名画の隠し絵

美術館にある名画には隠し絵がある。それは巨大な蛇の形をしており、人間を喰う姿が絵になっている。

レンブラント 「ペルセポネーの略奪」 蛇が恐ろしい。

先日、農具小屋に蛇の抜け殻を見つけてしまった。それ以降小屋の中の整理がしづらくなった。とぐろを巻いた冬眠中の蛇を見つけてしまうかもしれないからだ。蛇は抜け殻であっても死体であっても見たくない。根幹的な所で恐ろしさがある。或いは前世で蛇に喰われた経験があるのかもしれない。

ギリシャ神話を題材にしたこんな絵を調べた。すぐに蛇が人間を喰っている絵だと気付いた。

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レンブラント・ファン・レイン 「ペルセポネーの略奪」 1631年 ゲメルデガレリー(ベルリン)

豊穣の神デーメーテールの娘ペルセポネーが冥界の神ハーデスに襲われ、冥界に連れ去られてしまうと言う話である。その後ペルセポネーが地獄の食物を口にした為地上には一年の内半分しかおられず、作物の育つのはその間だけとなってしまう。

その略奪の場面が描かれているのだが、画面が非常に暗い。物語のメインイベントの略奪の光景も小さく描かれているだけで、画面右側などほとんど黒一色に見える。二輪の馬車に乗った男が抵抗する女を誘拐しているらしい。女の従者が女の服のすそにしがみついている。左下隅は馬の立てる土埃だろうか。

娘とその従者・男と馬車だけが明るくスポットライトを当てられたようになっているが、この部分が僕には蛇の顔に見える。大きく口を開けて人間を呑み込む巨大な蛇が寄せ絵で描かれている。

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元絵を明るくしてイラスト化した。ざっと見てこれだけの蛇が人間に喰い付いているのが見えた。

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ハーデスはペルセポネーを既に犯している。男の尻は風になびく衣の所にあるのではなく、女の腰の辺りにある事が分かる。女の左手の下の男の腹の見え方でそれが判断できる。Google Arts&Culture には題として「The Rape of Proserpine」とあるので「略奪」と言うよりも「強姦」と訳すのが正しいのかもしれない。

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画面右側の暗い部分。上の方にははっきりと蛇が描かれている。上方から垂れ下がって来ている。その周りにも探せばこれだけの蛇が隠れていた。これらの蛇の口先には必ず小さな人間の姿が見られる。

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画面右側の暗い部分。明るくすると下の方にはこんな絵が見えて来る。馬が二頭、前脚を上げて激しくほこりを舞い上げながら走っている様子らしい。しかし何だか不明瞭な表現である。こういう不明瞭な表現の中には必ず大事な秘密が隠されているはずである。

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一つの見え方としてこんな風にイラスト化した。蛇がうじゃうじゃといる。小さな人間が大きな蛇に襲われ喰われている。

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画面左下の土埃の辺り(或いは水しぶき)はこう見えた。大きな蛇が小さな人間を襲って喰っている。襲われる人間の尻から子供が生まれている。人間は性交もしているようである。

この様子を大きく見ると、さらに大きな蛇がそれら全てを呑み込んでいる(イラストで緑青色の蛇)。恐らく画面全体で見るとまたこの上に大きな蛇がこの蛇をも呑んでいるだろう。今まで見て来た絵の中には、人食い蛇の隠し絵が小・中・大の三種類ずつあったがこれもそうらしい。あたかもこの世界には極小から極大までの世界が存在するのだと言っているかのようである。すなわち人間の認識できる世界以外にも、顕微鏡でも覗けない原子・素粒子の世界に生命活動が存在し、また宇宙規模での生命活動も存在するのだと教えている。

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画面全体で見るとこうである。蛇たちの食事風景である。

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またこんな風にも見える。ハーデスとペルセポネーだけでなく、至る所でセックスをしている男女がいる。右上の男などは大きな男性器が見えている。身体の重なりも何も透けて見えるので分かり難い。また別の交合図も重ねて隠れているのでイラスト化しにくい。ここでは僕の眼に見えた交合図だけを描いた。

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この絵は何と言っても左側の大蛇のインパクトが強い。ハーデスとペルセポネーをも呑み込む巨大でリアルな蛇の顔、白と茶色のニシキヘビのような種類だろうか。骨ばったその横顔に、畑の農具小屋の蛇を想像し恐れている自分がいる。

上方から降りて来る巨大蛇もいて、それらの口先にも人間がいる。人間たちは性行為をしながら喰われている。

画面全体に女の大開脚図があるようだがはっきりしない。左上方から画面全体を覆う超巨大蛇の頭があるようだが、これも茶白の蛇が強烈すぎて、それが恐ろしすぎて気持ちが萎えてイラスト化する気がしなかった。