名画の隠し絵

美術館にある名画には隠し絵がある。それは巨大な蛇の形をしており、人間を喰う姿が絵になっている。

レンブラント 「ペルセポネーの略奪」 蛇が恐ろしい。

先日、農具小屋に蛇の抜け殻を見つけてしまった。それ以降小屋の中の整理がしづらくなった。とぐろを巻いた冬眠中の蛇を見つけてしまうかもしれないからだ。蛇は抜け殻であっても死体であっても見たくない。根幹的な所で恐ろしさがある。或いは前世で蛇に喰われた経験があるのかもしれない。

ギリシャ神話を題材にしたこんな絵を調べた。すぐに蛇が人間を喰っている絵だと気付いた。

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レンブラント・ファン・レイン 「ペルセポネーの略奪」 1631年 ゲメルデガレリー(ベルリン)

豊穣の神デーメーテールの娘ペルセポネーが冥界の神ハーデスに襲われ、冥界に連れ去られてしまうと言う話である。その後ペルセポネーが地獄の食物を口にした為地上には一年の内半分しかおられず、作物の育つのはその間だけとなってしまう。

その略奪の場面が描かれているのだが、画面が非常に暗い。物語のメインイベントの略奪の光景も小さく描かれているだけで、画面右側などほとんど黒一色に見える。二輪の馬車に乗った男が抵抗する女を誘拐しているらしい。女の従者が女の服のすそにしがみついている。左下隅は馬の立てる土埃だろうか。

娘とその従者・男と馬車だけが明るくスポットライトを当てられたようになっているが、この部分が僕には蛇の顔に見える。大きく口を開けて人間を呑み込む巨大な蛇が寄せ絵で描かれている。

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元絵を明るくしてイラスト化した。ざっと見てこれだけの蛇が人間に喰い付いているのが見えた。

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ハーデスはペルセポネーを既に犯している。男の尻は風になびく衣の所にあるのではなく、女の腰の辺りにある事が分かる。女の左手の下の男の腹の見え方でそれが判断できる。Google Arts&Culture には題として「The Rape of Proserpine」とあるので「略奪」と言うよりも「強姦」と訳すのが正しいのかもしれない。

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画面右側の暗い部分。上の方にははっきりと蛇が描かれている。上方から垂れ下がって来ている。その周りにも探せばこれだけの蛇が隠れていた。これらの蛇の口先には必ず小さな人間の姿が見られる。

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画面右側の暗い部分。明るくすると下の方にはこんな絵が見えて来る。馬が二頭、前脚を上げて激しくほこりを舞い上げながら走っている様子らしい。しかし何だか不明瞭な表現である。こういう不明瞭な表現の中には必ず大事な秘密が隠されているはずである。

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一つの見え方としてこんな風にイラスト化した。蛇がうじゃうじゃといる。小さな人間が大きな蛇に襲われ喰われている。

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画面左下の土埃の辺り(或いは水しぶき)はこう見えた。大きな蛇が小さな人間を襲って喰っている。襲われる人間の尻から子供が生まれている。人間は性交もしているようである。

この様子を大きく見ると、さらに大きな蛇がそれら全てを呑み込んでいる(イラストで緑青色の蛇)。恐らく画面全体で見るとまたこの上に大きな蛇がこの蛇をも呑んでいるだろう。今まで見て来た絵の中には、人食い蛇の隠し絵が小・中・大の三種類ずつあったがこれもそうらしい。あたかもこの世界には極小から極大までの世界が存在するのだと言っているかのようである。すなわち人間の認識できる世界以外にも、顕微鏡でも覗けない原子・素粒子の世界に生命活動が存在し、また宇宙規模での生命活動も存在するのだと教えている。

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画面全体で見るとこうである。蛇たちの食事風景である。

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またこんな風にも見える。ハーデスとペルセポネーだけでなく、至る所でセックスをしている男女がいる。右上の男などは大きな男性器が見えている。身体の重なりも何も透けて見えるので分かり難い。また別の交合図も重ねて隠れているのでイラスト化しにくい。ここでは僕の眼に見えた交合図だけを描いた。

