納屋の中でEMボカシ肥を作ろうとしたら背後でガサゴソ音がするので、音のしたあたりを見てみると米ぬかを入れておいた袋に野ネズミが入り込んでいた。
臆病な僕は初めびっくりした。ヘビが苦手で農業を始めた今でも見るとゾクっとして今だに慣れないから一瞬それかと思ったりした。(ミミズやイモムシも苦手だがこれはその内に慣れるだろう。)
野ネズミは小さい。尻尾を除けば体長5~6センチで、胴の直径は2~3センチ。生の米ぬかは好物らしく、以前にも袋をかじられたことがある。
米ぬかは紙の米袋をヒモで軽く縛ってプラスチックのみかん箱をかぶせてさらに1センチ目の漁網をかけてさらにそれをヒモで縛っておいたのだが、袋の中に入っていた。たぶん漁網のほころびた穴からみかん箱の取っ手の穴を通ってさらに上に上って袋の口から入ったらしい。結構頭のいい動物のようだ。ただ出るに出られなくなって1匹逃げ損ねていたのはバカだね。紙袋の中に落ち込んで上の小さくしまった口まで這い上がれなかったらしい。
逃がしてやろうと袋の口を大きく開け、袋を横にしてみたが怖がっているのか出てこない。今度は袋を立ててみると上から見えなくなる。米ぬかの中にうづもれて隠れている。結局横にしてしばらく放置して他の作業をしている間にいなくなった。
地球生物の進化の過程で人間もかつてはネズミだったらしいが、この哺乳類のご先祖様は非常に臆病だ。その遠い昔大きな恐竜から隠れてこそこそ動き回って食べ物をあさり、ヘビに狙われながらビクビクしながら生きていたに違いない。子供をたくさん産むことでその遺伝子を絶やさずに適応してきたのだろう。
ネズミの末裔として自分自身感じることは、発情期というものがなく1年中繁殖力旺盛なことの他に、ヘビが嫌いなことだ。かつて仲間が・家族がヘビに飲み込まれたのを見た恐怖が遺伝子の中で引き継がれている。ヘビが好きだという人もいるらしいがそれは遺伝子が変異している人に違いない。