畑・生き物・美術

畑にある命・美術品が教えてくれる命の意味を農作業しながら考える。

レンブラント「ダナエ」 金と引き換えに蛇神の子を産む女

最近このブログに珍しくコメントが付いた。

「頭おかしい。統合失調症かな?」と短い言葉だけである。

僕は自分の眼に見える真実を述べているだけなので非難される覚えはない。人間と言う物は自分にとって不都合な事実は見えないらしい。例えばUFOが空に見えているのに、それを信じない人は見えてないと言うらしい。人間の眼と言うのはいい加減な物で、脳を通して理解するから理解できないものは見えないと思ってしまうらしい。コメントを寄せた人は自分の眼に映っているものを脳では受け入れられなかったのだろう。

レンブラントの自画像に対して付けられたコメントなので、今日はしつこくレンブラントの作品を観る。

レンブラントダナエ1
レンブラントダナエ1 posted by (C)カール茅ヶ崎

レンブラント・ファン・レイン 「ダナエ」 1636~1634年 エルミタージュ美術館

ギリシャ神話を題材にしている。全知全能の神ゼウスが、見初めた人間の女ダナエに金の雨と化して性交渉を持つと言う話である。ダナエが牢獄の中素っ裸でベッドに横たわり、背後の牢番の男がカーテンを開けている。頭上には金色の天使が飛んでいる。

レンブラントダナエ2
レンブラントダナエ2 posted by (C)カール茅ヶ崎

この絵を見て一番初めにおかしいと思ったのは、画面に向かって右手側、ダナエの枕のようなクッションのような物である。これは明らかにペニスであろう。亀頭部分に黒い蛇が噛みついていて一見繋がって見えるが、よく見ると別物である。(こんな巨大な男性器は無いと思っていればそれは見えない。)画題が神ゼウスと人間の女のセックスなのでこういう物があってもおかしくない。

レンブラントを尊敬する人は多いだろうが、実はこういう表現を平気でする下品な画家である。

レンブラントダナエ3
レンブラントダナエ3 posted by (C)カール茅ヶ崎

次に気になったのが天使の顔。苦痛に顔を激しくゆがめていて全く天使らしくない。いったい何があったのだろう。

レンブラントダナエ4
レンブラントダナエ4 posted by (C)カール茅ヶ崎

天使の画像を全体でみるとその理由が判る。両手が手錠のような物で縛られている。頭や体に多くの蛇が張り付いている。頭の後ろにこげ茶色の大きな蛇がいてそれが喰い付いている。右の翼が翼であると同時に大きな金色の蛇になっていて大口を開けて喰い付こうとしている。首や腹に蛇が巻き付き、頭に小蛇が喰い付き、さらにデカい蛇が頭を齧っているのだから顔をしかめるのも当然だろう。

「天使の両手が縛られているのは彼女が幽閉された状況を象徴している」とかの解説をWikipediaではしているが、単に喰われる痛みを表しているだけだと思う。

レンブラントダナエ5
レンブラントダナエ5 posted by (C)カール茅ヶ崎

ダナエの顔。喜んでいるように見える。

下唇が下品にたるんでいる。そこには口を開けた蛇が張り付いている(右のイラストのように)。高画質の素材が手に入らなかったので細かい部分は判別できないが、この顔も蛇で形作られているらしい事は判る。少し開いた口の中に見えるのは歯か、牙か、小蛇か。

画面に所々縦に白線のひび割れがあるがちょっと自然に出来たものとは思えない。顔の表面上の蛇の頭に沿っているので、この絵が描かれた最初からこの白いひび割れはあったのではないか(この辺はもっと検討が必要だが・・)。

レンブラントダナエ6
レンブラントダナエ6 posted by (C)カール茅ヶ崎

ダナエの足元の拡大図。両足を陰に見せかけた蛇が咥えている。その上を白い布に見せた蛇が這っている。さらにその上を太いニシキヘビが何匹も乗っかって押さえつけている。これでは身動き出来ないだろう。

レンブラントダナエ7
レンブラントダナエ7 posted by (C)カール茅ヶ崎

ダナエの左手。三本指。人差し指に見えるのは別の蛇。

レンブラントダナエ8
レンブラントダナエ8 posted by (C)カール茅ヶ崎

ベッドの手前に落ちているのは靴か。真ん中の踵の部分を作っているのは蛇の頭。下の蛇を大口を開けて咥えている。

レンブラントダナエ9
レンブラントダナエ9 posted by (C)カール茅ヶ崎

右手に牢屋のカギをぶら下げている牢番。左手でカーテンを開けているが、その手を上からぶら下がっている黒い大蛇に喰われている。帽子に見えるものも、服に見えるものも全て蛇であるようだ。ダナエ同様画面左手を見ている。そこに何が見えるのか。

レンブラントダナエ10
レンブラントダナエ10 posted by (C)カール茅ヶ崎

二人が見ている画面左には、天井から垂れ下がってきている巨大な蛇がいた(イラストで緑色を塗った部分)。

画面右手にも、中央にも上から垂れている大蛇がいるが、この左側のが一番大きい。

これがゼウスなのだろう。口先から金色の物を吐き出している。

黄金色の造形物・金銀宝石・装身具(ダナエは早くも身に纏っている)は、人間の女にとってこの上なく好ましい物と知っているゼウスはそれをその場に出現させてダナエを喜ばせている。これらの宝物と引き換えにダナエは巨大なペニスを受け入れゼウスの子を産む事になったのだろう。

ギリシャ神話もただの物語ではなく、実際にあった事が伝承されているようである。ただ神が蛇型であることは秘して。