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この絵は何と言っても左側の大蛇のインパクトが強い。ハーデスとペルセポネーをも呑み込む巨大でリアルな蛇の顔、白と茶色のニシキヘビのような種類だろうか。骨ばったその横顔に、畑の農具小屋の蛇を想像し恐れている自分がいる。

上方から降りて来る巨大蛇もいて、それらの口先にも人間がいる。人間たちは性行為をしながら喰われている。

画面全体に女の大開脚図があるようだがはっきりしない。左上方から画面全体を覆う超巨大蛇の頭があるようだが、これも茶白の蛇が強烈すぎて、それが恐ろしすぎて気持ちが萎えてイラスト化する気がしなかった。



 

ベルテレミー 「プロメテウスの創造物」 愛と懊悩の火

 

プロメテウスの考察をしながら参考になる絵を探していたらGoogle Arts &Cultureにこんな絵を見つけた。

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ジャン=シモン・ベルテレミー 「プロメテウスの創造物」 1802年&1826年 ルーブル美術館天井画の一部分

今まで全く知らない画家だったが、人物表現がなかなか巧みな作品を残している。ルーブル宮殿等の天井にフレスコで描いてあると言う。

前回は、プロメテウスはそれまで単為生殖だった人間に女性を与え、無限の可能性をもたらす有性生殖を与えたらしいと言う結論に達した。神話で伝わっているように単に人間に「火」そのものを与えたと言うよりも、男女の愛を与えた事が誤訳されて伝わっているのではないか。古代のギリシャ語から日本語まで何回も翻訳されている内に違ってきてしまった事はあり得る。今回はその確認である。

下部の皿の上に座っているのが人間(男)だろう。雲の上にいる髭の男がプロメテウス、その右に勝利の女神アテナ(兜を被り、手に盾と槍を持っているし、勝利者の冠用のオリーブを持っている)で間違いないと思う。プロメテウスは火のついた松明を人間に向かって差し出している。何故か火は物理法則に逆らって下に向かっている。

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プロメテウスの身体も衣も小さな人間の集まりで描かれている。画像が鮮明では無く不確かだが、口に人間を咥えているらしい。人間を食糧とし、予備の食糧を身体に纏わせた、蛇神に近い存在としてこの巨人族(タイタン)が表現されている。火の表現はどう見ても人間の身体である。ただ頭を松明の筒に突っ込んでいるのか、尻を突っ込んでいるのかがよく分からない。

背中になびく赤い衣の中では人間がセックスをしているようである。

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皿の上に座った男は火に照らされて上の方から赤みが差し、まるで泥人形に命が吹き込まれるかのように描かれている。それまで何の意識も無く本能だけで生きていた人間が知恵・愛を持ち始めた瞬間であるに違いない。キリスト教で言う蛇に知恵の実を与えられた瞬間だろう。

松明の周りの雲の中にはどうやら男女の交接による出産の光景が描かれているようである。

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火の部分が拡大しても今一つよく分からない。尻を下に向けて男の頭の上に乗せ、この男を産んでいるように見せたいのだろうか。

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画面右下(と言っても天井画である以上全体画面に隅は無いが)、プロメテウスとアテナの目線の先にこんな物が描かれている。戦争の後の混乱した光景だろうか。知恵の無い人間がもたらした無秩序に散乱した物が山積みになっているのだろうか。「火」と言う物を武器にして戦争が起こり、こんな光景が未来に現出すると言っているのだろうか。服の脱げた人間の尻が見える。死神の持つような草刈り鎌も見える。

細かい所を丹念に見ると、出産している人間が多く見て採れる(僕にはこんな風に見えた)。

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その手前にある物は何だろう? 男が盾の上に座っているとすればこれは鎧兜・すね当て等の武具かもしれない。服を上に被せてある。

しかしよく見るとこれも人間の身体で出来ている。神に捧げる生贄の人間がここに積まれている。その人間たちは交尾し、出産している(おそらく長い寿命の蛇神にとって人間の誕生・交尾・出産・死など一瞬の出来事に見えるのだろう)。

後ろのもやもやとした部分には人体が見て採れるが、その尻からは生まれる子供が出て来ている。

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アテナは人間を食糧とするから身体に人間を纏わり付けている。兜も胸当ても小さな人間である。盾の裏側にも人間を隠し、手に持つオリーブの葉も全て小さな人間である。

