名画の隠し絵

美術館にある名画には隠し絵がある。それは巨大な蛇の形をしており、人間を喰う姿が絵になっている。

ゴッホ 「オーヴェルの教会」 教会は悪魔の館

ゴッホの作品は解読が難しい。荒いタッチで色をキャンバスに置いて行った感じだから、部妙な濃淡を読み取って隠れている絵を探し出すというやり方は筆跡が目に付いて難しい。

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フィンセント・ファン・ゴッホ 「オーヴェルの教会」 1890年6月 オルセー美術館(パリ)

丘の上の教会はゴッホらしい荒々しいタッチでゆらゆらと揺れ動くように描かれている。背後の空は薄暗く黒い雲が垂れこめている。まだ早朝なのだろうか。前景の二股に分かれた道を婦人がスカートのすそを摘まんで急ぎ足で行く。前景の草の緑・道の黄色と背景の空の濃い青色のコントラストが目に気持ち良い。

教会自体は揺らめいて安定感が無い。建築物なのだからもう少しかっちりとした感じに描けなかったのか。よほど短時間で描いたらしく、絵筆に付いた絵具がそのままキャンバスにたたきつけられたような描き方である。ただこの描き方だとかえって作者の感情がそのまま伝わってくる。発色も良い。

この絵は昔から画集で知っているが、発色の良さ以外どこにも感じるところが無かった。今見直しても「蛇神の人喰い」とか言った隠し絵がなかなか見つからなかった。長い時間じっと見て、トレースを始めてみるとやっと見え始めた。絵の中に蛇が見える、人の形が隠れていると言う所が一つでも発見できると、そこをトレースするうちに別の隠し絵が順に見えて来出す。

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部分を詳細に見ても筆運びしか見えないので、いきなり三分の一の最下段部分である。最初教会のすぐ下の濃い緑の草の中に横たわる人間が見えたので、これをとっかかりにしてトレースし始めた。すると上図下のイラストになった。大きな蛇が数匹、無数の小さな人間を喰っている図が現れた。例えば道の筆で点々と描きなぐっている所も、よく見ると微妙に色合いが違う点々であり、目を細めて大づかみに見ると人の形が見えて来る。人は前後の重なり、性行為をしているらしい所もある。

道の土にも、草にも、世の中の全ての物の中には命が、あるいは命の元となる物質がある。そんなことを彷彿とさせる描き方である。

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画面の三分の一、中央の部分。教会も蛇と人間の形で作られている。人間の身体は時々足先等で蛇の頭に変わっている事がある。と言うよりも人間にも蛇にも見えるような描き方がしてある。すなわち教会の一部分であり、人間であり、蛇でもあると言う三通りの見え方が出来る。またこのように小さく細かく見ても一つの形に見え、中くらいにしてもまた別の形に見え、大きく画面全体でもまた形が採れるようになっている。何だか三通り、三と言う数字にこだわるのは何故だろう。

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三分割の最上段。教会の屋根の尖った部分に人間が捧げられている。まるで生贄が串刺しにされているようだ。空の中では巨大蛇が人間を咥えて持ち上げながら蠢いている。

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三つの部分を繋いで全体図にした。左の元絵と右のイラストを合わせて見れば、暗雲垂れこめた空の下、怪しげな教会が見えて来る。ゆらゆら揺らめく教会は人間たちを喰う悪魔の建物だと言う事がはっきりして来た。

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こんな絵が見えて来た。空に巨大な蛇の正面顔があり、口を開けて教会ごと食わんとしている。その教会自体は恐らく三体の悪魔(鬼)のような怪物になっている。一番上に腕を伸ばして口に人間を咥えている悪魔(イラストでは青)がいて、頭に王冠を被っている(世界に王族とか皇室とか言う物があるが、王冠を被るような者はこういう悪魔に違いない)。中間の屋根の所を顔にした蛇(緑)はギザギザの歯で窓にぶら下がる人間を咥えている。建物の下半分は恐らく蛇の大きな顔(黄緑)で草むらの人間を喰っている。画面最下段は喰われる人間たちが折り重なっている。人間たちは喰われながらも性行為をして子供を産んでいる。

