名画の中の人喰い蛇

美術品が教えてくれる命の意味を農作業しながら考える。

ティントレット「春の寓意」 家畜である若い女を妊娠させる

ティントレット 「春の寓意(Allegorical Figure of Spring)」 1555年頃 クライスラー美術館(アメリカ)f:id:curlchigasaki:20181212194713p:plain

ボッティチェリの後に描かれた春を表す絵。若くふくよかな女性が森の中で横たわっている。右手には花束、背後にも花が咲き乱れる。左手には若葉を付けた木の枝を持ち、お腹に当てている。女性のお腹から若葉が突き出ているのは「子宮からの生まれの季節」・「自然の眼覚め」を表しているとGoogle Art &Cultureでは解説してある。

本当にそれだけの絵だろうか。中央の花の塊、左足の真っ黒い上肢部分が怪しい。

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女性の背後の花の塊、画面を画質絵を変えて暗い所を明るくすると、案の定蛇が見えた(上図右イラスト)。ニシキヘビであり花はその柄である。体をくねらせて頭は逆さになり、女の足を千切って咥えている。別の見方も出来るだろうが僕にはとりあえずこう見えた。足自体も蛇で形作られており、外縁に小さな肌色の蛇が張り付いているので非常に太い脚になっている。右の樹の幹も蛇の連結である。後ろの蛇が前の蛇を呑み込んで繋がっている。

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左足の真っ暗な所に大蛇がいる。牛の横顔のような顔で、女の足を咥えている。呑み込まれた足の部分がうっすらと透けて見えるように描かれている。女の股のあたりにいる蛇がこちらを威嚇するように口を開けているように見える。右側の木々は女の足に向かって集まって来ており、口を開けて喰おうとしている。くるぶし当たりでは既に蛇の口が喰い付いている。

牛の横顔のような大蛇の下端が血が付いたように赤い。

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この上の樹の幹は蛇の連結ではあるが、女の肌と同じ色で描かれている。おそらく女の手足の一部なのだろう。隠れている左手の手先以外の部分ではないか。木々は大蛇の顔が何匹も重なっていてこの女の腕を咥えている。小さめの蛇が腕をすっぽりと呑み込んでいるようにも見えるし、大きな蛇が大口を開けて腕を咥え、さらに大きな蛇が後ろからその蛇を咥えているという風にも見える。絵は細かく見ても全て蛇で出来ており、大きく見ても大蛇がまた見える。

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女の右手にあるのは花束ではなく、これもニシキヘビ。指に巻き付いてから樹の根本の向こうに抜けて顔をこちらに見せている(イラストでは青色で描いた)。

女の衣服も全て蛇で描かれていて大体すべての蛇が樹の幹の方に向かっている。この事からまた色が肌色である事から、この木の幹は人肉であると推測される。根元に見える部分は膨らんでいるから尻だろう。切断された女の右足を尻から描いてある。尻は既に肉を噛まれたのか血だらけである。

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女の右胸あたりの胴全体を大きな蛇が咥えている。右足の衣服も蛇の連結で、足をの着こんでいる。左手は腰に巻き付いた蛇の頭を掴んでいる。髪の毛も大蛇であり、肩に取り付いているのも白い蛇であり、首にも肌色の細い蛇が巻き付いている。

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若木の枝は女の腹から出ているのだろうか。それとも花咲く低木(ニシキヘビのいる)の方から降りて来たごく細い蛇が女の腹に突き刺さっているのだろうか。

左手の親指の下から出ている蛇に樹の枝が突き刺さっているように見える。

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画面全体を画質調整するとこうなる。見えて来たものをイラスト化すると下図になる。

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女の体は胸の下から(首の下から)切断されている。衣服で隠れて見えない部分はすべてそこにはない。腰・尻から太ももの部分は後ろ向きで樹の幹に見えるように配置されている。蛇が咥えて連結しているから幹が上に続いているように見える。

右手は上腕で切れている。左手の手先以外は画面右の樹の幹のようなふりをしているが、上の大蛇が咥えて持ち上げているのである。

左足の足先以外の部分はその足先の下に反対向きになって転がっているようである。

左足上肢の真っ暗な部分は巨大な男性器であった。そして樹の幹自体がひし形の女性器になっていると見る。男性器が女性器の中に挿入された瞬間をこの絵は描いてある。

名画には巨大蛇の食人と共にこんな表現がよく見られる。人間をと殺・解体・食事と同時に生殖・増産をも描き込んでいるらしい。

 

女の背後のニシキヘビの部分を大きく見ると巨大な蛇の顔があり、女の手や腹に喰い付く様子である。低木自体が巨大蛇であり、若木も大蛇の顔となってその上に覆いかぶさっている。若木の枝が大蛇の頭の上から女の腹を絞めている蛇に突き刺さっているように見えるが、だとしたらこの事は何か大事なことを示唆してはいないか。人間を家畜として放牧支配している巨大蛇の中には、蛇神に抵抗することを示唆するような、人間の次元上昇の為の意識を目覚めさせるような事をも描き込んでいる者もいるのではないか。食糧としての人間に多少同情する者もいるかもしれないがどうだろう。