名画の隠し絵

美術館にある名画には隠し絵がある。それは巨大な蛇の形をしており、人間を喰う姿が絵になっている。

「辟邪絵 天刑星」 病気を退治すると言う事

インフルエンザが流行っているらしい。僕はこの「インフルエンザ」と言う言葉に何かうさん臭さを感じる。昔からある「風邪」の一種をいかにも重篤な病気のように言って医者や薬屋を儲けさせるために創られた言葉ではないか。「風邪」の原因や治療法は今でもよく分かっておらず、それが分かればノーベル賞ものだと言われる。分からないのを良い事に新型のウィルスが誕生したとか言って次々に新しい治療法・新薬で患者から金を巻き上げているとしか思えない。「風邪」に限らず病気を治療するのは患者自身が持っている免疫機能であろう。医者と製薬会社はマスコミをも動かして人を騙しているに違いない。普段から土に触れ、適度に不衛生な環境に身を置いている僕などは免疫機能が常に活発に働いており病院に行く事はめったにない。

今回は厄病神を退治してくれる善なる鬼の絵を観た。

f:id:curlchigasaki:20200112144151j:plain

「辟邪絵 天刑星」 平安時代12世紀 奈良国立博物館 国宝

元は絵巻物であった物を五福の掛け軸にした物の一つである。邪気を退治する善神が5種類描かれているが、ここに揚げたのは厄病をもたらす牛頭天王に刑罰を与える鬼神だと言う。巨大な体の鬼神が座って邪鬼を踏みつけている。四本ある手で邪鬼の髪の毛を掴み、足を掴み、タライに入れた水で攻め、身体を喰い千切っている。口には下から猪のような牙が生えている。まるで地獄の獄卒が人間に責め苦を与えているような恐ろし気な光景であるが、病気を退治してくれているという説明を聞けばむしろ頼もし気である。この絵の描かれた頃はこういう絵を人々に見せながら加持祈祷をし、病気平癒を願ったのだろうか。

f:id:curlchigasaki:20200112144209j:plain

善神とはいえ、顔部分の画像を明るくし、コントラストを付けて拡大して良く見れば、人間の形が至る所で捉えられた。初めはよく見えなかったが、トレースしながらそれっぽい所を辿って行くと人間の形になる。同時に蛇の頭も見えて来る。唇も牙も人間の身体が形作っている(イラストは僕が創作した物では無い。拡大した微妙な陰影を忠実に辿って描いた物だ)。こいつは人間を喰う巨人である。そして蛇が人間を喰う事をも表している。

f:id:curlchigasaki:20200112144227j:plain

画面の一番下には小さな人間が無数に存在する。厄病神も善神もその身体は小さな人間で形作られている。人間は所々で蛇に喰われている。

f:id:curlchigasaki:20200112144245j:plain

天刑星の上半身も同様で、人間とそれを喰う蛇で出来上がっている。

f:id:curlchigasaki:20200112144308j:plain

左が元絵、右が全体のイラスト。邪気を喰う善神の図と言うよりも他の絵と同様な人間を喰う鬼の図である。こういう絵を見せて当時の祈祷師は患者から金をむしり取っていたに違いない。怖がらせて金を奪い取る・・・・現代の医者・製薬会社・保険会社・坊主のやり方と同じである。

そのくせ真実も盛り込んであるのが面白い。食人の真実を隠し絵で描き込んである。

f:id:curlchigasaki:20200112144325j:plain

別の見方をすればこうである(上右イラスト)。少し大きく見れば天刑星の身体は数体の人間の身体で出来上がっている。上半身には二人の人間が交差している。両肩がそれぞれの尻である。二人は片手片足を伸ばすようにしているので天刑星の手が四本あるように見えているだけだ。足はそれを手とする人間が隠れている。胡坐をかいて突っ伏している。髪の毛の中にも一人見つけた。善なる鬼神の存在が嘘である事を暗示している。

これらの存在にも四方八方から蛇神が口を付け、喰おうとしている。

f:id:curlchigasaki:20200112170558j:plain

上図右イラストは画面全体を覆う巨大蛇神のイラストである。間違いなくこう見える。天刑星の足を二本残して身体を呑み込んでしまっている。邪気たちも蛇たちに呑まれようとしている。右上の蛇は口を大きく開けた正面顔を見せているし、右下あたりにも口を大きく開けた蛇の横顔が見える。

f:id:curlchigasaki:20200112170630j:plain

上図右イラストは人間の繁殖を促す図である。画面下端に男(水色)が仰向けに寝ている。画面右上にこの男の巨大な一物が直立している。右手で掴んで押さえているようだ。巨大な一物の先から精液が噴き出ている。二手に分かれた精液は流れて天刑星の腹の辺りに溜まっている。女(赤)も仰向けになって大きな尻をこちらに向けている。天刑星の髪の毛は女の陰毛であるらしい。天刑星の首が産まれ出て来る辺りが女性器である。他にも生まれ出たばかりの子供(黄色)が二人見える。尻の下に匍匐前進の形でいる左右二体がそれである。男性器と女性器は結合していないが男性器からあふれ出た精液の溜まった辺り(子宮内部が透けて見えているのかもしれない)に出来かけの人間のような形が見える(色あせが激しくはっきりとは見えないが、精子のような胎児のような形に見える)。

性の別の無い人間から男女に分かれた生殖に移って、より病気に強い人間が出来た。単一の遺伝子のコピーを続けるよりも、男女の遺伝子を混ぜ合わせる事で免疫機能が向上した。男女の遺伝子の混ぜ合わせで人間の繁殖が安定的になった。人間の子孫は繁栄し、言わば永遠の生命の継続の仕組みがこの時出来たのだろう。病気を退治はこんな自然の生殖から生まれた免疫機能で出来ている。医者や薬屋では無い。

絵の中に発見した巨大蛇神が人間を喰うと言う恐ろしい事柄から、絵の中にその先の自然の根本摂理のような物をも見られる気がする。