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画面を大きく見ればこんな性行為・出産図が見えた。

画面中に四組ほどの男(青)女(赤)がセックスしている。空の中、教会自体、道と草の中である。道と草の中の左側の男女は男の方の頭が左奥に位置している。そして全ての男女共に尻から子供を産んでいる(左下の男の股間から道を歩く婦人が出ているが、これは男性器にも見える。向こう側が透けて見えているのだ)。

男女の身体が透けており、重なっても向こうの身体の線が見える。こういう描き方は普通の人間はしないだろう。名画の中の隠し絵独特の表現法である。性行為と出産を同時に描くのも人間には考えられない。やはり人間以外の長寿の生命体が画家に命じて絵を描かせているのだろう。





 

 

ゴーギャン 「死霊が見ている」 人間は食い物

絵の中に蛇の顔が見える。小さな人間の形が隠れている。よく見るとその小さな人間たちは大蛇の口に咥えられ、喰われているように見える。これは一体何を意味しているのだろうか・・・・と言う事でこのブログを続けている。美術館に大事に保管されているような絵画作品をGoogle Arts&CultureやWikipediaで高画質な物を拾って詳細に調べている。僕の場合、観るだけではなく手を使って模写(トレース)する事でより深く調べるようにしている。

ゴーギャンの絵は比較的分かり易い。大蛇への生贄としての人間が描かれているのではないかと言う絵が多く見つかる。この絵もその一つ。

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ポール・ゴーギャン 「死霊が見ている」 1892年 オルブライト=ノックス美術館(アメリカ・ニューヨーク州

ベッドにうつ伏せる裸の少女。奥の柱の横にいるのは「死霊」? 背後の紫色の壁には蝶のような蛾のような物が飛んでいて何か不気味な光景である。英語の題は「She is Haunted by a Spirit」だから、若々しい少女の魂を奪い取る悪魔が忍び寄っている所を描いてあるのだろうか。少女の健康的な黒い身体と真っ白なシーツ・ベッドの濃紺と黄色い模様のコントラストが目に心地よい。

この「死霊」、まるで置物のような単純すぎる形で描かれている。顔は仮面のようである。背後の怪しげな訳の分からない模様は何だろうか。少女の足は「死霊」から遠ざけられてベッドから落ちそうなのはそいつが怖いからか。彼女の両手の指が真っ直ぐなのは恐怖で緊張しているからなのか。

僕にはこの絵が生贄の祭壇に置かれた哀れな人間に見える。贄を喰うのはこの「死霊」ではなく隠された蛇神だろう。

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詳細に見ると少女の顔や手の中に蛇に喰われる人間の形が出て来た。右手の下には小さな人間が捕まえられている。この少女は恐怖で緊張している様子はなく、小さな人間を伸ばした指で押さえながら口にしているらしい。「人間は蛇の食糧だ」と言う事をあちこちで嫌というほど表している。

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少女の足指の形がおかしい。これは作者がうまく描けなかったのではなく、右のイラストのような隠し絵を表すためにこうなっているようである。すなわち右足の踵には二人の人間が重なるようにいて、その両足先が描かれているのである。この二人は性交して同時に出産している(男も出産している)。左足先には蛇に喰われる人間が描かれている。

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画題は「死霊が見ている」だが、この死霊はどこも見ていない。顔の中に蛇に襲われる人間たちがおり、頭巾の中には性交して出産する人間がいる。

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頭巾はそのまま大蛇にもなっており、「死霊」の頭を丸呑みにしている。顔は大きく見れば逆立ちした人間になっており出産している。その産まれた子供が目に見えるようになっているようだ。肩から腕は胴体をくねらせた大蛇であり、その口先にも小さな人間がいる。

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少女の身体は上図下のイラストのように、数体の人間で形作られている。彼女の腕は足であり、尻は頭である。左手でも小さな人間を押さえ付けている。人間を普段から喰っていると言う事でこんな風に体の中の人間をも透けさせて描くようだ。

