名画の中の人喰い蛇

美術品が教えてくれる命の意味を農作業しながら考える。

ルノワール「アルジェリア風のパリの女たち」=蛇の食人図

名画と言われるものは全て蛇の食人画ではないかと思う。

今日はフランス印象派の巨匠ルノワールの絵。

「アルジェ風のパリの女たち(ハーレム)」1872年 東京国立西洋美術館

ルノワール32歳、普仏戦争従軍直後の作でサロンには落選したそうだ。

ルノワールアルジェ1
ルノワールアルジェ1 posted by (C)カール茅ヶ崎

ドラクロアの影響を受けてこんな異国情緒たっぷりの絵を描いたようで、売れっ子の売春婦が控室で下女に鏡を持たせたり化粧の手伝いをさせたりしている様子を描いてあるらしい。

しかしここにいる女たちは蛇に喰われている。

ルノワールアルジェ2
ルノワールアルジェ2 posted by (C)カール茅ヶ崎

中央の女は身体中たくさんの蛇に絡み付かれていて、頭や左膝は(多分尻も)噛み付かれている。右膝の所にいる馬の首の様な龍の様なものも蛇の集合で出来ている。日本の国宝龍燈鬼の龍と同じである。

女の身体自体も蛇で出来ているのかもしれない。両胸の膨らみは、肩から下がって来ている蛇の頭の膨らみと一致する。乳首が透けて見えている様子はそれは蛇の眼が見えている様子でもある。

ルノワールアルジェ3
ルノワールアルジェ3 posted by (C)カール茅ヶ崎

向かって左の女、右手に針の様な物を持って繕いものでもしているのだろうか。とすると先ほどの龍の様な物は衣服か。何故か上半身裸で、腰に蛇が巻き付いている。頭の毛は蛇だらけだ。両乳房背中に蛇が噛み付いている。そして手元でも中央の女でもなく、背後の暗い方を見ている。

この女の背後のカーテンに女性器が描かれている(背中の後ろあたり、赤っぽく色づけした。これはルノワールの遊び? それとも中央の女が売春婦である事の暗示?)。

ルノワールアルジェ4
ルノワールアルジェ4 posted by (C)カール茅ヶ崎

画面に向かって右手の鏡を持つ女。これもまた多くの蛇に巻き付かれている。頭の載せたわっかの様な物も蛇だし、髪全が体蛇でおさげの髪も蛇の連結である(蛇は人と違って噛まずに深く飲み込むことが出来るようだ。自身の身体を尻尾から呑み込んで輪になる事も出来る)。鏡も黒い蛇。帯も衣服も全て蛇。露出している首や左手先も蛇に取って替わられている。

ルノワールアルジェ5
ルノワールアルジェ5 posted by (C)カール茅ヶ崎

画面右奥にもう一人女がいる。左手の女が振り向いてみているのはこの女の方だ。

部分拡大し暗い所を明るくしてみると、巨大な怪物が女を襲って噛み付いている所が見えて来る。黒毛のドラゴン(?)が左側の外からやって来て女の頭に齧り付いている。

ルノワールアルジェ6
ルノワールアルジェ6 posted by (C)カール茅ヶ崎

丹念にトレースしてみるとこのドラゴン、やはり蛇の集まりであるようだ。大きく見るとドラゴンだが細かく見ると蛇の頭で埋め尽くされて描かれている(不鮮明な所が多くしっかりと蛇の形をトレースしきれなかったが)。想像上の怪物と言うのは所詮こんなものかもしれない。

そしてさらにこのドラゴンの部分、上方から蛇が垂れ下がって来て女の方に口を向けている様にも見ることが出来る。ドラゴンの眼の上あたりから下がって来て女の肩のあたりに向かう、半透明の、単なる画面の反射にも見える描写がある。三つの形を同時に表す事が出来るというのはどんなコンピュータソフトを使ったのだろうか。

もちろん女の身体は蛇に占領されている。両肩は大きく噛まれているし、下半身はもうすでに喰われて蛇に取って替わられているのかもしれない。尻が異常に幅広く、上半身下半身の繋がりが不自然な感じがする。