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なんてやる気の無い表情なのだろうか。プロメテウスが人間にそれを与えている事に賛同していないに違いない。家畜としての人間は無知のままにしておいたほうが良いのだ、それを下手に与えてしまえばいつか破綻する時が来る、とでも考えているのだろうか。

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元絵、少し明るくした。

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全体のイラスト。蛇による食人・人間の性交・出産が見られるが、この作者のこの絵には出産の光景が目立つ。

もちろん僕にはこう見えると言うだけの事で、全くこうは見えないとと言う人もいるだろう。人間の目に映った物は脳を一度経由するから、見えないと思っている人には全く見えないはずである。この画像は人の想像した神話上の神を画家がまた想像しながら描いた物でそれ以外の物では無いと思い込んでいる人もいるだろう。バカげた事を言うなと叱るかもしれない。しかし僕は自分の眼を信じる。他所から教えられた通りではなく、自分の眼に見える所を伝えたい。たとえこんな「人間は蛇の食糧だ」と言うようなとんでもない結論が浮かび上がって来ても・・・・。

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頭の中に蛇を思い描いてこの絵を見るとこう見える。蛇の頭が見えたらあるべき位置に必ず両目が見えて来る。蛇の口先には必ず人間の姿がある。下の男だけでなく上空の二人の神にさえ喰い付く蛇が描かれている。

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下の男の頭の後ろに尻を向けた女がいる。まるで男を産んでいるかのような格好である。男の背後に出産する女が大小二人重ねて描かれている。右下にはやはり出産する女が横たわっていたり、腹這いになっていたり、しゃがみこんだりしている。そして全ての人物を呑み込むかのように巨大な蛇の顔が画面いっぱいに描かれている(イラストでは青く輪郭と眼を示した)。

ギリシャ神話を題材にしたこの絵は、キリスト教の原罪(イヴが蛇にもらった知恵の実をアダムに与えた)と同じテーマではないか。キリスト教ではアダムからイヴが創られた後、楽園にいた時蛇にそそのかされたように言われているが、この絵を見る限り、最初の男が創られ(男の座る皿は遺伝子を混ぜ合わされる為の容器にも見える)、初めて女を与えられ、その愛に胸を熱くしまた同時に女の複雑さに混乱し悩み始める瞬間を描いてあるように思える。時間的なずれは無く、全て同時である。

プロメテウスの火」は男女間の熱い情熱であるらしいとここでも思った。

 

ルーベンス 「縛られたプロメテウス」 人間に与えた火とは何か

ギリシャ神話の巨人族の中にプロメテウスと言うのがいる。人間に火を与えた罪によりゼウスによって岩場に縛り付けられ、鷲に毎日肝臓をついばまれ続けると言う責め苦を3万年にわたり受けたと言う。火は人間にとって文明をもたらしたが同時に戦争の武器をも作られることになったとも言う。このプロメテウスの描かれた絵を調べてみた。

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ピーテル・パウルルーベンス 「縛られたプロメテウス」 1611~18年 フィラデルフィア美術館

鎖によって岩に縛り付けられた男が、苦痛に顔をゆがませながら鷲に肝臓を引っ張り出されている。画面左下に松明に点けられた火が描かれている。

人間に火を教えたと言うのは、キリスト教でアダムとイブに知恵を与えた蛇の行いと同じなのか。プロメテウスは天界の他の神から火を盗み人間に与えたと言うのだから、キリスト教での堕天使ルシファーと同じ存在のようにも思える。キリスト教で悪者のように扱われる存在は実は人間にとって味方なのかもしれない。名画の中の人物の手足がしばしばあべこべに描かれているが、真実は一般に教えられているのとは反対なのかもしれない。

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細かい所から順番に見て行く。男の顔、例によって人体の組み合わせで出来ている。その人体は同時に人間を喰う蛇にも見えるように配置されている。男の口には喰われる小さな人間(黄色)がいる。

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画面左下の松明。表現が曖昧で色んな風に見える。とりあえず人体での構成をイラストにした。人の頭の上には人の尻があり、出産を表していると思える。尻は蛇の頭にも見え、人間を襲っているようにも見える。