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画面全体を見ると、他にも人間たちが隠れていた。ベッドの側面・枕やクッションに比較的大きな人間が数体いる。少女の足の向こうのシーツの部分にいる人間は逆立ちしている。頭を下にして尻を見せている。

背後の壁や柱にいる人間は黄色で表した。大蛇は白抜きのままにしてある。蛇は皆

人間を喰っているようである。中でも中央付近にいる大蛇は顔を正面に向け、口の左右に小さな人間を咥えている(線が重なって見にくいかもしれないが、ピンクのクッションの上あたり)。

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蛇たちは上方から生贄を喰いに来ている。白いシーツの内側に生贄の人間が少女を含めて集まっているのでそれを主に喰いに来ている。濃紺のベッド自体もとぐろを巻いた大蛇である。右下の人間を喰っている。まさに祭壇に置かれた生贄の絵である。

ルネッサンス絵画から現代絵画に至るまで、美術館にある絵画作品の主題はこんな風である。これが「人間は蛇の餌に過ぎないのだから思う上がるな。」と言い、「人間は家畜として創られたのだから服従せよ。」と言っているとしか思えない。しかしそれならばなぜそんな真実をこうして絵画の中に隠し込んであるのか、それが分からない。「真実を見破られる物なら見破ってみろ」との挑戦状か、または悪魔は同時に神であり、鬼は仏であると言う物事の表裏で、人間を成長させるための試練を与えているつもりか。

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こんな風にも見えた(上右イラスト)。画面いっぱいの蛇神の顔である。というよりも獅子舞の獅子のような顔で、鼻の上にシーツごと少女を乗せている。f:id:curlchigasaki:20200306201837j:plain

上図左は性交図・出産図である。こう見る事も出来た。

上図右のようにも見えた。女(赤)が尻をこちらに向けて横たわっている。身体をくの字に曲げ、両足を真っ直ぐに伸ばしている。男(青)は女とは逆向きに横たわっており、股間に萎えた男性器をぶら下げている。或いはこの男の男性器は巨大に怒張して女の左足と輪郭線を共有するのかもしれない。女の性器からは水色の子供の手のような液体のような物(?)が出ており、男性器の先からは精液らしき物が出て上方左に流れている(この辺はあまり自身が無いが)。

何にしてもこの絵を観る人間にサブリミナル効果で子作りに励むように命じているらしい。

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ゴーギャンは後日同じ画題で上図作品も描いている。

左は1894年ワシントンナショナルギャラリー 右は1893~94年メトロポリタン美術館

左は今回の絵と左右を逆にした物で、ほぼ同じ構図である。生贄に喰らい付く巨大蛇神がよりはっきり見える。

右の絵になると、もう皿の上に乗った人間の丸焼きに見える。いかにも人間が餌である事が強調される。

人間を食糧とする種族が、こんな絵をゴーギャンに描かせたのだ。彼らは嘘を付けないのかもしれない。

ムンク 「叫び」 人間家畜の喰われる悲鳴が聞こえる

今回はムンク「叫び」。前回は1910年作のテンペラ画を調べたが、今回は油絵の方。

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エドゥヴァルド・ムンク 「叫び」 1893年 オスロ国立美術館ノルウェー

Google Arts&Culrureにはテンペラ画のしかなく、Wikipediaから画像を採った。

ムンク自身による日記によれば、これはフィヨルドの夕景色であり、血の色の夕焼けの中に不安を感じ、「自然を貫く果てしない叫び」を聞いた(Wikipediaによる)と言う事である。恐怖を感じさせる「叫び」は外部から聞こえており、それに耳をふさいでいるのだと言う。

おそろしく単純化された人物・空や山や海。単純化されているからこそ作者の夢のような心象風景に共感できる。この絵は多くの人がパロディ化して使う。主に思いがけない驚き・恐怖の心を示すのに最適の様だ。最近の新型コロナウィルスのニュースを見て人々の心の中も大なり小なりこの絵のような物になっているのではないか。 

一見雑な筆さばきで作者の心象風景を簡略化して描いてあるような作品だが、詳細を見るととんでもなく複雑な陰影が隅々まで施されている。それにしても夕焼け空がここまで波打つのだろうか。山から続く街並みがどうなっているのか形が分からない。右手のタマネギのような黄色っぽい物は何か。雪? 川? この人の顔はまるで電球の様ではないか。手も身体もろうそくの炎のように揺らめいているのは不安の表れか?

