名画の中の人喰い蛇

美術品が教えてくれる命の意味を農作業しながら考える。

エル・グレコ 「受胎告知」 人類の創生から終末までが描かれている

エル・グレコのこの絵には人類誕生の謎が描かれていると思える。

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エル・グレコ 「受胎告知」 1590年頃~1603年 大原美術館

若いころ倉敷に行って実際にこの絵を見たと思うが記憶が曖昧である。全体にグレーがかったカビの匂うような古臭い絵で人体も縦に間延びして変形され、何ら感銘を受けなかったからだろう。確かに「受胎告知」の画題を劇的な表現で描いてあるようではある。今回はこの絵の詳細を見てみた。

神の子を授かることを告げに来た天使ガブリエル、手に純白のユリの花を持ち、その前には精霊の鳩が飛んでいる。書見台に手を置きながら驚き振り返る聖母マリア。画面が暗い。夜なのだろうか。空の雲が背後に立ち上がっているように見えるが野外なのだろうか。それとも天使出現と共に部屋の中に煙だの光だのが出たのか。

マリアの顔がそら豆の様だ。下半身の衣が変に膨らんでいる。天使の乗る雲はこんな形で良いのだろうか。地面のバスケットの中の布とその横の花瓶は何を意味しているのか。

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マリアの赤い衣服の膨らみの中には人間が何体も入っていた。右端の尻をこちらに向けた人間は例の脱糞のポーズである。

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マリアの上半身には大小の人間が無数に張り付いていている。同時にその同じ人間が蛇が巻き付いているようにも見えるように描いてある。手の指も人間で形作られているようである。

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マリアは口に何かを含んでいる。おそらく何かを咀嚼している。

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マリアの赤い衣の右下、ちょうど「脱糞」ポーズの人間の尻の下にバスケットに入ったうつ伏せの白い人間がいる。バスケット自体も横向きに突っ伏した人間である。ここでも人間は「糞」として描かれている。

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天使の身体にも無数の人間が張り付いている。左手で抑えているのはユリの花の茎ではなく餌の人間である。前々回のティツィアーノの「鏡を見るヴィーナス」の天使が人間を抱えていたのと同じである。

翼も鳩も人間が形作っており、喰われた人間が透けて見える事を示したいのかもしれない。背景の煙みたいな物の中にも比較的大きな人間が数体いる。

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画面の下端に作者の最も主張したいテーマが隠されている場合が多い。ここでは人間が「糞」になっている事の他に、「受胎」・「生殖」と言った事が隠されている。マリアの赤い衣はどう見ても右を向いた男性器の亀頭部分であろう。右の天使の乗る雲は女性器を表しているらしい。その穴から小さな物(卵子?)を吐き出して瓶の中に入れている。左の亀頭の先からは白い液体が飛び出している。これはもしかして人工授精?

マリア側に男性器、天使側に女性器となっているが、この巨人族たちには男女の別が無いか、または生殖能力が無く試験管で子供を創ろうと言うのか。

亀頭から出た精液がDNAの遺伝子配列図にも見える(ひょっとして遺伝子組み換えをしているか?)。

マリア(観音菩薩)が人間を食糧として創った事をこの絵は伝えているのであろう。

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元絵。

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上図左。マリアは蛇の胴体を右にくねらせた後、それを後方に持って行き自身が空から来た事を示している(ピンクで示した)。天使も同様に空から来た蛇らしい。体の中に過去食べた人間がいっぱい詰まっている。そしてこの二人を頭から咥える蛇神(上から来た黄色と黄緑の輪郭の蛇)。さらにこれらを全て呑み込む最も大きな蛇神(水色の輪郭)。

上図右では違った見方のイラスト。画面上よりに二人の背後に、足を上げて股を見せる裸の女が見える。マリアと天使の視線が交差するその中ほどに女性器がある。菱形のそれから人の顔らしき物が見えている。出産シーンか? 

マリアが瓶の中で生殖細胞を混ぜ合わせて人間を創り、出産させ、喰っている。そしてそれを排泄している。人間がどうやって何のために生まれたか、死んだら肉体はどうなるかと言った謎を、この絵一つの中に全て描き表してある。時間的な経過は無視して。

(あくまで肉体の発生から終末までで、魂の発生・行き先は全く別物である。)

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そう言えば奈良博の「白衣観音像」にも傍らに似た様な容器が描かれていた(赤丸矢印)。この絵も同様の見方をすれば人類創生の秘密が隠されているのかもしれない。

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レオナルド・ダ・ビンチの「受胎告知」にも瓶のような物がある。マリアの手の下の書見台がいかにも怪しく不鮮明に描かれている。丸い脚の上に何やら不鮮明な物体がある。斜めになった台の下に張ってある半透明の布の中に人型があり、その股の辺りから小さな人が出て来ているような・・・・出産シーンのように見える。また丸まった本が男性器で、その左の先から精液が下に流れ落ちているような・・・・そんな風にも見える。

「受胎告知」画にはこういう秘密が隠されている。