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松明の右側。男の尻下の衣類も人体の寄せ集め。見える所を忠実にイラスト化する。細かく見ればこんな感じだが、同じ部分を大きく見るとまた違って見えるのだろう。

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男の顔辺りを少し引いて見る。男の身体も小さい人間の集まりである。ごつごつとした筋肉も小さな人間の頭であったり尻であったりする。男の周囲にも人間がおり、彼らは重なり合って性交しているらしい。また尻から子供を産んでもいる。

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その少し上、鷲の部分。鷲の翼は少し大きめの人間である事が分かるが、鷲の頭の辺りが錯綜して分かり難い。特に肝心な、嘴やついばまれる肝臓の辺りはどうなっているのか。

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引っ張り出される肝臓はまるで蛇の頭のようである。鷲のくちばしにも蛇の眼が見える。よく見るとくちばしの間の肌色部分の空間は小さな人間であるようだ。この小さな人間を上下の蛇が奪い合っている。

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画面上部はよく分からない。人間であるような蛇であるようないろいろな形が見えて来る。僕は昔から「お前はボーっとしている」と言われるが、イラスト描いていて何を描いているのか分からなくなって来た。

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画面下端。人間の集まり、所々で出産、性交している物もいる。蛇に喰われている人間もいる。

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全体のイラスト。少しづつ概要が見え始める。左下、青い人が寝たまま緑の人を産んでいる。緑の人は小さな黄色い人を捕まえている。 右下、茶色い人が尻を高く上げて尻をこちらに向けている。その尻からプロメテウスの頭が産まれている。 プロメテウスの左手は体の中にいる人の左足である。右腕や両足はまた別の人が組み立てている。

尻から子供を出す出産の光景が目立つ。

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左元絵。右、蛇を念頭に置いてイラスト化。上方から、下から来る大蛇を黄緑色で描いた。蛇の口先には必ず人間(黄色)がいる。鷲の手先も小さな人間である。一人づつでは無く何人もの人間を同時に咥えている蛇もいる。画面右上の蛇などは交尾中の人間を咥えている。

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右イラストは、性行為を念頭に置いて描いた物。画面中どこもかしこも性行為だらけである。一応背後または上の男を青、前または下になった女を赤で示した(巨人族に男女の区別は無いと思っているが、一応分かり易く)。

真ん中の鷲の頭辺りで左右のペアが交差し分かり難くなっている。右側のペアは後背位で横から見た形、左側のペアは同じ後背位だが少し下から見ている。ここでは男の睾丸や陰茎までもが描かれている。

画面左下の松明の火は、女の腹の辺りになる。プロメテウスの与えた火とは「男女による交配・繁殖方法」であるのかもしれないとも思えてきた。また性行為の快感を「火」と呼ぶのかもしれない。

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またこの絵がこんな風にも見えた(上右イラスト)。眼をうんと細めて大雑把に見ると男の背後に尻をこちらに向けて四つん這いになった女が見える。その性器から男が生まれ出ている。右腕を残して男はほとんど全身が出ている。画面右端に大きな人が見える。まるで出産を補助するかのように男の頭を左手で押さえている。

 プロメテウスが火を人間に与えたと言う神話は、蛇神の中の反逆者が人間に同情し、「男女による生殖行為」で無限の進化の可能性を与えたと言う事を言っているのではないか。それ以前の単一の性2体による生殖では遺伝子が似かよってしまい、例えば一つの病原菌で全滅するかもしれない。それを男女2性で遺伝子の無限の可能性を得て、何が有っても誰かが生き残る。現在の人間世界がこれほど発展し、人間がこれほど増えたのはプロメテウスのおかげであるのかもしれない。蛇神の中にも人間に同情的なこんな奴もいるのだと解釈したい。

ルーベンス 「カリュドーンの猪」 人間狩り

ギリシャ神話の中で英雄たちの話が語られている。絵画に描かれたその英雄たちが本当はどういう存在なのか、ルーベンスの絵の中に探ってみたい。

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ピーテル・パウルルーベンス 「カリュドーンの猪」 1611~12年頃 ザ・ジェイポールゲッティ美術館(ロサンジェルス