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顔の部分拡大図。小さな人間の形がまず目に付く。それぞれがセックスをしているように前後にくっ付いている。そして尻から子供を産んでいる。目・鼻・口の穴に見える所は皆生まれ出る赤ん坊であるらしい。口の周りや頬に赤色が飛び散っているのはこの人物が小さな人間を口に入れて喰っている事を示しているのか。

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人物の身体は三人ほどの人間で組み立てられているが、その背後にも無数の人間が隠れている。この人物と縦横交差するように性行為をする人間が隠れている。同時に出産している。ここに見える人間たちは大抵尻から子供を産んでいる。イラストでは示さなかったがこの人間たちは同時に蛇にも見えるように描かれていて、生まれる子供に喰い付いているようにも見える。

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顔と身体を繋げた。

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右手のタマネギのような形の中には上図右のイラストのような形が見えた。左に頭を向けた、折り重なって性行為する人間たち、右に頭を向けた同じく重なった(おそらく性行為をしている)人間たち。皆尻から子供を産んでいる。生殖行為がやたら目に付く。

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画面全体の下三分の一。橋の上は繁殖する人間で一杯だ。

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真ん中部分。フィヨルドの海と街並み。人間たちが大蛇に襲われている。

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上三分の一、空の部分。人体が無数に浮かび、波打っている。赤い空の全体像はどうやら巨大な蛇の顔になっているようだ。両目が見える。口を大きく開けて山にも見える人間を喰っている様子である。

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全体図にしてみた。人間が無数にいてそれぞれ繁殖行為をしている。それに喰い付く大蛇たち。

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大きく見てもこんな風に人間を喰う大蛇たちが見える。中心の人物は下から登ってくる大蛇に首まで呑まれている。腕も蛇であり、手に見える小さな人間をその蛇が喰っている。

この人物の聞いた叫び声は、喰われる人間たちの悲鳴かもしれない。こんな過酷な現実を見せられて作者は恐怖に慄き、こんな絵を描いたのだろうか。この世界は大蛇たちに喰われるための人間の牧場である事を始めて知った人はこんな表情をするかもしれない。自分たちは地球の支配者ではなく、食物連鎖の頂点にいる訳でもなく、より知能の発達した蛇型生命体の家畜に過ぎないと知らされた時の恐怖はどんな物だろう(僕自身もこんなブログで「人間は蛇の餌」とか言っていても100パーセントそれを確信しているわけでは無い。ただ絵の中にある隠し絵がそれを示唆している事に驚き、恐れている段階である)。

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こんな風にも見えた。人間に繁殖を促す隠し絵である。

上図左。フィヨルドの街並みは大きな男性器である。その先端から精液が流れ出ている(タマネギ部分)。精液は既に赤ん坊の形を作っている(うっすらと見える)。男性器の陰茎部分の内部に赤ん坊の元になる、人間の遺伝子が溜まっている(海の部分)。

右。男性器を受け入れる女性の姿。尻をこちらに向けている。既に子供を産んでいる。生まれた子供の一人が中央の耳をふさぐ人物である。産み落とされたと同時に下から蛇(青色)に喰われている。女は右腕を捻じ曲げて向かって左の海の方を指さしている。そこは男性器の中の蛇の遺伝子の溜まった所である。

左・右のイラストを合わせると、どうやら人間は蛇の遺伝子を混ぜて作られた事を示唆しているとしか思えない。蛇型生命体が、そのままでは地球に適合できないので、地球にいた猿(または類人猿)の遺伝子に自分の遺伝子を掛け合わせて人間を創ったと思える。最初に自分たちのように巨大な人間(雌雄同体だったかもしれない)を創ったが、繁殖力が弱いのでより最適な小さな人間を創って食糧としたのだろう。また男と女に分けてより繁殖力・免疫力を強めた。家畜・餌としての人間の捕獲には当初巨人たちに協力させていた。絵の中に巨人が小さな人間を捕まえ、自分たちも喰い、さらに自分たちごと巨大蛇に喰われる図が多く見られるのはその事の説明だろう。

