名画の隠し絵

美術館にある名画には隠し絵がある。それは巨大な蛇の形をしており、人間を喰う姿が絵になっている。

ターナー「戦争」「平和」=死について考える

今回は19世紀イギリスの画家ターナーの作品を見る。

水蒸気と光の表現が卓越している。油絵で微妙な陰影が出せるのがすごい。

彼は1842年ロイヤルアカデミーに一対の絵を発表した。その二枚の絵の内の一枚がこれ。

ターナー1
ターナー1 posted by (C)カール茅ヶ崎

「戦争ー流刑者とあお貝(戦いー流刑者とカサ貝)」ロンドン・テート・ギャラリー

発表された時カタログに「あぁ、兵士の夜営のような天幕の形をしたあお貝(カサ貝)の殻が血の海の中にひとつ。しかし、お前は仲間と一緒になれるであろう-希望の挫折」との詩句が共に掲載されたそうだ。

戦いに敗れたナポレオンがセントヘレナ島に流刑となり、兵士の遺体などが積み重なってその巻貝の様になっているのを眺めている幻想的な絵にしている。画面全体は血のように赤い夕陽に染まっている。

右手にあるのは巻貝と言うよりも兜を被った兵士の顔と馬の顔が重なり、その死体が腐乱が進んで形が崩れて来ているように見える。

ターナー2
ターナー2 posted by (C)カール茅ヶ崎

この絵を遠目で見ると上図のイラストに見える。下方に男の大きな顔が仰向けに横たわっていて上方の空に巨大な蛇の頭があり、男に口を付け齧っている。ナポレオンとその従卒は下の顔のちょうど口の所にいて、大きな男に食べられようとしている。

ターナー3
ターナー3 posted by (C)カール茅ヶ崎

細かく見て行くとまた違った絵が見えて来る。比較的明るい上半分と暗い下半分を分割して画質調整し、また張り合わせたのが上図左の絵。拡大しながら詳細を見てトレースしたのが右のイラスト。画面全部が蛇で出来ている。空の蛇はたたずむ二人の人間の方に向かって集まって来ており、地上の蛇はこちらに向かってくる。そして無数の蛇たちは互いに喰い合っている。前の蛇を後ろの蛇が喰い、それを横の蛇が喰らい付いているといった喰い合い・殺し合いの戦争状態である。特に右手のあお貝とされる部分では喰い合って団子状態になっている。

戦争は異次元ではこんな風になっているらしい。

大きな顔の男はワーテルローの戦いで死んだ部下の顔か、最近事故で死んだとされる友人の顔を思い描いてその顔にしたか。

ターナー4
ターナー4 posted by (C)カール茅ヶ崎

「平和ー水葬」ロンドン・テート・ギャラリー

これがもう一つの方の絵だが、ターナーの友人(画家でもある)の死に際しての水葬を描いたとの事。カタログには「真夜中の光が蒸気船の舷側に輝き、画家の遺体は潮の流れに委ねられた-希望の挫折」とあるそうだ。黒い煙を吐く蒸気船の中央に一筋の光がさし、そこで遺体が海に投じられているらしい。クレーンの様な物で遺体を下げているらしい。

ターナー5
ターナー5 posted by (C)カール茅ヶ崎

水葬の場面は小さくて、船自体も暗すぎてどこが何やら分かり難いが、画質調整すると蛇が見えて来た。中央の光自体も蛇の連結で、空の蛇に繋がっている。光の中の白っぽい蛇の連結が黒っぽい蛇に喰われて繋がっている。水葬の遺体は白っぽい蛇の中にある。

船自体も大きな蛇に占拠されていて、外輪に見える部分は蛇の正面顔だし、舷側にはシマシマ模様の海蛇の様なのが垂れ下がっている。暗い舷側には蛇でいっぱいだ(上図右が拡大図)。人より大きなのが何匹も遺体に向かい、あるいはこちらに顔を向け蠢いているのが暗い描写で隠されている。海上も空にも蛇が人間に向かっている。

蛇どもに魂を売って絵画技術を得たターナーは、死とは何か知ってるのだろう。蛇に喰われる事がそれであるらしい。

ターナー6
ターナー6 posted by (C)カール茅ヶ崎

船の左右に不思議な物が描かれている。何か光り輝く物体で、眼とも見える物があるから巨大蛇かもしれないが輪郭が変に直線的で人口物の様だ。UFOではないか。

光り輝く蛇とUFO・暗く黒い蛇、この二種類の蛇が戦っているのか? そして光は戦いに負けて死んだ。

ターナー7
ターナー7 posted by (C)カール茅ヶ崎

この絵の隠し絵は非常に巧みで、絵を大きく見た場合と小さく見た場合に違う物が見える。例えば画面左下の部分(上図左)、小さく見れば蛇が噛み合って連結して見える(上図右上)が、大きく見れば何かアシカの様な顔に見える(上図右下)。このアシカの様な顔はこちらを向いていて何かを訴えているかのようだ。ターナーに向かって「次に生贄になるのはお前だ!」とでも言っているのだろうか。