横89.7cmの作品である。・・・・女神アルテミスへの生贄をある王が怠った。その事に怒ったアルテミスが地上に巨大な猪を放った。ギリシャ中の英雄たち(ヘラクレス以外)が集まり猪を退治した。その様子を描いた物である。

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同じ画題で同作者がより大きな(横416cm)作品を残しているので参考までに揚げておく。(1616~1620年頃 ウィーン美術史美術館)

Google Arts &Culture には最初に掲げた小品があり、これの方がより詳細を見られるのでそれを見る事にした。大作の前の習作だろうが、なかなか完成度が高い。

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中央で槍を猪に突き立てている英雄(メレアグロス?)の顔。トレースして見ると人間の形で構成されている事が見て取れた。眼玉は出産された子供の頭であるらしい。下顎が変に奥まっているのが不自然である。口に小さな人間を咥えている(イラストで黄色くした)。やはり人間を喰い、人間を構成する物質で栄養を採った巨人と言う事でこういう表現がされているらしい。

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その左側に弓を射ている女の英雄(アタランテー?)の顔。これははっきりと口に人間を咥えているのが見える。眼玉はやはり目尻辺りにいる人間の股から生まれる子供の頭の様だ。

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右側の馬に乗った英雄は優し気な顔をしているが、小さな人間を喰っている。下顎の輪郭に沿ってつららのように飛び出しているのが人間である(イラストでは黄色)。

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その他の英雄たちも、拡大して詳細に見ると口に小さな人間を咥えている。口ひげであったり、ラッパであったりする物が人間である。上図右下は、猪によって殺された英雄であるが、その口からも小さな人間が這い出るかのようにして付いている。

ギリシャの英雄たちは小さな人間を食糧とする巨人族である。

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中央で猪に槍を突き立てる英雄の身体全体を見る。身体は摂取した人間で構成されている。翻る赤いマントと見える物も人間である。これは確保した食糧であろう。日本の戦国武者は後の報酬の為の証拠として、打ち取った敵武者の首を腰にぶら下げて戦ったと言うが、それとよく似た意味で狩った人間を身に着けているのではないか。

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弓を射る女英雄も獲物を多く身に着けている。

よく見ると彼女の左右の乳房は人間の尻であるから、女では無いのではないか。腕も足もたくましい。

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騎乗の英雄も獲物の人間をたくさん身に着けている。左腕で人間を抱きかかえていると見える(イラストのように)。馬は人間の塊である。

馬の首に蛇に見える部分があり、その片目をこの英雄の槍先が付いているように僕には見える。

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地面に倒れている英雄。もはや単なる人間の山積みになっている。

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おかしな顔かたちの猪。最初見た時これが猪とは見えなかった。それもそのはずこれは英雄たちに狩られている人間たちの塊である。耳の辺りに矢が刺さり、肩や鼻面に槍が刺さっているように見えるが実は個々の人間に刺さっている。

この人間たちの尻から子供が生まれ出ている。家畜としての人間たちは狩られながらも増産しているのである。

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元絵を明るくした物。

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全体のイラスト。ギリシャ神話の英雄たちが人間を狩り集めている。得物は槍と弓矢である。ブリューゲルの「雪中の狩人」は狩りの帰りを描いてあったが、この絵では狩りの真最中である。

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上空から怪しげな蛇のような物が降りて来ている。恐らくその蛇に捧げるための餌としての人間を狩っているのであろう。猪にかたどられた獲物の人間たちを英雄たちが狩り集めている。彼らの身体には既に狩った人間が括り付けられている。

今から何万年も前、人間が蛇型宇宙人によって創られた当時の光景はまさにこんなだったのだろう。巨大生命体である自らと地球由来の猿の遺伝子を混ぜ合わせてまず巨人を創り、小さな人間も創り、巨人を補助者として小さな人間を狩らせて食糧とする。