 

ルドン 「キュクロプス」 蛇の遺伝子を人間に与える

アクセス数の上がらない不人気なブログを相変わらずやっている。この世の真実を発見し、それを誰かに伝えたいだけなのだが、不都合なしかも不愉快な真実は誰も信じたくないのだろう。

今回の絵は一つ目巨人の絵。独自の道を進んだ孤高の画家ルドンの作品である。その作風は一言で言って気味が悪い。こう言う一つ目巨人や人面蜘蛛の絵などを描いている。1ドル札の裏面にある「プロビデンスの眼」・エジプト壁画の「ラーの眼」と関係があるのだろうか。

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オディロン・ルドン 「キュクロプス」 1914年 クレラー・ミュラー美術館(オランダ)

ギリシャ神話によると、キュクロプス(一つ目の巨人)であるポリュペーモスは獲物を狩って食べ尽くす野生の生き物であったが、水辺の妖精ガラテイヤを山の上から優しく見つめる。ガラテイヤは裸で草の中に横たわっている。ルドンはそれまでのキュクロプスのイメージとかけ離れた美術を試みた(Wikipedia解説の要約)。

本当にこの解説の通りなのだろうか。巨人は鼻もないし耳もおかしな形である。妖精ガラテイヤは顔がはっきりせずさほど魅力的ではない。男だか女だか分からない。岩山の描き方も背後の雲の表現も不明確で怪しい。ガラテイヤの周りに散らばった赤色は花なのか何なのか。

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この一つ目の巨人、拡大してイラスト化すると右のようになった。コントラストを強めてみると口の辺りの赤色が際立ったので例によって人間を喰う巨人の一人であるらしい事が分かる。喰った人間の構成物質を取り込んだので至る所に人間の形が浮かび上がる。

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この目を優しく見つめる目だと言う人がいる(Wikipedia)が、拡大して明るくしてみるとどうだろう。見開いて下を見下ろす恐ろし気な目になるではないか。遠目には確かに、眉毛も上がり上目遣いのはにかんだような目に見え、口角も上がっているようだがどうも違う。イラスト化すると子供を産む人間の形がいくつか見えた。黒い瞳は生まれ出た子供であるらしい。

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ガラテイヤの上半身。水辺の妖精の顔はこんなだろうか。胸も膨らんでなくて貧弱である。右肩の上に大蛇がいて噛み付いているようである。

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身体が男っぽいので股に男性器が付いてないか見たがよく分からない。付いているようにも見えたりはするが・・・。

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この人物の身体の中にも小さい人間の形が見られる。股から足に掛けては三人ほどの人間が子供を産んでいる形になっている。出産の光景がやたら多い。

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画面を三分割してその一番下の部分。形が掴み辛いが何とか見える物を片っ端からイラスト化した。やはり出産の光景が多いようだ。最下端は生まれ出た赤ん坊だらけである。所々で性行為の形も見える。

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中段部分。性行為と出産が同時に描かれている。どうやらこの絵は出産にこだわった、人間の増産を重点的に表現した物であるようだ。

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最上段、空の部分。同じような出産ポーズが多く見られる。キュクプロス自体も雲の中の人間から生まれ出ているような位置にいる。

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三つの部分図を繋いで全体図にした。どこもかしこも出産図だらけである。一つ目の巨人は妖精の女を見つめ、子供を産ませたがっていると言う心の中をこんな隠し絵で表しているのだと思う。巨人の遺伝子を人間に近い妖精や人間の女の中に入れようとしている。

蛇神によって創られ、その遺伝子を受け継いでいる巨人が人間の女に子供を産ませたのならば、現在の人間にも蛇神の爬虫類遺伝子が残っていると言う事になる。人間は子宮内で爬虫類を経て育つのも、脳の根幹的な部分に爬虫類脳が位置しているのもその証明であるのかもしれない。この点では神話は真実を伝えているようだ。

