突き出ているように見えるが足先の甲の形が違う。右のイラストのような形で描かれていると思える。赤い布の部分には後ろ向きの小さい人間がいる。

アルテミスはオリンポス12神の中で、狩猟・貞潔の神とされている。神話の中では従うニンフが男と関係を持った事に腹を立て、そのニンフを雌熊に変えてしまったほど純潔を大事にする神だと言う。そんな話は嘘っぱちだと言わんばかりのみだらな寝姿のニンフたちである。

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右のニンフの腰の辺りの拡大図。腰の輪郭が赤い布に繋がるのではなく、大きく開いた足の上の腰に左のニンフの影が落ちているだけである。

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右のニンフの左足の後ろにあるのは彼女の右足ではない。足の甲が見えているにしては形がおかしい。左のニンフの右足の裏が見えているらしい。

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アルテミスの足元には小さな人間が山積みになっている。

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画面右下の鹿は鹿ではなく、やはり小さな人間たちである。大小様々の人間たちをうまく積み重ねて鹿に見せている。この描写力は人間並みではない。

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画面手前の他の獲物たちも鹿と同様に小さな人間たちである。神への捧げ物である。

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アルテミスの口には小さな人間が付いている。右手の下には逃げないように押さえ付けられた人間がいる。左肩の上にも・・・。この神は人間を喰っていたのだ。骨も残さず丸呑みしたのか。

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元絵。明るくした。

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画面全体のイラスト。アルテミスは人間をたくさん狩り集め、飽食し、あられもない格好で寝ている。貞潔の神とは思えない姿である。

後ろのパーンの神。木の右側に見えているロバの足の膝は後ろのパーンの膝であろう。後ろのパーンが前のパーンと性交している。肛門性交? いや巨人族である彼らには男女の区別がなく、両性器を具有しているのかもしれない。

背景の樹々の中、空の中に怪しげな形が見えて来出した。

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左が元絵。右が画面を大きく見た場合の見え方の一つ。赤の輪郭の女が大股を開き、手の指で性器を広げて見せている。下方には大きな男性器が横たわっている。絵を鑑賞する者を誘っているかのようだ。

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同じ絵がこんな風にも見える。バックでの性交図である。イラストでは二組を描いたが、他にも見える。それが互いに重なるのでややこしい。

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次に見えたのが出産図。背景に三人の女が出産している。手前に四人ほどの女が出産している。この場合動物たちが寄せ集まって女の身体を作っている。アルテミスとニンフも三人集まって一人の女の身体を作っている(青の輪郭)。

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最後に神をも喰う巨大な蛇神。空から襲う三匹の巨大蛇型生命体が描かれ、その右の二匹を包み込むほどのさらに大きな蛇神。下端を這う巨大蛇神。六匹ほどの神をここに描いた。それぞれの口先には食糧となる人間が・・・(神話の神をも蛇神が喰う事を示しているのか)。アルテミスとニンフの身体はここでは上下あべこべになって見える。手が足に、足が手になって、頭は股の下にあったり、膨らんだ腹であったりする。また他の部分、巨大蛇の口先を見ると新たに喰われている人間が見つかった(黄色部分)。

家畜としての人間たちの欲情を刺激し、性交させ、出産させ、また喰う。これらの隠し絵が一つの絵の中に同時に描かれている。こんな絵は自分には描けないので本当に感心する。蛇神はどれほどの知能を持っているのか計り知れない。またどんなコンピュータソフトを開発してこんな絵を作ったのかとも思う。