歴史教科書では教わらない。本当の歴史・人間の始まりとはこう言う物だったと画家に語らせている。人間の始まりとは(そして今でも)こんなにも惨めな物なのだ。

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人間を男女に分け、遺伝子的に病気に強くし、地球上でより適応しやすいように小型化し、旺盛な繁殖力を持たせた。この絵の中にも人間への生殖行為の推奨を盛り込んである。他の名画には見られない男女生殖器による直接の交合図である。今まで見て来た名画の中での性交図は大抵後背位で男が女に覆いかぶさる所を横から描いた物が一般的だったが、ここでは男性器が女性の尻に直接あてがわれる所が描かれている(隠し絵で)。

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こんな風にも見えた。上図右には性交する二組の男女が描かれている。

赤い女が四つん這いになって尻を突き出し、その女性器に青い男(馬の尻が男の頭)が下から寝ころんだまま男性器を突き上げている。背面騎乗位と言うのか、珍しい形で描かれている。青い男と緑の女が重ねて描かれているが、この女は黄緑の男の上に跨って交接している(僕にはこう見えた)。

いずれにしてもセックスを喚起し観る者を欲情させ、繁殖させるのがこの隠し絵の目的であろう。

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増えた分だけ殺して喰っても良い。天上の蛇神たちは降りて来て英雄たちの差し出す餌を喰う。また英雄たち自体をも喰ってしまう。絵の中の巨大蛇が見つかるとその口先には必ず人間の身体の一部(足とか)がある。上図右のイラストには蛇神たちをいくらか表したが、青い輪郭で表した最も大きな蛇の頭が、最も地位の高い蛇神であろう。全ての物を包み込んで呑み込む蛇神の中の最高神、ゼウスとかヤーヴェとか呼ばれる全地球の支配者であろう。

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新しい試みとしてこんな画像を作ってみた。絵全体の画質を変更(明るさ・色合い等)して蛇神の輪郭を白線で囲み、その周りを白くぼかした。2匹の蛇神の頭や目の位置が何となく見えて来ると思う。奴らは地球に元々いた蛇とそっくりなので、目の位置は頭の膨らみの最大の所より前方にある。

こいつらが人間を創り、今でも支配しているのである。どおりで人生思い通りに行かず苦しい事ばかり多いはずだ。こいつらに搾取(金を稼ぎ税金を納める)されるだけでなく、最終的には喰われてしまう(行方不明者としてどこかに連れて行かれて喰われる、または目に見えない魂を吸い取られる?)。シェークスピアでは無いが「人は泣きながら生まれてきて、泣きながら死んで行く。」と言うのはこいつらのせいなのだ。

悪魔であり、鬼である。また試練を与えて人間をより高次元に導くと言う意味では天使であり、仏である。絵画の中にその正体をこういう風に表すのも奴らの本心である。

宇宙には無数の生命体がいると思っている。人間と同じような次元・同じような大きさの生命体も数限りなくいるはずで、彼らは地球上の人間を見ている。人間はこの憎むべき蛇型生命体に能力を押さえ付けられ他の生命体にあまり接触出来てないようだが、いつの日か持てる能力を全て発揮でき、奴らから解放され、彼らと共存できると信じている。

 

ルーベンス 「ディアナとニンフを覗くサテゥルス」 人間の物では無い技術力で食人画を描く

ギリシャ神話の巨人族に興味がある。一般に知られている神話とは実際はかなり違う物ではないかと想像している。人が作り出した神話物語の中の巨人は実際に存在していたのではないか。そして彼らは人間を食糧としていたのだと思う。

ギリシャローマ神話をよく画題にしているルーベンスのこんな絵をGoogle Arts &Cultureの中に見つけた。

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ピーテル・パウルルーベンス 「ディアナとニンフを覗くサテゥルス」(原題は「Satiros que espian a Diana y sus ninfas」、訳はこれでいいのか不安だが)1626年 ソーマヤ・ファンダクシオン・カルロス・シアム美術館(メキシコ)

ローマ神話のディアナはギリシャ神話のアルテミス、サテゥルスは同じくパーンとなる。中央で寝ているのが恐らくアルテミス、樹の陰から手を出しているのがパーン、左側に寝ている女二人がニンフたちであろう。右奥にはキューピッドもいる。

狩猟の神アルテミスが狩りを終えて飽食し(腹が膨れている)、獲物を辺り一面に撒き散らしたまま無防備に寝入っている。ニンフたちも同じだ。二人のパーンが後ろからいたずらしようとアルテミスの服を掴んでいる。