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全体を大きく見るとこんな風に見えた(上右イラスト)。上下二組の男女が性行為をし、出産をしている。下の男女では、女(赤)が尻をこちらに向けて横たわっている。女性器は多分赤黒くなっている所。そこから三人ほどの子供(黄色)が出て来ている。男(青)が背後から覆いかぶさっている(絵の隠し絵の性交図はたいてい後背位である)。重なる部分は透けて見えるので分かり難いが、男の左足と男性器が見える。ガラテイヤの上半身が男性器で、下半身が女性器になっていると思える。ただ先ほど言った女性器とは位置が少しずれていて、大きさも大きくなっている。この変が疑問であり見間違いかもしれない。ガラテイヤの身体が透けて見える膣や子宮内の様子にも見える。そういえば彼女の周りの表現は子宮っぽい。

上の男女も性交をしながら子供を産んでいる。男(青)は女の背後に被さるように重なっている。一つ目の巨人の顔や首にいるのが子供である。

絵画を観る人間の欲情を刺激して、その頭数を増やそうと言う意図がある・・・・とばかり思ってきたが、この意図とは別に蛇神側には人間の生殖に憧れの様な羨望のような物を抱いているのではないかと思えて来た。よくは分からないが単に人間の情欲を刺激して家畜を増産するだけでなく、愛情を(男女の肉体的愛情であっても)羨ましく、また妬ましく、かつ畏敬の念を持って眺めているのではないのだろうか。暖かい血を持った人間を冷たい血の爬虫類生命体が見ているのである。

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蛇型爬虫類生命体が人間を食糧にしてる。信じられない人が多いだろうが、この絵にもあの絵にもこんな隠し絵がある事実をどう説明するのだろうか。上図左は元絵を明るくし、コントラストを少し強調した物、右はそこに自分の眼に見える物を素直に忠実にトレース(模写)したものである。人間は黄色で表してある。画面中至る所で人間が大蛇・巨大蛇の口に咥えられ喰われている。一つ目巨人の顔では蛇が円を描くようにして人間に巻き付いている。大蛇も巨大蛇も互いに向こうが透けて見えるので表現が重なって分かり難い。画面右下には大きな蛇の顔がガラテイヤや小さめの蛇をも呑み込んで別の人間に齧り付いている。

人間は創られた当初こんな風な餌だったのだと言っているのか。人間の存在はこんな生まれでしかないので我々に従えと言っているのか。昔はこうだったと言っているだけなのか。

今でも状況は同じかもしれない。現在の行方不明者・失踪者の行く先はここなのか。それともどこかに繁殖用の人間牧場があるのか。現代の会社員のように奴隷的に働き、収入の多くを国に取られると言う事で、それがすなわち肉体を喰われる事だとの隠喩を示しているだけなのか。僕も実際に喰われる人間を見た事が無いのでその辺になると不案内である。ただ蛇が絵の中で人間を喰っていると言う事実を世間に知らしめたい。

 

想像だが、「プロビデンスの眼」・「ラーの眼」とか言うのは蛇神の眼かもしれない。空に浮かぶ蛇の眼を片方だけ象徴的にシンボライズして表しているのかもしれない。

 

モディリアーニ 「赤い裸婦」 グロテスクなバラバラ死体

相変わらず独自の解釈で名画を調べている。たまには近代絵画を見るべく20世紀の作品を見る事にした。現代に近い時代の絵画は著作権の問題で扱いにくいのだが、これは大丈夫だろう。

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アメディオモディリアーニ 「赤い裸婦」 1917年 ジャンニ・マッティオーリ・コレクション(イタリア)

モディリアーニの裸婦画が2018年のサザビーズで過去最高の1億5720万ドルで落札されたそうだ。この作品ではないと思うが、そんな人気のあるモディリアーニの裸婦画の中でこれは比較的よく見る作品である。

赤いベッドに青いクッションを置いてその上に横たわる裸婦。胴体が中心に描かれ手足や頭は画面に入り切れてない。目は真っ黒で瞳が見られない。首が異様に長く、腰も大きすぎる気がする。太ももの太さも左右で違う。輪郭線が強調され、背景の暗さのせいで肌の色合いが目立っている。白い肌に血管が透けているような微妙な肌合いが生々しい。モディリアーニの作品は発表当時売れず、極貧の中で荒れた生活をし、若くして死んだらしい。当時は時代的に(戦争中でもあり)こういう扇情的な裸体画は売れなかったろう。

