名画の中の人喰い蛇

美術品が教えてくれる命の意味を農作業しながら考える。

モネ「キャピュシーヌ大通り」 人間を喰う悪魔と取引した画家

若い頃モネに憧れた。原色の作り出す明るい風景を真似してそれっぽい絵を描いてみたりした。老後はモネの様に手や眼の不調に負けずに絵筆を握り続ける人であればと思い、野外に絵の道具を持ち出して光の中で人生を送りたいと思っていた。
ところがこのモネと言う画家、そんなに尊敬すべき人では無いらしい事が最近分かってきた。修練の結果の作品作りでは無く、いわば悪魔の手を借りて人を魅了する技術を現出していただけであったらしい。

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クロード・モネ 「キャピュシーヌ大通り」 1873年 ネルソン・アトキンス美術館(カンザスシティアメリカ)

第一回印象派展に「印象・日の出」と共に出品されたのではないかとされる作品で、その展覧会場のあった大通りをビルの高層階から俯瞰した図であろう。大通りの地面が真っ白である。雪の降った後なのだろうか。並木の連なった右側に大勢の人々が歩いているが、皆黒っぽいコートを着ているようである。並木の左側は車道で、馬車の後ろ姿が何台も見える。車道のさらに左側には四・五階の建物が描かれ、通りの人々の向こうにも建物が霞んで見える。人々のいる所にはオレンジ色の風船のような物が見えるから家族連れでにぎわう冬の日の大通りが描かれているようである。雪がやんで皆が思わず外に出て来た所だろうか。天候の移り変わりを描くモネならではのモチーフであろう。

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ところがこの絵の中に、不自然な巨大な怪物が見えた。並木のこの部分である。葉を大分落とした樹木の中に地面に口を付ける蛇の頭が見える。それも一匹でなく二匹・三匹、いや奥にもいるから数え切れない。人々の集まりの方に口を向けているから、また例によって人を喰っている図ではないか。

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画面右上、人々の一番遠くの様子である。画質を変えてよく見ると、人間が大小さまざまな蛇に襲われているのが見えて来た。この作品は縦80センチほどの比較的小さな作品で筆跡が多く残る。一人の人を平筆ひと塗りで描いたような荒い筆跡だが、時間を掛けてよく見るとそのひと塗りの筆跡の中に微妙な濃淡がある。その濃淡の中に人の顔や身体が意外と丹念に表現されてるのが分かって来る。例えば上図真ん中下あたりの手をつないだ親子、左下のやはり手をつないだ親子が次第に見えて来る。その上方部には、蛇に呑み込まれる人間の下半身や、人の顔がたくさん浮かんでいるのが見える。僕には右のイラストの様に見えた。不明確な表現なので見間違いがあるかもしれないが、大蛇の食人図である事に間違いない。

後方の大蛇たちは小さく見ても蛇の顔だし、大きく見てもまた蛇の顔である。人間を呑み込む蛇の後ろにその蛇を呑もうとする蛇が降り、その後ろのさらに大きな蛇が口を開けている。

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画面左の車道の方にも人間を喰う巨大蛇が描かれている。人の姿と思える部分にはその周りに必ず口を開けた蛇がいる。地面さえ白い大蛇で描かれている。

上図左下に描かれているのは荷馬車だろうか。この手すりの部分に薄茶色の人の形が見える。これが布に包まれた生贄の人間に見えて仕方がない。ひょっとして他の馬車の屋根に見える水色の部分も布に包まれた人間であり、蛇神に生贄を捧げに行く所?・・・・と言うのは考えすぎか。

蛇の顔に見える部分が発見されたら、その口先にあるのは他の蛇かまたは人間の体の一部分である。

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画面右下部分である。右端に逆さ吊りになった女の人が見えるだろうか。手足が千切られた身体が逆さになっているもしくは頭だけが大蛇に咥えられて逆さになっている。

その他イラストにしたように人間が地面の白い大蛇につかまって喰われているように見える。

 

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画面全体を見る。

奥や中央の並木は人を喰う蛇が集まって大きな蛇になっている。そしてその大蛇が何匹か集まってより大きな大蛇に見えるように描いてある。イラストで緑色で描いた蛇は左の蛇と合わさってより大きな蛇の顔になり、さらにそれらを呑み込むように巨大な蛇の頭が画面いっぱいに描かれている。こういう三重・四重の表現は人間には出来ない。蛇神(悪魔)の使ういわばコンピュータソフトウェアを借りる事でしか画面上に作り出せ得ない。

まるで蟻塚に来て蟻を大量に喰うアリクイのようである。

人々は路上にS字を描くように並んでいる。その蛇行の先端には画面中央下の蛇の正面顔がある(イラストで青く描いた)。その蛇はこちらを向いて口を開け、人間をあざ笑っているような顔をしている。

空の雲にも無数の巨大蛇が人間を喰いに来ている。

モネはおそらく貧困時代に悪魔と手を結び、卓越した、人を魅了する技術を借りる代わりに魂を売ったのだろう。弱い人間なのだ。