ただ疑問点がいくらかある。獲物をたらふく食べたのだろうが、動物の骨一つ見当たらない。火で調理した跡も無い。矢の入った箙はあるがアルテミスの持っているはずの弓が見当たらない。猪・兎・鳥・鹿は分かるがアルテミスの足先の向こうに転がっているのは何か分からない。熊? その他木々の中の陰影もあやしい。デッサン力のあるルーベンスがわざと不明確に描く部分にはきっと何かが隠されている。

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二人のニンフの寝姿がおかしい。左のニンフの右足、こんな風に曲げて寝られるだろうか。右のニンフの右足、赤い布が掛けられて膝が突き出ているように見えるが足先の甲の形が違う。右のイラストのような形で描かれていると思える。赤い布の部分には後ろ向きの小さい人間がいる。

アルテミスはオリンポス12神の中で、狩猟・貞潔の神とされている。神話の中では従うニンフが男と関係を持った事に腹を立て、そのニンフを雌熊に変えてしまったほど純潔を大事にする神だと言う。そんな話は嘘っぱちだと言わんばかりのみだらな寝姿のニンフたちである。

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右のニンフの腰の辺りの拡大図。腰の輪郭が赤い布に繋がるのではなく、大きく開いた足の上の腰に左のニンフの影が落ちているだけである。

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右のニンフの左足の後ろにあるのは彼女の右足ではない。足の甲が見えているにしては形がおかしい。左のニンフの右足の裏が見えているらしい。

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アルテミスの足元には小さな人間が山積みになっている。

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画面右下の鹿は鹿ではなく、やはり小さな人間たちである。大小様々の人間たちをうまく積み重ねて鹿に見せている。この描写力は人間並みではない。

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画面手前の他の獲物たちも鹿と同様に小さな人間たちである。神への捧げ物である。

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アルテミスの口には小さな人間が付いている。右手の下には逃げないように押さえ付けられた人間がいる。左肩の上にも・・・。この神は人間を喰っていたのだ。骨も残さず丸呑みしたのか。

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元絵。明るくした。

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画面全体のイラスト。アルテミスは人間をたくさん狩り集め、飽食し、あられもない格好で寝ている。貞潔の神とは思えない姿である。

後ろのパーンの神。木の右側に見えているロバの足の膝は後ろのパーンの膝であろう。後ろのパーンが前のパーンと性交している。肛門性交? いや巨人族である彼らには男女の区別がなく、両性器を具有しているのかもしれない。

背景の樹々の中、空の中に怪しげな形が見えて来出した。

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左が元絵。右が画面を大きく見た場合の見え方の一つ。赤の輪郭の女が大股を開き、手の指で性器を広げて見せている。下方には大きな男性器が横たわっている。絵を鑑賞する者を誘っているかのようだ。

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同じ絵がこんな風にも見える。バックでの性交図である。イラストでは二組を描いたが、他にも見える。それが互いに重なるのでややこしい。

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次に見えたのが出産図。背景に三人の女が出産している。手前に四人ほどの女が出産している。この場合動物たちが寄せ集まって女の身体を作っている。アルテミスとニンフも三人集まって一人の女の身体を作っている(青の輪郭)。

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最後に神をも喰う巨大な蛇神。空から襲う三匹の巨大蛇型生命体が描かれ、その右の二匹を包み込むほどのさらに大きな蛇神。下端を這う巨大蛇神。六匹ほどの神をここに描いた。それぞれの口先には食糧となる人間が・・・(神話の神をも蛇神が喰う事を示しているのか)。アルテミスとニンフの身体はここでは上下あべこべになって見える。手が足に、足が手になって、頭は股の下にあったり、膨らんだ腹であったりする。また他の部分、巨大蛇の口先を見ると新たに喰われている人間が見つかった(黄色部分)。

家畜としての人間たちの欲情を刺激し、性交させ、出産させ、また喰う。これらの隠し絵が一つの絵の中に同時に描かれている。こんな絵は自分には描けないので本当に感心する。蛇神はどれほどの知能を持っているのか計り知れない。またどんなコンピュータソフトを開発してこんな絵を作ったのかとも思う。