この作者の描く人物は何故目に瞳が無く死体の様なのか。首が長いだけでなく何故身体も変形させてあるのか。

また今日モディリアーニの裸婦画の評価が変わって何故人気があるのかにも興味がある。平和になり人々の嗜好が個人的になっていると言うだけでは説明が出来ないだろう。

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肌はほぼ一色で塗りつぶされてるかのように見えるが、よく見ると微妙な濃淡がある。拡大した部分図をじっくり時間を掛けて見ると次第に見えて来る。この黒い目の周りに人間の尻が見える。どうやら出産しているらしい。生まれた子供は真っ黒で生きているとは思えない。真っ赤な唇の周りにも立ったまま出産している人間がいる。血だらけの子供である。作者は人間に恨みを持っているか、人間の増産に反対の立場にいるのではないか。

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乳房の辺りを見ると、また出産する人間があちこちに見え、その人体で絵が構成されている。変にリアルな乳首も生まれ出た子供の一人である。この子供だけが赤黒い。左乳首は無い。背景の青い大蛇に齧られて無くなっているらしい。

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へそから股の恥毛に至るまでの所にも出産する小さな人間が見つかる。恥毛の黒い部分には生まれたばかりの黒い子供が数体いるようである。

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上図上が左腕とそのイラスト、下が右腕とそのイラスト。

左腕は赤い蛇・青い蛇に噛み付かれているか、左腕自体が蛇で女に噛み付いている。右腕も同じで、輪郭が所々ギザギザになっているのは大蛇の歯が喰い込んでいる為と思われる。この右腕、手首から先が無い。画面からはみ出していると言うのではなく、異様に細まり、赤い血の色が付いている事から、恐らく大蛇に喰い千切られたのだろう。

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全体図をイラスト化するとこうなった。

女の身体の下に人間の死体のような物がいくつも置いてある。画面左下には両足・右手を千切られた人間(赤)が血だらけでうつぶせている。肩の下には四つん這いの人間(青)がいる。その向こう側にもいる(灰色)。右側の腰の後ろにも人間が四人ほど重なって横たわっている。この人間たちは皆大蛇に喰われている。

女自身の身体の中にも少し小さな人間が数体隠れている。顔は数人の人間で出来ていて(黄と暗い黄色)、黒い子供・赤い子供を出産している。乳房の所に尻をこちらに向けた人間がおり(薄黄色)、尻に子供がいる。この人間は左手と左足を蛇に呑まれている。腹の所・両太ももに三人の人間がおり、三人とも恥毛の所に黒い赤ん坊を産みつけている。

大蛇が人間を食い物にしている事、喰われる人間が出産して増産している姿が隠れていたが、この絵は何か違う。

 

セザンヌの「セント・ヴィクトワール山」にも黒い赤ん坊が取り上げられる場面が隠れていた(このブログで以前調べた)。それと同様にモディリアーニと言う作家も人間の死を願う悪魔的な心を持っていたのではないか。でなければ手足の千切れた人間のこんな残酷な姿を隠し絵にしないのではないか。この絵にはセックスをして増産をする人間の姿がほとんど見られない。かろうじて右上の重なった赤と白と黒の人間たちがそれをしているかもしれないと思えるだけである。女性の肌の質感の生々しいちょっと魅惑的な作品ではあるが、実がグロテスクなバラバラ死体作品である。

この絵の女の黒い瞳は、黒い赤ん坊すなわち死産、赤い唇の赤ん坊はそれまでも喰ってしまうぞと意思表示か。長い首は大蛇の存在を示している。変形した身体は中に喰った人間が透けて見えている為。

こういう絵が美術館で展示され、オークションで高値を呼ぶのは、こういうまがい物の価値を高めるために一部の金持ちがしている為だろう(もちろん彼らも蛇神の指図に従っているだけである)。皆騙されているのだ。