こんなバッタは見たことがなかった。
地味な灰色のバッタで体長は1.5センチもないくらい小さい。
ゴーヤの棚を作り、畝を作っていたら地面のくぼみの中にいた。大きいものの背中に小さいものがおんぶされていてじっと動かない。なんて地味な色をしたバッタだ。バッタと言ったらトノサマバッタやショウリョウバッタのようにきれいな緑色のものや、コオロギみたいに黒光りしたものしか知らなかったが、これはくすんだ灰色でイグアナか恐竜みたいだ。肌の感じもザラザラしていて艶がない。
ネットで調べるとどうやらこれは「ハネナガヒシバッタ」という名らしい。メスは体長13.2mm以下、オスは体長9.7mm以下とある。
オンブバッタは別名ショウリョウバッタともいい、オスがメスの背中にいつもおんぶされているが、これは配偶者を逃さず確実に子孫を残そうという戦略らしい。この地味なバッタも同じ目的だろう。
大きなメスを奪いあって小さいオス同士が複数集まることもあるらしい。メスの獲得争いが繰り返されているのだろう。・・・・とするとメスの背中にいるこのオスは勝利者か。メスの背中にしがみついて生きる。ちょっと憧れるところがある。女に稼がせて男は好きなことをしていられたらどんなにいいか・・・・ムリだろうね。
灰色をしているのは、草の中でなく土中で生活するからか。土の色と区別しにくくして天敵の鳥とかから身を守って来たのだろう。じっと観ていないと再び見つけられないくらいだ。
農作業に専念し始めて3年余り、まだまだ知らない生き物を発見するだろう。人間死ぬまで勉強だ。