名画の中の人喰い蛇

美術品が教えてくれる命の意味を農作業しながら考える。

フェルメール「取り持ち女」 化け物蛇どもの宴

怖いもの見たさでまたフェルメールの絵を見る。上野でフェルメール展が開かれている事もある。

ヨハネス・フェルメール 「取り持ち女」1656年 ドイツ・ドレスデン アルテ・マイスター絵画館

f:id:curlchigasaki:20181109212854j:plain

初期の作品、物語画で、フェルメール自身が画面左に描かれているという説がある(Wikipedia)という。座る女の背後から赤い服の男が乳房を片手でわしづかみにし、もう一方の手で硬貨を女の手の上に落そうとしている。その左に売春の「取り持ち女」が顔を覗かしている。左端の男は片手に飲み物を持ち、こちらを向いてニヤついている。売春宿の一光景、「取り持ち女」は昔「やり手ばばあ」とか言われていた女の事だろう。娼婦を斡旋する婆さんの事である。人間生活の一場面を切り取って絵画にし、人間の真実を表そうとした・・・・のだろうか。

フェルメールの絵には必ずと言ってよいほど訳の分からない前景が入る。画面の下半分のこの毛布は何だろう? 椅子の背もたれに掛けてある柄入り毛布と黒いマントのような物。ここに秘密が隠されている。

f:id:curlchigasaki:20181109212913j:plain

この画像、三人の顔を拡大した物だが、皆下卑た顔をしている。ゆるんだ口元に下品さがよく表されている。(男の左眼の所は絵が傷んでいるのか、修復がうまくないのかこんなになってしまっている。)

f:id:curlchigasaki:20181109212930j:plain

左端のフェルメールの自画像と言われる男の顔。上図左端はWikioediaから採った画像。真ん中はWikimedia Commonsの画像から採った。右端がその拡大図。どの顔も鼻の下の伸びたいやらしい下品な顔をしている。ダヴィンチもレンブラントも自虐的に下卑た顔の自画像を残しているからその類か。それとも何か秘密を込めた笑いをしているのかもしれない。「お前らは知らないだろうが、本当はこうなんだぞ」と言うように。

f:id:curlchigasaki:20181109213000j:plain

手前の毛布の起伏に、逆さ吊りの人体を発見した。子供か或いは小柄な人間の胴体・足である。たぶん女だろう。

f:id:curlchigasaki:20181109213022j:plain

逆さ吊りの人体と言えば、同じフェルメールの「窓辺で手紙を読む女」にも描かれていた。作品を縦に縮めて右のカーテン部分を見ると、その端に全身裸で逆さに吊り下げられている人間がいた。その横には巨大な恐竜の様な化け物の横顔があり、人間を喰っている事が想像された。今回の逆さづり人間はより生々しく新鮮そうな肉である。

f:id:curlchigasaki:20181109213039j:plain

毛布の右端、画面からはみ出そうなところに肌色をした何かが描かれている。椅子の背では無い。人の足か何かの切断されたものがチラッと見えているのだろう。

f:id:curlchigasaki:20181109213100j:plain

毛布とマントの部分をを時間を掛けてじっくり調べてみた。画質を変えて拡大したり縮小したりして何時間も見ていたら次第に見えて来た。上図イラストの様にバラバラになった人肉が置かれている。

逆さづり人体の左には足がまた逆さにしてある。その後ろにやはり逆さの人体がある。

(顔もかろうじて捉えたがこれは間違いかも知れない。この体は肩までであるかもしれない。)その他足や手があちこちに散らばっている。

マントは巨大な蛇の頭で、その上に少し小さめの蛇が頭を乗せている。その口からまた蛇が飛び出して右の方に蛇行している。

やはりこの絵も巨大な蛇神への生贄の人肉を描いている。人肉を手前に描くというのはお決まりの事なのか。

f:id:curlchigasaki:20181109213119j:plain

壁には巨大な蛇の顔があり、人物の頭を齧っている。

取り持ちの婆さんは背後の壁を伝って降りてきた大蛇に全身を呑み込まれ、顔だけをその大蛇の口の中から覗かせている。右手が見えているがこれは左の男の肩から降りてきた蛇に咥えられているだけで体と繋がっていない。

赤い服の男も同様に顔と手だけである。両腕・胴体は既に無く、蛇に取って代わられて咥えられて宙に浮いている状態である。だから手前の人肉のパーツはこの二人の分しか無い。逆さ吊りの女の体は婆さんの物で、左の逆さの体と片足は男の物だろう。

若い女の方をじっと見ていると、イラストにしたようにこの女下半身が大蛇に見えて来た。同じフェルメールの「マルタとマリアの家のキリスト」のイエスと同じように胸が平板でいやに細い。大蛇の胴体の様である。この胴体が毛布の起伏へと続き、下端に行きまた上にくねる。腹の中に男が呑み込まれているとすれば謎がすっきりと解ける。

婆さんの後ろの壁を伝って降りてきた巨大な蛇がマントの形になって頭をこちらに見せている・・・・ようにも見えるが・・・・この辺の表現がよく分からない。

もしかしたらフェルメールとされる男も下半身が大蛇であり、手前に長い胴体を見せているのかもしれない。マントの下端に沿って蛇の体を女の大蛇の胴体に接触させている。この男女の大蛇、絡み合って既に交接しているのではないか? マントの右端から何か突起物が出ているように見えるし、蛇の胴体の腹に男の突起物を当てられて女は恍惚とした表情をしている様にも見えて来た(考えすぎだろうか)。

二人の男女は共に赤色の液体をコップやグラスに入れて持っている。血だろう。

だからこの絵は、単に売春宿の一光景ではなく、真ん中の二人(婆さんと赤い服の男)を餌にして左右の蛇の化け物の男女が食事をし、同時に交接している図である(としか見えない)。